弁理士『三色眼鏡』の 業務日誌     ~大海原編~

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【実務関係】意匠制度改正説明会

2019年02月05日 07時55分50秒 | 実務関係(特・実・意)
おはようございます!
「春うらら」という言葉が季節外れにぴったりだった昨日とはうってかわって、季節相応の寒さが戻ってきた今朝の@湘南地方です。


さて、昨日は「平成30年度 意匠制度の改正に関する説明会」に参加してきました。
対象が弁理士だけではなく一般の方にも開放されていたので、内容としても知財制度の概要から…、
ということで前半戦はそれなりな感じで聴講。

後半のポイントをかいつまむと以下のとおり。

[審査基準の改定について]※施行済
1)「一物品」の考え方について =緩和
 ・複数の構成要素からなる物品で、すべての構成要素が特定の用途・機能を果たすうえで必須でなくても、
  ①一つの形態としてのまとまりの有無
  ②社会通念上一体的に実施されるものか
  を考慮し判断する

2)「意匠に係る物品」の欄の記載 =緩和
 ・省略した物品の区分については、普通名称化していないものに限り拒絶理由に該当することを審査基準に明記
 ・形状、模様、色彩に関する名称(例:「白いテーブル」)を付した場合に、直ちに拒絶理由とはしない

3)「組物の意匠」の構成物品の緩和
 ・組物の意匠として認められるのは施行規則別表第2記載の56種類のみ(←ここは変わらない)
 ・構成物品について自由度が増した(例:「一組のゴルフクラブセット」として、アイアンのみのセットでもOK)

[近日中に運用変更予定の項目]※“来年度中には”とのコメント
4)「開示されていない範囲の扱い」
 (これまで)6面図が整っていなければ意匠不明確として拒絶
 (これから)開示された範囲で意匠の創作が特定できれば意匠が具体的なものと判断する

5)説明のみで意匠登録を受けようとする部分を特定することは認められない。飽くまで図面等による特定。

6)物品の特性次第で、物品全体の形態を示さなくとも意匠の創作を特定可能とする(例:ゴルフクラブの“部分意匠”としてドライバーのヘッド(実線)+シャフトの一部(破線)のみを図示)

⇒上記4)-6)の根底にある、考え方の変更として、
「部分意匠」という出願方法が無くなる。
これに伴い、
 ・“全体意匠”と“部分意匠”の間でも先後願判断を行う
 ・全体と部分の関連意匠も認められる

その他、
7)意匠登録を受けようとする物品以外のものの図示を許容
8)中間省略の図示方法の緩和

部分意匠の考え方の変更に関連して、検索の便宜は維持すべく実線/破線の書き分けがあるものや開示されていない範囲のある出願についてはそれぞれDタームを付与する方向で検討中とのこと。


意匠の類似範囲(=似ている、といえる射程距離)には実務上色々物議もあるけれど、
一見把握容易性(=パッと見て侵害品を捉えやすい)という点はやはり強みだと思う。

要件緩和をユーザにとってよりプラスにできるよう、アドバイザーの目線から色々研究しなければいけません。
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