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無党派層の選択

2016-08-03 23:31:41 | 政治

自民支持5割、小池氏に=推薦の増田氏上回る-都知事選出口調査【都知事選】(時事通信)

 31日投開票の東京都知事選で時事通信が実施した出口調査によると、自民党支持層の投票先として最も多かったのは小池百合子氏の52%で、同党の推薦候補だった増田寛也氏の40%を上回った。小池氏は、全体の半数近くを占めた「支持政党なし」の無党派層からも50%を獲得し、他の候補を引き離した。

 公明党支持層のうち63%が同党推薦の増田氏に投じたが、31%は小池氏に流れた。鳥越俊太郎氏を推薦した民進党の支持層では、56%が鳥越氏に投票したが、30%は小池氏に一票を託した。増田、鳥越両氏は組織を固めきれず、政党推薦なしで臨んだ小池氏が票を奪う形となった。無党派層でも、増田氏は23%、鳥越氏は19%の得票にとどまった。

 

 さて東京都知事選も終わったわけですが、結果はと言えば小池氏の圧勝でした。実際のところ、どの程度まで予想された未来であったのか興味深くもあります。小池百合子ではなく増田寛也を推薦した自民党、鳥越俊太郎を推薦した民進党、それぞれどこまで勝算があっての人選だったのでしょうね。自民、民進、共産そして無党派層諸々、それぞれ思惑はあったはずですが――

 まず自民党を見ますと、党(が擁立する候補)の勝利を優先するのであれば小池百合子に便乗するのが簡単であったはずです。そうではなく、小池よりずっと中道寄りの増田寛也を立てたのは党執行部の良心とも言えますし、選挙で全く太刀打ちできなかったのは党の内部統制の問題とも言えます。結局のところ自民党のトップは野党が訴えるほどには強権的ではない、小池よりは「右よりでない」候補を優先する程度のバランス感覚も備えている一方で、党内の異論を封じ込めるほどの統制力を有しているわけでもない、ぐらいが実態でしょうか。

 一方で民進党ですが、どこまで本気で鳥越俊太郎が対抗馬たり得ると思ったのかどうか疑わしくもあります。前回選挙で民主党は知名度抜群の候補者と小泉純一郎の協力もありながら、共産党が推した宇都宮健児の後塵を拝するなど苦杯をなめる結果でした。その後は共産党への攻勢を強めているわけですが、ことによると今回選挙でも共産党色の強い宇都宮が前面に出てくるのを阻止するのが最優先であったのかな、という気もします。候補は誰でもいい、勝てなくてもいい、ただ共産党候補が与党への批判票を持って行く事態だけは避けたい、その辺りが本音ではないでしょうか。民進(民主)党が本当に対立してきたのは共産党であって、大多数の自治体では自民党は連立のパートナーなのですから。

 そして非・自民党支持層の投票傾向を見ると、いずれも小池百合子>増田寛也となっています。安倍自民党が擁立した候補よりも明らかに右寄りの候補を、無党派層も民進党支持層も共産党支持層は好んだわけです。選挙結果を受けて安倍首相は「今回示された民意をかみしめ」云々と語ったそうですが、示された民意は「もっと右に、もっと保守的に」と言うことなのかも知れません。

 あるいは、民進党支持層にとっても共産党支持層にとっても、最優先なのは「安倍自民党にNO」であって、「右傾化にNO」ではなかったのだとも考えられます。小池百合子を支持できるのあれば、あくまで野党支持層が反発しているのは自民党の看板であって、自民党の政治的傾向に反対しているのではないのだ、と言うほかありません。小池百合子の政治的な立ち位置は、非自民党支持層にも受け入れられているわけです。結局のところ自民党に一線を踏み越えさせるものがあるとしたら、安倍晋三ではなく外にあるのかな、という気がしてきますね。


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