非国民通信

ノーモア・コイズミ

国策報道への道

2006-11-02 23:06:59 | ニュース

拉致問題で、NHKへの命令放送を「了承」 自民党

 放送で北朝鮮による拉致問題に留意するよう、NHKに命令するという菅総務相の意向を、2日午前開かれた自民党の通信・放送産業高度化小委員会(委員長・片山虎之助参院幹事長)が事実上了承した。

 以前にも少し取り上げましたが、政府がNHKに拉致問題を報道するように命令を出す方向で検討、NHKおよび民放各社の反対にもかかわらず、政府与党はゴーサインを出す見込み、と。

 中立であるべき報道機関が国策報道を行うようになったら、もはや民主主義国とは言えないような気がしますが、党指導部の意向が憲法よりも重んじられるご時世ですからね。やれやれ。

 片山参院幹事長が「熱意はわかる。命令を出すことに違和感はあるが、認めないとか了承しないとかいうのは大人げない。しようがないなと思う」と発言し、出席者に理解を求めた。

 この片山氏の頭も大丈夫なんでしょうか。法的にはかなり問題がある命令なのですが。そもそも「認めないとか了承しないとかいうのは大人げない。」これでは意味がわかりません。不当な命令であっても、上の指示に従わないのは大人げない、そういうことですかね? あんたは軍人でもロボットでもアルバイトでもないんだよ、と言ってやりたいです。ただ上の指示に従っていれば、それでいいのですか? あなたは政治家として自分の信念はないのですか? 「しようがないなと思う」そうあなたは言いますが、何か納得のいかないことがあれば、議論すべきではないですか? ただ上の命令を実行に移すだけが役割であるならば、通信・放送産業高度化小委員会のメンバーは派遣社員に置き換えて人件費の削減に繋げた方がいいでしょうね。

 出席議員の一人は会合後、「大臣の思いがあり、止められない。拉致問題を持ち出されては、何も言えない」と語った。

 権力の暴走を止めるのも政治家の役目ですが、今の自民党議員じゃ無理のようです。大臣の「思い」は止められない、これからは党幹部の感情で政治が執り行われていくようです。

 「拉致問題を持ち出されては、何も言えない」というのもどうでしょう? たしかに拉致問題は今や錦の御旗、だれも逆らうことを許されないような状況です。国策放送を要求されるであろうNHKにしたところで、言われる前から拉致問題は熱心に、一面的に日本の側からの報道を続けており、そこに批判など一つもありません。しかし、そういう語りにくい状況だからこそ政治家という権力者が口を開くべきではないでしょうか。拉致問題の政治利用を止めよ、と。

週刊現代の記事「安倍晋三は拉致問題を食いものにしている」

 これを見るまでもなく、安倍氏および日本政府は拉致問題という「持ち出されては、何も言えない」錦の御旗を保持し続けるべく、拉致問題の延命を図ってきました。代表的なものが、遺骨のDNA鑑定結果の捏造です。北朝鮮が提出した横田めぐみ氏の遺骨を日本側はDNA鑑定の結果、別人のものだと断定したものですが、この鑑定が不正なモノであると『Nature』誌で証明される結果となりました。にもかかわらず「めぐみさん生存を前提に交渉」、事実と異なった前提から交渉しようというのですから、これで話がまとまるはずがありません。こうして拉致問題は未解決の状態を保全され、今なお錦の御旗として掲げられ、「拉致問題を持ち出されては、何も言えない」状況を作るのに利用されています。

麻生大臣は北朝鮮のミサイル実験を受けてこう言いました。
「金正日に感謝しないといかんな」
そして北朝鮮の六者協議復帰を受けてこう言いました。
「赤飯を炊いて喜ぶような話じゃない」

 どうやら、北朝鮮が妥協する、折れてくるよりも、逆に暴走する、不法行為を働く方が望ましい、そう考えている輩がいるようです。核実験は政府の強硬策への賛同を集める追い風になるから喜ばしい、拉致問題の解決は大義名分を失うことになるから喜ぶような話じゃない、そう考えている輩がいるのでしょう。


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