人と、オペラと、芸術と ~ ホセ・クーラ情報を中心に by Ree2014

テノール・指揮者・作曲家・演出家として活動を広げるホセ・クーラの情報を収集中

(告知編)2019年 ホセ・クーラ、ケルンでトスカに出演 / Tosca in Köln (Cologne)

2018-07-05 | オペラの舞台ートスカ




ホセ・クーラは、演出・舞台デザイン、照明を手がけたプラハでのナブッコの初日(6/28)を成功させ、現在は、7月7日から始まる夏のコンサート・ツアーに向けた準備中だと思われます。
→ プラハのナブッコについては、いくつかの記事にまとめています。

現在、公表されているクーラの公式カレンダーによれば、夏以降、年内の公演はコンサートだけで、オペラの日程は入っていません。また、来年2019年の予定はまだ掲載されていません。 → 掲載されました 2019カレンダー

しかしケルン歌劇場の2018/19シーズンプログラムに嬉しい発表がありました。
2019年6~7月に、プッチーニのトスカのカヴァラドッシ役で、クーラが5ステージ出演するということです。今回はこのトスカの公演について、劇場HPから日程などを紹介したいと思います。

クーラは近年、歌手以外の分野の活動が大きく発展し、今年は現在プラハで上演中のナブッコに加えて、9月にはバルト三国のエストニアのタリンでプッチーニの西部の娘の演出・舞台デザイン、そして指揮も行います。また同じ9月には、クーラのカヴァレリア・ルスティカーナと道化師のプロダクション(2012年リエージュで初演)がサンフランシスコオペラでシーズンの開幕を飾ります。このように演出家として、また指揮者や作曲家としての活動の比重が、近年とても高まり、オペラ出演は以前に比べるとかなり少なくなっています。

クーラの数少ないオペラ公演、しかも似合いのカヴァラドッシ役・・おすすめです。興味と条件のおありの方は、来年の初夏のケルン、ぜひご検討されてみてはいかがでしょうか。
*なお、ケルン歌劇場の建物は長期に改修工事中で、まだ仮会場で上演されているようです。上演会場については確認が必要です。














●クーラもガラ出演した2012年初演のプロダクション

このケルンのトスカのプロダクションは、2012年5月が初演です。実はこの初演の際、5月31日の1公演だけにクーラがカヴァラドッシで出演していたのでした。なのでクーラにとっては縁のあるプロダクションです。
舞台の様子は、劇場がアップした紹介動画で見ることができます。この動画ではクーラは登場していません。

Oper Köln - Tosca




●クーラとケルン

ケルンは現在ドイツ第4の都市であり、長い歴史、文化と産業の中心地のひとつとして繁栄してきた街だそうです。このケルンの街、そしてケルン歌劇場には、クーラはこれまでも何度か出演してきています。

1997年にクーラが初めて、ドイツで5か所のコンサートツアーを行った際にも、ケルンで公演しています。またその後も、2001年、2005年とコンサートで訪れているようです。
2005年のコンサートは、アンナ・ネトレプコとの共演だったようです。




オペラ出演では、2007年10、11月の、カヴァレリア・ルスティカーナと道化師のダブルビルでケルン歌劇場に出演したのが初めてのようです。






2008年には、クーラの初の本格的なオペラ演出となるヴェルディの仮面舞踏会を、このケルンで行っています。




2012年には、今回出演するプロダクションの初演にガラ出演。
そして一番最近の出演は、2015年5~6月のヴェルディのオテロのタイトルロールでの出演です。







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こうしてみると、ケルンでは、クーラの魅力が発揮されるとても興味深い公演が行われてきたように思います。
ケルン歌劇場のスタッフとの連携もとても良いのではないかと期待されます。公演が大きな成功を収めることを願っています。


最近クーラは、自分の歌手としてのキャリアがいずれ終わるということについて、たびたび言及しています。実際、徐々に、指揮や演出、作曲に比重を移しつつありますし、オペラも出演する演目をかなり限定しているように思われます。

クーラも55歳、確かにテノールとしてはキャリアの後半にいるのはあきらかです。しかし最近のライブ放送などを聞いた範囲では、声、歌唱、存在感と演技力、表現力の総合的なレベルにおいて、黄金期といえるのではないかと思います。
ファンとして私が、クーラの生の公演で、これだけはどうしても見ておきたいと願っているのが、このトスカのカヴァラドッシであり、オテロであり、アンドレア・シェニエ・・です。このケルンは時期的に難しそうですが、ぜひその機会が近いうちに得られることをつよく願っています。



こちらは改修中の本来の歌劇場のようです。


*写真は劇場HP、報道などからお借りしました。
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