非国民通信

ノーモア・コイズミ

地方の声は聞かない方向で

2016-07-04 21:53:17 | 政治

合区の4県、「容認」は2割 朝日・参院選世論調査(朝日新聞)

 朝日新聞社は22、23の両日、参院選の情勢調査とあわせて世論調査(電話)を実施した。「一票の格差」を小さくするため、隣り合う選挙区を統合する「合区」の対象となった鳥取、島根、徳島、高知の4県では「選挙区は都道府県単位がよい」が7割前後にのぼり、「二つの県を一つにした選挙区があってもよい」は2割前後にとどまった。4県では合区への反対が根強いことが浮き彫りになった。

 

 ……とまぁ、先月末になりますが、こういう世論調査結果も出ていました。一票の格差を是正するという建前で議席を削られた地方では「容認」する声が2割に止まるとか。裏返せば、8割近くは反対と言うことですね。それほどの反対がありながらも、民意は無視されて合区が強行されてしまったわけです。結局、一票の価値が重くなる=有権者数が減少している=すなわち「弱い地域」は切り捨ての対象なのでしょう。

 翻って東京はというと、実際に影響を受ける合区の4件とは裏腹に6割近い賛成が得られています。一票の格差是正とは、公平性に名を借りた都市部のエゴに見えてくるところです。東京一極集中の時代、政治家も東京都民の声を重視しがちなのかも知れませんが、何とも寂しい結果ではないでしょうか。なんだか公平性を口実に、富める人と貧しい人の税率を同じにしてしまったような感じでもありますね(まぁ、実際に消費税などはそういうものですが)。

 これもまた憲法の定める一票の価値の平等のためには当然のことなのだと言い張る人も多いですが、それこそまさに現行憲法の欠陥であり、その辺は改正が必要なのではないかと私には思われるところだったりします。地方の「国会に代表を送り込む権利」が削減されるのを防げないどころか正当化してしまう、そんな憲法は悪法でしかありません。私は憲法を改正すべきだと主張します。

 

 各県で年代別にみると、高知の30代は「合区容認」が比較的多く、「県単位」と5割近くで拮抗(きっこう)した。鳥取、島根でも30代は「合区容認」が多めで、3割以上を占めた。

 

 一方で30代――と伝えられていますが恐らくは「相対的に若い世代」――は全体に比して容認傾向が強いことも伝えられています。その辺も時代の流れなのか、年代によって政治に対する感覚も異なっているようです。私なんかは地方(というより自分の住む自治体)の政局も絡めて国政を考えがちですが(だからこそ地元議会では自民党と連立与党を構成しながら国政では「自民党の対抗馬です」と平然と偽る民進党の卑劣さが許せない)、若い人は地方とは切り離して天下国家を考えるものなのかも知れません。

 総じて自分の住む地域の問題よりも、新聞やテレビそしてインターネットを通じて目にする「全国区の話題」の方が若い世代には「近しい」ものと感じられるのではないでしょうか。選出される政治家もまた「若手」ほど、地域性に乏しいと言いますか、選挙区との「しがらみ」を持たず、自身の地元の話題よりも天下国家を語る方を好んでいるように見えます。そうした若い感性にとって、地方の議席が削られていくのは些細な問題であり、関心を持たれるべきは日本全体のことと思えてしまうのでしょう。

 建前として国会議員は地方の代表ではなく、字義通りに「国政」を語るために選出された人々なのかも知れません。しかし、そうした人々がもたらしたものはどうでしょうか? 己の選挙区との「しがらみ」を持ち、地方に利益を引っ張ってくる政治家が普通に存在した時代にも問題は多くありましたけれど、では地方の利害など顧みず天下国家ばかりを語る政治家が圧倒的主流派になった現代は、過去に比べて希望の持てるものになったのかどうか。少なくとも私には、今の時代はバランスが悪い、もう少し「地方の代弁者」が許容されても良いのではないかと感じられます。

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