その転勤、笑えますか? 辞令1枚で家族の人生が変わるのは、仕方ないことなのか(BuzzFeed News)
労働政策研究・研修機構は2016年11月、転勤の実態調査を発表した。転居を必要とする人事異動がある企業の割合は約3割(2004年)で、大企業ほど転勤が多かった。単身赴任者は年齢が高いほど多い傾向があり、50代男性では4.5%となっていた(2012年)。
転勤の期日や日数をルール化していない企業が過半数。社員の事情を「配慮する」としたのは約7割だった(2015年)。
15社のヒアリング調査(2015年)により、転勤には人材育成や経営幹部育成の目的がある一方で、人事ローテーションの結果、欠員が生じて玉突きとなった転勤も存在している、とした。
引用元の記事は今年の1月末に公開されたものですが、なんでも「転居を必要とする人事異動がある企業の割合は約3割(2004年)」なのだそうです。大元からして2016年なのに2004年のデータと言うのが微妙に思えますね(素人ブロガーが調べるのをサボって書いた記事じゃないのですから)。ただ労働政策研究・研修機構によると、転居を伴う異動がある企業の割合は1990年調査の時点では約2割とのことで、わずか14年間で1.5倍に増加しているようです。もしかしたら2017年の時点では、もっと比率は高いのかも知れません。
ともあれ「転居を必要とする人事異動がある企業の割合は約3割」と聞いて、皆様はどう感じましたでしょうか? 自身の就職活動の感覚からすると、もっと多いと思っていました。むしろ転勤を強いられない会社の方が圧倒的少数派であろう、と。まぁ職探しをするのが都市部か地方かでも違いますし、従業員が3人とか4人とかの零細企業(転勤なし)が7社と従業員10,000人の大企業(転勤あり)が3社あれば、転勤有りの企業は全体の3割程度という計算になるわけです。従業員ベースで考えれば「転居を必要とする人事異動」に迫られる人の方が多数派であろうな、という気はします。
なお「社員の事情を『配慮する』としたのは約7割だった(2015年)」そうです。企業が考慮するという「社員の事情」とは、いったい何なのでしょうね? 真っ先に思い当たるのは「家を建てた」辺りでしょうか。昔から「家を建てると(会社を辞められないから)になる」と、よく言われたものです。実際、私の父もそうでした。そして(これが今回の記事を書くキッカケだったりしますが)私の住居の向かいに一軒家を建てたばかりの人も転勤が決まったとのことで、まぁ「家を建てたら転勤させられる」ってのは決して都市伝説ではないのだな、と痛感しました。
もう一つ、私の勤め先でも管理職に就いていた女性が辞めることになりまして、他人のプライベートな話を拡散させて憚らない同僚によりますと、夫が海外転勤になったので妻の方が会社を辞めることにしたのだそうです。「女性が活躍できる社会」云々と喧しい時代ではありますけれど、「夫の転勤のために会社を辞める」女性はヨソでも結構いるのではないでしょうか。年収を103万円未満に抑えているようなパートならいざ知らず、曲がりなりにも管理職に就いていた女性でさえ辞めるという決断を下さざるを得なくなる、転勤とは実に罪深いですね。
そして「転勤には人材育成や経営幹部育成の目的がある」とも伝えられていますが、その目的が転勤によって果たされたのかどうかは問われるべきです。転勤は「させるのが当然」と会社側が考えているだけで、実は従業員だけではなく会社側にとっても負担にしかなっていない、何の果実も生んでいない可能性もあります。実は転勤などさせなくとも育成は出来ていたかも知れない、少なくとも会社側は各種の手当を付けて社員を転勤させる以上、その効用(あるのかないのか)を測定するぐらいした方が良いでしょう。男性正社員は転勤させるのが当たり前という常識を、日本社会全体で疑うところから始める必要があると思います。







