非国民通信

ノーモア・コイズミ

単に不況のせいではないと思います

2010-10-07 23:00:27 | ニュース

就学援助対象が過去最多 公立小中で149万人 (共同通信)

 経済的に困窮する家庭に小中学生を補助する自治体の「就学援助制度」の受給対象となった09年度の児童生徒数が、前年度より5万1982人増え、過去最多の148万8113人に上ったことが2日、文部科学省の調査で分かった。増加傾向が続いており、95年度の調査開始時から15年間で2倍近くに達した。文科省は「経済情勢は好転しておらず、今後も増えることが懸念される」としている。

 さて、相変わらず希望の見えないニュースが続きます。社会保障受給者全体が増加の一途にある中で、今回取り上げられている「就学援助制度」の受給対象者も過去最高を記録したそうです。少子化が進んでいるにも関わらず就学支援が必要な子供の数は増えるばかり、まさにお先真っ暗ですね。ちなみに文科省は「経済情勢は好転しておらず、今後も増えることが懸念される」としているとのこと。この辺は一見するともっともに聞こえるかも知れませんが――

大企業景況感は6期連続改善 9月の日銀短観(共同通信)

 日銀は29日、9月の企業短期経済観測調査(短観)を発表した。企業の景況感を示す業況判断指数(DI)は、大企業製造業がプラス8と、前回の6月調査に比べて7ポイント上昇した。改善は6期連続。中国を中心とする新興国の需要が活発で、輸出が好調だったことを反映した。ただ、エコカー補助金制度が終了するなど、政府による経済対策の効果が減少するため、3カ月後の先行きはマイナス1に悪化した。

 引用元では先行きマイナス1と留保も付けられていますけれど、しかるに業況判断指数は6期連続の改善とのことです。今後の不安材料はあるとされながらも、6期すなわち1年半もの長きにわたって、景気の回復基調は続いていたわけです。GDPなんかを見ても2007年から2009年にかけては下落が見られるながら、2010年は再び増加に転じることが確実視されています。つまり、文科省のコメントとは裏腹に経済情勢は好転している、少なくともトータルで見れば好転しているのです。

 文科省の担当者は何を思って「経済情勢は好転しておらず~」と発表したのでしょうか。ただ何となく、イメージ的に不景気だからと、統計的なものは考慮せずにコメントしてしまったのかも知れません。受給対象が「今後も増える」のは確かででしょうけれど、その要因についてはもうちょっと踏み込んで欲しいところです。少なくとも統計的には経済情勢はとっくに好転している、ではどういった理由で要支援者が増えるのか、そこは考える必要があるはずです。経済情勢は好転しているのに雇用情勢は好転しない、賃金水準は引き続き下落を続ける、ゆえに貧困家庭が減らず就学援助の対象者が増えているとしたらどうでしょう? あれもこれも不景気のせいにしておけば済まされる風潮ではありますが、「何となく不況っぽい」イメージで誤魔化していてはダメです。



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7 コメント

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不況不況と (ローリー)
2010-10-07 23:53:33
騒いでいれば、賃金を下げたり、正社員を非正規と入れ替えても免罪符になりますもんね。
そもそも義務教育にお金がかかる事自体がとんでもない話です!
Unknown (確か…)
2010-10-08 00:13:12
それ私も疑問に思ってたことあるんですが。。
確か、朝生で勝間さんか誰かが
「売上高は減ってるんです。
 でも、新規雇用を減らしたり、給与を減らしたりして、
 コストを削減して、結果プラスにしているんです。」
のようなことを言っていた気がします。

つじつまがぴったり合いますね(苦笑)
何度でも言いますが   (元大阪府民からの伝言)
2010-10-08 01:19:13
やはり民間企業間での格差が大きな原因かと。
景気回復感があるのは大企業製造業だけでしょう。
同じ製造業でも下請には金が流れず、他の業界の多くは内需縮小や過当競争やらで全く伸びず、と。
外形標準課税でも導入して、製造系大企業から儲けを吸い上げるべきでしょう。
巨大企業の本社から零細企業まで全てありの、いわば「民民格差のメッカ」大阪府に住んでいた私からの意見です。
Unknown (ホルへ)
2010-10-08 01:41:47
この記事を見て、日本には1400兆円もの預金残高があるんやから、それを使って、・国民全員が不自由なく教育や医療やスキルアップや自己啓発を受けられる機会及び権利を保障する、・国民全員が安定した雇用と生活を享受出来る機会及び権利を保障するを実行することが必要不可欠やと俺は断言出来るで。また、採用面接において、求職者の家族や思想について質問することは、厚生労働省からしてはいけないと指針が出ているにも関わらず、平気でそんな質問をして求職者を圧迫して不採用に追い込むことは職業安定法に違反する行為やし、圧迫面接によって求職活動に失敗して上手く発言出来なくなったり、精神的な病を患っている人間もぎょうさんおることが現状であるにも関わらず、彼らに対して完璧な発言をすることや全く意味のない根性論を強要することは人権侵害やということや、未経験の人材を一から育成することが企業の成長や発展や活性化を生み出す為には必要不可欠やということも企業の経営者及び雇用側や面接官がしっかりと理解及び遂行せんとアカンと俺は断言できるで。
Unknown (非国民通信管理人)
2010-10-08 13:23:23
>ローリーさん

 何かと不況が免罪符に使われてばっかり何ですよね。そして不況を口実に、やるべきことをやらないで済ますことが当たり前のようになっているのですから堪りません。

>確か…さん

 他所の報道でも、売上高の減少と同時に利益は増えていることが伝えられていますね。売上増ではなくコストカット、特に人件費削減で収益を確保するという、この日本的経営が改まらないと、実は公共なのに国民は貧しくなるばかりという状況から一向に抜け出せないでしょう。

>元大阪府民からの伝言さん

 コストカットが収益源となっている以上、労働者と同様に下請けにもカネは回らなくなるんですよね。しかるに下請けでもコストカットで会社を存続させようとすると、労働者は二重に圧迫されたり…… 過当競争を抑制する面からも中小零細企業を統合していくことも検討されていいと思うのですが、どうも人件費抑制を容易にするための規制緩和で延命を図る、そうして国内中小企業の過当競争が続くように取り図られているような気もします。
Unknown (不肖の弟子)
2010-10-08 23:30:08
雇用減で立場が弱い人に対する風当たりが強く感じます。
「人間として価値のある労働を成立させること」を遙か彼方に飛ばして「選り好みをするな」とか排外主義に走るのは全世界に広がることに嫌気がさします。

税金の話でもマスコミにいる人間が「企業が赤字で法人税の収入が減っているから消費税増は当たり前」という洗脳をしているおかげで酷くなる一方です。
この件で、あからさまに言っている人と、またはグレーな言い方をしていると推定される人がいますので注意をしたいです。

企業が赤字でも「なぜそうなのか」を細分化しないで短絡的に言うのは横着の極みと言えるでしょう。
Unknown (非国民通信管理人)
2010-10-09 23:35:04
>不肖の弟子さん

 不況になると立場の強弱も際立ちますからね。元から強い立場の人間はより強く、弱い立場の人間はより弱く。そこの居心地の良さを感じている人もいるからこそ、今日があるのでしょう。

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