弁理士『三色眼鏡』の業務日誌     ~大海原編~

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【知財記事】空調服

2019年09月03日 07時52分27秒 | 知財記事コメント
おはようございます!
湿気の多い空気の膨張感を感じる今朝の@湘南地方です。
…これは、、雨降るのかな?


さてさて、今日はこんな記事。

(日刊ゲンダイDIGITALより引用)
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猛暑で130万着の大ヒット!「空調服」の発明者を直撃した

どんなに暑くても裸で作業するわけにいかないのが建設現場の作業員。しかし最近は意外と涼しい顔が多い。その秘密は作業着の腰部分に取り付けられたファン。服の中に空気を取り入れ、体の表面に大量の風を流すことで汗を気化させ、体感温度を下げるという。
これは「空調服」といい、その名も「株式会社空調服」の特許商品。特に猛暑の今夏は目にした人も多いだろう。発明した市ケ谷弘司会長を、日刊ゲンダイは5年前に取材していた(当時は社長)。


最初は服の裏側にパイプで水を通す仕組みを考えたが水漏れ。そこで「汗」に着目。汗を素早く気化させれば、気化熱が奪われて涼しくなると考えたのだ。名付けて「生理クーラー理論」。
試行錯誤の末、毎秒約20リットルの強力な風を服の中にくまなく巡らせる装置と仕組みを開発。商品化して5~6年すると建設現場やエアコンが使えない工場などから注文が殺到。当時の記事には〈昨年1年間の売り上げが9万着のところ、今年はすでに27万着。製造が追いつかない状態〉とある。さて今年は? 市ケ谷会長を直撃した。


「実は約4割がうちの製品。他はいわゆる類似品です」
 ――でもファンの付いた服は特許ですよね?
「いろいろな特許を持っていることをご存じない会社が多くて……。やっとしかるべき対処をする準備ができました。まあ、これまでは良い宣伝になったと考えています。ただし電気製品なので安全面が心配。ぜひうちの正規品を購入してほしいですね」

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(引用終わり)

農業系やガテン系の展示会に行くとしばしば目にしていた「空調服」。
奇抜なアイデアで、ちょっと気になっていた。
自分のすぐ近くの人も作業現場で使っているというので使用感を聞いてみたら、
冷えすぎてお腹をこわす”とのこと(笑)

なるほど、効果は抜群な様子。

実際、特許も関連会社?名義で複数権取得しているほか、
商標についてもロゴ付きで「空調服」を取得している。
※但しロゴなしの「空調服」は2017年に不服審判に上がっており(独占性欠如で拒絶)、なかなか長期戦に突入している様相。
 …まあ、自分で出願している特許の発明の名称を「空調服」にしてしまっているしなぁ…。

「これまでは良い宣伝になった」と牧歌的な表現をしているけれど、
損害賠償+不当利得返還は遡って10年はできるから、仮に模倣品が特許を踏んでいるのであれば結構な金額になるのではないかなぁ、と。

ともあれ、暑い現場で働かなければならない人には欠かせないグッズになってきているのかな。


コメント
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