おはようございます!
多少晴れ間も見えてきた湘南地方です。
さて、昨日の続きです。
商標の審査期間、平均だいたい4か月強というお話をしました。
ちなみに、「商標登録出願に関する新願審査着手予定」が特許庁のHPで公開されています。
これを見ると、今は商品分野による審査期間の差がほとんどないことがわかります。
(“国際商標登録出願”とは、外国の出願人が日本を領域指定したものですので、国内の方には基本無関係です。)
でも商品リリース時期の関係上、4か月も待ってられない!
という場面もあるかもしれません。
その解決策の一つが、昨日少し触れた「早期審査請求」です。
早期審査請求が可能な出願には、2つの類型があります。
[類型1]
出願人又はライセンシーが、
① 出願商標を指定商品・指定役務に
(a)使用している 又は
(b)使用の準備を相当程度進めていて、
かつ、
② 権利化について緊急性を要する出願
[類型2]
出願人又はライセンシーが、出願商標を
(a)既に使用している商品・役務 又は
(b)使用の準備を相当程度進めている商品・役務 のみを指定している出願
ところが、「使用している」はともかく「使用の準備を相当程度進めている」の立証は、意外と厄介です。
単に主観的に“準備中だよ”というだけではダメで、例えば
その商標が付されているパンフレットの受発注を示す資料の提出が求められます。
更に、類型1の②「権利化について緊急性を要する」というのも、
他者が侵害行為をしているとか、他者との間で具体的な係争になっているとか、海外出願をするとか、
に限られています。
この類型1の②の要件を満たすためにわざわざ海外出願をする、という事案も昔はありました。
ただ早期に審査を受けるために必要かもわからない海外出願をするというのももったいない話です。
類型2はそんな観点から比較的最近(といっても、もう数年前)加えられたものです。
係争や侵害懸念がなくても、使用又は使用準備をしている指定商品/役務だけに絞れば
早期審査の対象とする、というものです。
とはいえ、使用準備の立証の厄介さは上記の通りですし、
庁が「早期審査を認めるかどうかの判断」に要する時間もありますから、
通常の審査期間がかなり短縮された現在にあっては、
劇的に審査期間が短縮する、ということでもありません。
そんなわけで、次回はもう一つの解決策=「商標調査&追跡調査」について
触れてみたいと思います。
多少晴れ間も見えてきた湘南地方です。
さて、昨日の続きです。
商標の審査期間、平均だいたい4か月強というお話をしました。
ちなみに、「商標登録出願に関する新願審査着手予定」が特許庁のHPで公開されています。
これを見ると、今は商品分野による審査期間の差がほとんどないことがわかります。
(“国際商標登録出願”とは、外国の出願人が日本を領域指定したものですので、国内の方には基本無関係です。)
でも商品リリース時期の関係上、4か月も待ってられない!
という場面もあるかもしれません。
その解決策の一つが、昨日少し触れた「早期審査請求」です。
早期審査請求が可能な出願には、2つの類型があります。
[類型1]
出願人又はライセンシーが、
① 出願商標を指定商品・指定役務に
(a)使用している 又は
(b)使用の準備を相当程度進めていて、
かつ、
② 権利化について緊急性を要する出願
[類型2]
出願人又はライセンシーが、出願商標を
(a)既に使用している商品・役務 又は
(b)使用の準備を相当程度進めている商品・役務 のみを指定している出願
ところが、「使用している」はともかく「使用の準備を相当程度進めている」の立証は、意外と厄介です。
単に主観的に“準備中だよ”というだけではダメで、例えば
その商標が付されているパンフレットの受発注を示す資料の提出が求められます。
更に、類型1の②「権利化について緊急性を要する」というのも、
他者が侵害行為をしているとか、他者との間で具体的な係争になっているとか、海外出願をするとか、
に限られています。
この類型1の②の要件を満たすためにわざわざ海外出願をする、という事案も昔はありました。
ただ早期に審査を受けるために必要かもわからない海外出願をするというのももったいない話です。
類型2はそんな観点から比較的最近(といっても、もう数年前)加えられたものです。
係争や侵害懸念がなくても、使用又は使用準備をしている指定商品/役務だけに絞れば
早期審査の対象とする、というものです。
とはいえ、使用準備の立証の厄介さは上記の通りですし、
庁が「早期審査を認めるかどうかの判断」に要する時間もありますから、
通常の審査期間がかなり短縮された現在にあっては、
劇的に審査期間が短縮する、ということでもありません。
そんなわけで、次回はもう一つの解決策=「商標調査&追跡調査」について
触れてみたいと思います。