私は、ついに、決意した。
古いほうの土蔵を、ヤる。
「困ったなあ」と言いながら眺めていても、何も解決しないのだ。
それどころか、この100年超のゴミ貯めを娘に相続させることになる。
ならば、私が決着をつけるしか、ないではないか。
ということで、昨年と同じ『広島市固形状一般廃棄物収集運搬業の許可業者』さんに
本日午後、実家までおいで戴き、この二階建て土蔵を一掃するには
一体いくらかかるか、見積もりをして戴いた。
昨年やったものの5倍くらいの値段を言われたが、
モノがモノなので十分に良心的と感じ、お願いすることにした。
何しろもともとが、小さい古家一軒分くらいの内容があるうえに、
万が一には倒壊するかもしれない状態なのだ。
今回はさすがに1日では終わらない見込みで、とりあえず今月某日とその翌日の、
二日間を作業日として確保することになった。
こうやって、毎年一カ所ずつ片付けているような状態だが、
業者さんによると、年数をかけて一カ所ずつやっても、一度に家全体をやっても、
結局、かかる費用の合計は同じくらいになる、とのことだった。
それより、事前に内容物の大部分が袋なり箱なりに入った状態になっていれば、
当日はそれらについては運び出すだけで済むので、
それだけ作業が早くなり、価格も抑えられる、とも言われた。
しかし今回の土蔵の中身では、私一人の力で箱詰めすることができるのは、
書籍や衣類などの、わかりやすい部分だけになるだろう。
ところで、その見積もりの話をするのに業者さんを案内したとき、
表玄関を入ってすぐの三和土の一角に、カニの死体(爆)があった。
私は普段はガレージのある通用口のほうを使って出入りしていて、
表玄関を正式に開けたのは、随分と久しぶりだったので、
ここにカニが居るとは知らなかった。
というか、掃除をしておくべきだったのではあるが(殴)。
もう何年も前に入り込んで、そのまま絶命したと思われる状態で、
白っぽく固くなった、カニが、ひっそりと倒れており
業者さんも、「あ、カニ(^_^;」と反応された。
そして、現場での業者さんとの話が終わって、土蔵から出るとき、
私は視界の隅に、別のカニの、ミイラがあるのを捕らえていた。
土蔵の扉の右の下のほうに、黒っぽく縮んだカニがいた。
おまいら、梅雨どきに入って来るだけではなくて、
一年じゅう、この家で暮らしとるんちゃうか(^_^;。
「家ん中にカニが出たら梅雨明け、いうて、昔から言いよるんよ」
と以前、父は言ったが、つまり大昔からこの家はカニの住居でもあって、
梅雨が明ける頃、ヤツらが人前を通る習慣があった、というだけでは??
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