知っているよ
僕はわがままだ よくばりだ
つらいんだつらいんだ
そう嘆いて
声にならない声で叫んでは
可哀相な自分を
堅いカラの中に大事にぶち込んだ
差しのべられた手は
たくさんあった
願えば
救おうとしてくれる人がいることは
知っていた
けどぼくはそれを拒んで
悲しい空の中を泳いでた
助けてくれる人なら
たくさんいるのに
「ひとりぼっちだ」って嘆いた
寂しさ悲しさ弱さ辛さ怖さ
青色の雨をあびて
カラの中へ戻ると
ヒビの隙間から弱音を吐いた
世界中のだれか1人ぐらいには
聞こえるぐらいの声で
何度も自分を偽って
笑った
いろんな嘘をついて嘘をついて
嘘をついた
何度も繰り返していくうち
それが何の為の嘘だったのか
わからなくなってしまった
ぐちゃぐちゃに混ざって
真っ黒になってしまった空に
押し潰されそうになる
冷たい重い風に追われて
息を切らして逃げた
逃げ込むカラもなくなってしまった
道に迷って
ぽつんと立って
もう空の泳ぎ方も
忘れてしまった