非国民通信

ノーモア・コイズミ

タクシーが嫌い?

2007-11-01 22:22:01 | ニュース

タクシー業者、「経営努力を」 運賃値上げ方法見直しへ(朝日新聞)

 タクシー運賃の値上げ方法見直しについて国土交通省は、年内に交通政策審議会に小委員会を立ち上げて議論を進め、08年中にも見直し案をまとめる方針を固めた。東京都内の運賃値上げ議論のなかで、政府内から、どんな業者でも一定の利益を得られるよう値上げ幅を決める現行制度に批判が出たため、国交省は業者に経営努力を促す仕組みの導入を目指す。

 現在の方法は「総括原価方式」と呼ばれ、人件費や燃料費などの費用に加え、適正な利益額を確保できる売り上げを業者が稼げるように値上げ額を算出している。政府の「物価問題に関する関係閣僚会議」は、この方式の見直しを条件に東京都内の運賃値上げを了承した。

 閣僚会議メンバーで最も値上げに慎重だった大田経済財政担当相は、「収益が自動的に確保できる仕組み」と指摘。「経営努力をしなくても退出することがない、護送船団方式」の根源と批判した。

 原油価格高騰の煽りを受けて色々なものが値上がりしていますが、タクシーも値上げです。もちろんタクシーの値上げは原油価格高騰とは別の影響によるところが主ですが、直接的にガソリンを消費する業種であるならば当然、真っ先に原油高の影響を受けるはず、ならばもう少し世間の理解を得られてもよさそうなものです。しかるにこれを批判する動きも根強い模様、相次ぐ食料品の値上げを批判する大臣や、メーカーに経営努力を迫る大臣などは見たことがないのですが、タクシー代となると事情が違うのでしょうか。

 そもそもタクシー業界がどの業者でも一定の利益を得られるようになっている仕組みなのか、そこからして疑問です。車代にガソリン代、人件費諸々と当然のコストがかかる一方で客がいなければ収入は入らない仕組み、普通に考えれば利益のでない可能性も高いわけですが、国土交通省が想定しているケースは違うのでしょうか? バイク便のように車両は持ち込みにして、人件費も完全に歩合制、ガソリン代もドライバー負担にすれば会社は確実に儲かるでしょうけれど、さすがのタクシー業界もそこまでではありません。逆にコストがかかっても常時人を乗せていれば一定の利益を確保できるのでしょうけれど、いつでも客がいるなんてそんな甘いことにはなりませんし。

 現実にタクシー業界がそうであるかは大いに疑問ですが、仮に経営努力をしなくても退出することがない業界であるとしたら、それは好ましくありません(経営努力をしなくても退出することがない業界というと、真っ先に思い浮かぶのはプロ野球やメジャーリーグですが!)。では経営努力の足りない企業に速やかにご退場いただくための手っ取り早い方法は何でしょうか?

 考えられる方法の一つとしては「労働基準法を守らせる」とか。つまり従業員に適正な給与を支払わなかったり、不当な超過勤務を強要するなど、現場に無理を押しつけることでしか経営を維持できない会社は労働基準法違反として片っ端から摘発していく、労働に関する規制を強化することです。こうすれば巡業員を酷使しないと利益を上げられない問題のある企業に退出してもらうことができます。要するに小泉・竹中の構造改革と逆のことをやれば、大田経済財政担当相も批判する護送船団方式を打破することができるわけですね。規制緩和で奴隷労働の合法化が進んだからこそ、収益性に欠陥のある企業でも一定の利益を上げられる仕組みが存続しているのですから。

 

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2 コメント

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Unknown (GO)
2007-11-02 21:56:06
おお、まさにその通りだと思いますよ!
あと、大阪では車の経費・ガソリン代まで運転手持ちという会社が摘発されたというのが、NHKスペシャルでやってました。まぁ労働者を限りなく請け負いや個人事業主に近づける悪どい搾取ですね。
Unknown (非国民通信管理人)
2007-11-02 23:42:24
>GOさん

 車両のコストや燃料費までドライバーに押しつければ、どんな会社でも経営のリスクはなくなって確実に儲けられそうなものですが、規制緩和でそういう勤務形態を浸透させていくことこそ悪徳企業を延命させる護送船団方式ですよね。そういう企業をどんどん摘発して、許さないことこそが経営努力を促すことだと思うのですけれど、それが政府の解釈だと全く逆、困ったものです。

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