スローライフ日記

がつがつせずスローに生きていく。

遺品整理をしていた時の事

2019-06-07 16:44:35 | 日記
和歌山に住む祖父が亡くなったということで、私は母と共に遺品整理へと行きました。実は最初は和歌山の優良な遺品整理業者の一覧を調べていて、良い業者さんもたくさんありそうなので、専門家にお任せしようと思っていたのでした。

ただやっぱり祖父の残したものもひとつずつ見てみたいこともあって自分たちでやることになりました。

元々古い木造建築で、部屋の中はカビ臭いような湿気た匂いが充満しておりました。

窓を開けて空気の入れ替えをし、早速遺品を調べてみることにしました。私がここに足を踏み入れたのは2回目で、それもほとんど記憶にありません。母と協力しながら、必要なものと捨てて良いものを分別して行きました。まず遺品として目に留まったのが、祖父の描いた絵です。

祖父は山登りが大好きで、遺影も山をバックにした記念写真を使いました。祖父は山の頂上で絵を描くのを常としていたらしく、飾られた絵はどれも自然豊かな山々ばかりでした。その絵を名残惜しげに見つめてから母を見てみると、目がほんのりと赤くなって涙ぐんでいました。

「おじいちゃん、絵が上手やね」と私が言うと、「それを生きてる間に言ってあげたら喜んだのに」と言いました。祖父は明るくてどこかお調子者でした。褒めると調子に乗り、ケラケラと笑い出すのです。

それで私も母も、祖父を真正面から褒めたことはなく、意地になってけなしていたと思います。そんな祖父が描いたとは思えないような、繊細な筆使い。水彩画の淡い色に花びらがひらひらと舞っています。それを大切に置き、綺麗に保存しておくことにしました。

もう一つ目に留まったのは、家族の写真でした。祖父の両親と、祖母の写真。それに娘である母と孫の私がそれぞれ写真立てに飾られていました。祖父はお調子者で、そして何よりお酒が大好きでした。

ですが酒癖が悪く、よく怒ったり声を荒げたりしたものです。幼い頃の私はそれを見て何度も泣いてしまいました。それを見て、祖父はいつも頭を下げて謝ってきました。正直祖父の事は苦手でした。なので写真に写る私の顔はどこか歪んでいて、全然嬉しそうではありません。

それでも祖父はこんなに大事に写真を置いてくれていたのだな、と思うと胸が苦しくなりました。写真を一枚ずつ抜き取り、アルバムの中に保存しておくことにしました。

全ての遺品を整理し終えてから、胸にぽっかりと穴が空くのを感じました。

本当に祖父は亡くなったのだな、と今になって実感しました。祖父の遺品を手にとって眺めるたびに、寂しくて苦しくて、何度も涙ぐんでしまいました。ですが、もうなんの言葉も掛けてあげる事はできません。ただそれを思い出として遺品の中にしまって置きたいと思います。
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