7割が解禁前に面接=16年新卒採用で-リクルート調査(時事通信)
リクルートキャリア(東京)は16日、企業が2016年春の大学卒業予定者らを対象に行った採用活動をまとめた「就職白書2016」を発表した。それによると、70.8%の企業が経団連が定めた8月の選考開始の解禁前に面接を行っていたと回答。15年卒の43.4%に比べ解禁前の選考が大幅に増えた。リクルートは「高い求人倍率と採用スケジュールの変更で入社内定者の確保に危機感を持ったのではないか」と分析している。
16年卒の採用活動は、経団連が選考開始の解禁をそれまでの4月から8月に変更。17年卒は、選考解禁が6月に変更される。今回の調査で17年卒の採用について聞くと、67.9%の企業が引き続き解禁前に面接を行うと答えた。
調査は15年12月から16年1月にかけ全国の従業員5人以上の企業4050社を対象に実施。1260社から回答を得た。
4050社を対象に調査を実施し、1260社から回答を得たのだそうです。後ろ暗いところのある人ほど回答率が低いであろうことを鑑みれば、違反していた企業は7割を大きく上回る気がしますね。ましてや自己申告の世界でもあるわけです。本当は解禁前にフライングしていても、しれっと「時期を守っています/守ります」と虚偽の回答をした会社も多いのではないでしょうか。実際のところは、9割の企業が解禁前に面接を行い、9割の企業が引き続き解禁前に事実上の選考を行う、それぐらいなのかも知れません。
ともあれ回答者側の自己申告ベースですら、7割超の企業が解禁前に面接を行い、今度も時期を無視すると回答していることが伝えられています。就活の後ろ倒しは政府主導の改革の一つでもありましたが、実質的に「守られていない」ことは明らかです。派遣社員の事前面接ですとか、禁止されているけれども誰も守ろうとしていないものは他にもありますけれど、要するに取り締まる組織もなければ罰則もない、形式的に存在しているだけの決まり事には何の意味もないのだと言えます。
かつては、就職活動の早期化が批判的に扱われることが多かったわけです。政府主導の就活後ろ倒しは、そんな批判の声に応えてのことでした。ただ、同様に政府主導の賃上げよろしく、そこに強制力が付与されることはなかったのですね。「上」から号令は下されたけれど、それを無視するのも自由であった、と。一方で現在は、かつて就活の早期化を批判していたはずの論者やメディアが就活後ろ倒しの弊害を説いていたりします。そういう人や新聞は要するに自民党案であれば何でも反対(時には賃上げにすら反対!)しているだけと言えますが、実態はいかがなものでしょう。そもそも就活の後ろ倒しはかけ声だけで、実際は後ろ倒しされていないことが今回の調査から明らかです。ある種の人々が騒ぎ立てる後ろ倒しの弊害とやらは、たぶん別の要因に起因するものなのでしょう。







