非国民通信

ノーモア・コイズミ

ミスリードに最も熱心なのは……

2014-07-17 23:35:28 | 政治・国際

再稼働に批判鮮明 滋賀知事に卒原発派 政権運営に痛手(朝日新聞)

 また、集団的自衛権の行使を容認する閣議決定後、多くの報道機関の世論調査で安倍内閣の支持率が下落。菅義偉官房長官は9日、「安全保障が引き金になったことも事実だ」とも認めた。朝日新聞が13日に滋賀県内の投票所で行った出口調査によると、知事選では、行使容認に慎重だった公明党との選挙協力に乱れも見えており、今後の選挙への影響も予想される。

 自民党の石破茂幹事長は13日、東京都内で記者団に原発再稼働について「方針に変更はない」と明言したが、「選挙期間中、『集団的自衛権はよくわからない』という声を少なからず聞いた。国政上のことで(知事選に)影響があったとすれば、我々の責任だ」と語った。

 

卒原発派、滋賀知事に 三日月氏が当選 再稼働、根強い批判(朝日新聞)

 衆院議員を4期10年半務めた三日月氏は、3選への立候補を模索していた嘉田由紀子知事(64)と政策調整の末、原発を段階的になくす「卒原発」の主張を引き継ぐことを条件に後継指名を受けた。5月に民主党を離党して立候補表明。隣接する福井県の原発の「被害地元」として、再稼働の判断にかかわれるよう訴えた。

 選挙戦中盤からは集団的自衛権を使えるように閣議決定をした安倍政権への批判を強調。前回の知事選で、過去最多の約42万票を集めた嘉田知事の支持票を取り込んだ。

 内閣参事官として安倍政権の成長戦略の立案に携わった小鑓氏は国とのパイプをアピールしつつ国政の課題に踏み込まず、地域経済活性化を中心に訴えた。自民党は延べ200人近い国会議員を送る総力戦で臨んだが、及ばなかった。坪田氏は「原発即時ゼロ」を掲げ、政権批判を強めたが、支持は広がらなかった。

 

(時時刻刻)敗北、政権に誤算 滋賀知事に卒原発派 再稼働路線に冷や水(朝日新聞)

 一方、告示1カ月前の自民党の調査で小鑓氏がリードし、「ふつうにやれば負けない選挙だった」(自民党幹部)だけに、政権はショックを隠せない。三日月氏の原発政策の批判は想定内だったため、選挙戦中の今月1日に、集団的自衛権の行使を認める閣議決定が行われたことが影響したとの見方もある。

(中略)

 しかし、小鑓陣営の幹部は「1日の閣議決定で雰囲気が変わった」と語る。実際、朝日新聞が13日に行った出口調査で、集団的自衛権をめぐる閣議決定に慎重だった公明党支持者の足が投票に向いていないという傾向も明らかになった。公明党幹部の一人は13日夜、朝日新聞の取材に「安倍首相のオウンゴールだ。集団的自衛権の閣議決定の時期を間違えた。安倍首相の欲望むき出しのやり方を変えてくれればいいのだが」と不満を口にした。今後、10月に福島、11月に沖縄と二つの知事選が待ち構え、来春は統一地方選も控える。自公間の選挙協力がうまくいくのか不安も残った。

 

 ……とまぁ、朝日新聞の記事をまとめて3本ばかり引用しましたが、何とも朝日新聞の姿勢をよく表わしていると言えるでしょうか。他紙でも選挙結果を伝える記事は多々ありますけれど、朝日新聞だけが異彩を放っている、どうにも違う世界に生きているかのごとき印象を免れません。「滋賀知事選敗北、失言・ヤジ問題で苦戦した自公」と読売新聞、「<滋賀県知事選>前民主の三日月氏が初当選 自公が敗北」と毎日新聞、「安倍政権に突然の逆風 自公系敗北は「複合的」な要因 滋賀県知事選」と産経新聞が伝える中、朝日新聞だけが一人で原発稼働を争点にしているようです。あの偏向報道の中日新聞でさえ「「後継」浸透、逆境しのぐ 県知事選、三日月さん初当選」と書いています。しかし朝日新聞にだけは、別の何かが見えているのでしょうね。

 朝日新聞と言ったら「プロメテウスの罠」に代表される悪質なノンフィクション風フィクションや、何故か科学医療部に在籍している大岩ゆり記者の性懲りもないミスリード記事など色々と問題のある代物が目立つわけです。5月頃に掲載された吉田調書を巡る報道などもお粗末極まりなく、見出しで読者を誤解させようという意図がありありと窺われたものですが、まぁ戦前の世論をリードした朝日新聞の精神は現代にも受け継がれているのかも知れません。朝日新聞の原発に関する記事は初めに結論ありきで読者を誤解させるように書かれているから、あんまり読まない方が良いだろう、せめて他の媒体で裏を取りながら眺めるぐらいにしておくべきだろうと、そんな気がします。

 そんな朝日新聞が、今回の滋賀県知事選挙で一紙だけ「原発こそが争点であった」と見せかけるべく頑張っているわけです。ただ吉田調書報道の時がそうであったように、注意深く伝えられている内容を検討すると、大きく掲げられた見出しとは幾分か事実は異なることが分かると思います。実際、朝日新聞も伝えざるを得ないように、当初は自民党候補の圧勝が予想されていました。そして見出しを飾った原発稼働に関する自民党の態度は、選挙戦の序盤も中盤も終盤も特に変化はない――遅々として進まない――ままです。では事前の予想とは大きく異なった結果に至った「変化」はどこにあったのか、それは当然ながら選挙期間中に起こったことに求められるのが自然というものでしょう。

 「原発即時ゼロ」と、実質的には嘉田氏の唱えてきたことに近い立場を取っているはずの共産党候補は、さっぱり票が伸びませんでした。原発を段階的になくす「卒原発」とは実際には自民党の政策に近いわけですが、それを看板に掲げた――ただし主張は卒原発というよりも急進的で非現実的な――候補が勝ったわけです。問題は原発の是非であると言うよりも、選挙期間中に自民党が大きな反発を買ってしまったことにあるのではないでしょうか。それは読売の伝えるような議会でのヤジもありますし、自民党側も認めざるを得ない、朝日新聞も伝えざるを得ない、そして勝者である三日月陣営も批判を強めたという集団的自衛権の問題も大きかったはずです。

 集団的自衛権そのものもさることながら、「解釈の変更」という超理論だってどうなんだろうと私などは思うところです。「解釈の変更」で憲法上許されないはずのことにGOサインが出るなら、もはや何でもアリ、立憲主義を放棄しているようなものですから。まぁ、日本は昔から内閣の下に司法がある国でしたからしょうがありません。ただ朝日新聞も、つい先日までは集団的自衛権に反対の立場を取っていたはずです。しかるに、いつの間にやら後ろへと追いやられてしまったのでしょうか。選挙の動きを見れば、集団的自衛権に対する反対の世論を強調することは至って自然なことと思えるのですけれど、朝日新聞が無理筋を厭わず前面に掲げたのは「原発反対」でした。こういう「脱原発が第一」な人々の節操のなさには付いていけませんし、朝日新聞社の変わらぬ煽り体質にも辟易しますね。

 

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