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小倉清・狩野力八郎編『摂食障害-拒食と過食(思春期青年期ケース研究1)』(1994、岩崎学術出版社)を再読して(再録)

2018年05月24日 | 心理療法に学ぶ
 小倉清さんと狩野力八郎が編集をした『摂食障害-拒食と過食(思春期青年期ケース研究1)』(1994、岩崎学術出版社)を再読しました。
 これもかなりひさしぶりの再読です。
 一時期、思春期青年期精神医学会に顔を出したり、雑誌を購読したりして、勉強をさせてもらっていた時期があり、この思春期青年期ケース研究のシリーズにも境界例や家庭内暴力など何冊かお世話になっています。
 本書は摂食障害の治療をした数人の若手・中堅の臨床家による論文と執筆者の座談会からなっていますが、私は今回は最初に狩野さんが司会をした座談会の部分から読み始めました。
 編者の小倉さんも加わって、ざっくばらんで飾りのない、わかりやすいお話が展開されていて、治療の臨場感がすごいですし、それへの研究心や学術的な関心が熱いくらいにあふれています。
 今はもう大家になっているかたの治療が失敗も含めて正直に語られ、遠慮なく議論されて、とても勉強になります。
 やはり臨床は、きちんと議論をしていかないと成長もないのだな、と納得をさせられますし、日々、反省の自分の臨床についても深く考えさせられる場面が多々あります。
 今回、特に印象に残ったのは、束原美和子さんが、患者のお母さんに急な面接を要請させて、しかし、きっぱりと断わる場面。約束を守る大切さを説明されて、例外的に動くことの弊害をお母さんに説明されますが、いざ実行をできるのはすごいなと感心をしました。
 他にも、ケースについての見方が豊富で、柔軟だなという印象を強く受けました。
 私が臨床の仕事についた頃、指導者から、仮説は四つ以上考えなさい、三つまでは弁証法で楽に出るが、四つ目を出せるようになるのは難しい、と言われた記憶がありますが、本書のみなさんは、もっともっとの仮説を縦横に展開されて、やはりすごいです。
 さらに勉強を続けていこうと思いました。
 
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