暁の翼

短編小説・ツイッターで呟いたネタの保管庫でございます。

○○すれば出口が現れる部屋

2017年09月28日 21時33分49秒 | ビーストウォーズネオ
ビグブレは壁に「どちらかが相手の額にキスをすれば出口が現れます」と書いた紙が張られた部屋に閉じ込められました。
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ビッグコンボイ×ブレイク

「ここは一体どこだ?」
「さあ。何なんだここ?」

白い壁に囲まれた部屋。そこには窓も扉もない。そんな部屋の中にビッグコンボイとブレイクは閉じ込められていた。
「窓も無ければ扉も見あたんねぇぞ?どうなってんだよ?」
壁を伝い、ペタペタと触りながらブレイクは歩く。その部屋はどこを触っても扉と思われる隙間がない。出口がなのだ。いったいそんな部屋にどうやって自分達を閉じ込めたのだろう。壁を触りながらブレイクは首をひねる。反対側でブレイクと同じことをしていたビッグコンボイはふと何かが壁に貼り付けてあるのを見つけ、それを剥がした。「何それ?」
「何か書かれてるな」
剥がした紙に書かれている文章をビッグコンボイは読み上げる。
「どちらかが相手の額にキスをすれば出口が現れます」
ビッグコンボイが持っている紙をブレイクも覗き込む。紙に書かれている内容を読んだブレイクはニヤリと笑い、ビッグコンボイを見つめた。
「なんだそんなの簡単じゃん!なあビッグコンボイ!ちょっと屈んで・・・」
ブレイクが全ての言葉を言い終わる前にビッグコンボイはブレイクの額にキスをする。すると、今まで隙間一つなかった部屋にいつの間にか扉ができ、そこが開いている。眩しい光が出口から漏れている。ブレイクの額から口を離したビッグコンボイはそれを見ると屈んでいた身体を元に戻し、出口の方を見た。
「出口が開いたぞ。ぼさっとしてないでさっさとこんなところから出るぞ」
踵を返してビッグコンボイは出口の方へ歩いていく。用を終え、さっさと自分の方から離れていくビッグコンボイを見てブレイクは頬を膨らませて怒鳴った。
「なんだよ!!!俺がビッグコンボイの額にキスしたかったのに!!!」
「知るかそんかこと。だいたい俺の方がお前より背が高いだろ。俺の方からキスした方が効率が良い」
ブレイクの怒声を無視してビッグコンボイは出口に向かう。そんな彼の後ろ姿にブレイクはぷりぷりと怒っていたのだが、ふいと表情を変えてビッグコンボイの方へ駆けていった。
「ビッグコンボイっ!」
「なんだ・・・」

ビッグコンボイの声が途中で消える。

ブレイクはビッグコンボイが自分の方を向くと地面を蹴って彼の角を掴み、自分の方へ引き寄せるとその額にキスをした。温もりが一瞬額に触れて離れていく。
「お前・・・」
「へへ~!俺だってキスしたかったんだもんね!」
してやったり、というニヤニヤ顔でブレイクはビッグコンボイを見上げる。ビッグコンボイは黙ってブレイクを見つめ、黄金色の瞳を細めていたが、突然ひょいとブレイクを抱き上げた。
「え?ビッグコンボイ?」
「お前が俺を煽るから接続したくなった」
驚いた顔でビッグコンボイを見つめるブレイクにビッグコンボイは表情を変えずにブレイクを抱いたまま出口に向かって歩き出した。
「ちょ、待ってくれよ!俺はそんなつもりじゃ」
「お前がそう思わなくても俺が思ったんだ。責任は取れよ」
ビッグコンボイの腕から逃げようとするブレイクを軽々と抑え込み、ニヤリとビッグコンボイは笑う。何とかビッグコンボイから逃れようとブレイクはしぶとく抵抗するが伝説のワンマンズアーミーの力に敵うはずもなく、出口はどんどん近づいていく。
「もう・・・わかったよ」
出口からビッグコンボイが足を踏み出す前にぽつりとブレイクは呟く。そして、次の言葉にビッグコンボイは足を止めた。
「せっかくだから、ここから出る前に接続しよ」
ブレイクのルビー色の瞳にビッグコンボイの顔が映る。ビッグコンボイはブレイクの言葉に一瞬目を見開いたがふっと瞳を細め、くるりと踵を返した。
「たっぷり可愛がってやる」
そう言ってビッグコンボイは出口に背を向けて、部屋の中へと歩き出したのだった。

フォロワーさんがやってた診断結果を拝借して書いたもの。二人がその部屋を出るにはまだ時間がかかりそうですな(爆)