転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



『エリザベート』ガラ・コンサート、キャスト発表(チケットぴあ)

宝塚OGをキャストに、『エリザベート』ガラ・コンサートが行われる。
東京公演が11月6日(火)~21日(水)@東急シアターオーブ
大阪公演が11月25日(日)~12月3日(月)@梅田芸術劇場メインホール、
チケットは10月8日(月・祝)に一般発売開始とのことだ。

宝塚歌劇を観る人で、『エリザベート』に接点を持っていない人は、
最近では皆無に近いだろうと思われる。
それほどにこの演目は評価が高い。
普段の宝塚が「恥ずかしい」人も、エリザなら大丈夫だと思う(笑)。
私自身は、今となっては、さほど熱い思い入れは持っていないのだが、
それでも、初めて観たときは夢中になったものだった。
ファンなら、『ひとりエリザベート』を上演できる人も結構いるだろうし、
相方がいれば、延々とエリザの台詞で遊べるのがヅカヲタというものだ。
第406場『憂鬱 2』(はるな檸檬『ZUCCA×ZUCA』))

私の遙かな記憶では、96年に雪組で初演された頃、
少なくとも初日前からこの演目に多大な期待をしていた人は、
そんなに多くなかったように思う。
一路真輝のサヨナラという意味では、重要な公演ではあったが、
タイトルロールは娘役の花總まりのほうだったし、
銀髪ロンゲの黄泉の帝王が、最初から物凄く素敵だと考えていた人は、
当初は、(出演者のファン以外は)少数だったのではないだろうか。
これは覚悟しないと生半可なことではチケットは買えない、
というほどの緊張感は、発売前にはなかった気がする。違うだろうか。
少なくとも私自身は、いくらサヨナラとは言え、暗そうな演目だなと思い、
松江で育児中だったせいもあり、観に行かなかった。
ところがこれが、フタを開けてみたら、日を追うごとに評判が高まり、
宝塚空前の大ヒットになってしまったのだ(O_O)。
つまりこの公演は、海外人気作品の潤色という話題性や、
トップの退団という付加価値以上に、舞台そのものの魅力が強烈だった。
実際に観たことにより虜になった、という観客が多かったと思うのだ。

私は、宝塚の本公演としては、続演の96年星組版が破格に気に入っているのだが、
ミュージカルに詳しい方々からは、あれはあまり支持されていないようで残念だ。
麻路さきトートは私の中では宝塚男役の最高傑作に近いもので、
白城あやかシシィとのバランスも絶妙で、リカちゃん(紫吹淳)ルキーニも妖しくて、
どこを観てもシビれるような魅力に溢れた『エリザベート』だったと思うし、
何より、初演の雪組とは演出も細かいところで違っていて、
イケコ(小池)先生の手腕にも、ひれ伏したい気分になったものなのだが、
この件で意見の合う人には、これまであまり出会ったことがない。
どれほど総合的な出来映えが良くても、やはり音程がヤバめな公演は、
なかなか一般的には許されないものなんですかね~~(逃)。

このエリザが、宝塚歌劇として上演されるときは、
ミュージカルであり、全編、女性キャスト・女声コーラスで彩られるのだが、
衣装や舞台装置のないガラコンサートとして、音楽だけを取り出しても、
宝塚の範疇での上演に耐えられ、かつ非常に魅力的であるのが、
この演目の素晴らしいところだ。
宝塚の人気演目というだけなら、ほかにもいくつもあるが、
ガラコンサートが成立するほどのものは滅多に無いし、
興行的に毎回これほど成功するのは、『エリザベート』だけと言って良いと思う。
特に今回のは過去の出演者から選りすぐりと言って良いOGキャストに、
シメ(紫苑ゆう)さんの特出まであるとなっては、これ以上ない豪華版だろう。

今回もまた、いずれ劣らぬ名歌手揃い、純粋に歌唱を楽しめるキャストだし、
チケット争奪戦は大変なことになりそうなので、私が聴けるかどうかはわからないが、
私のファン歴を考えると、やはり、シメさんのご出演になるときに、
大阪に行ければ良いなあと今は願っている。
シメさんはこの演目が宝塚に来る前に退団してしまったのだが、
退団後のコンサートや、ディナーショーでトートの歌はたびたび取り上げ、
トート×ルドルフをひとりで演ったりなんかもして(笑)、
本当に思い入れが深い様子だったので、
このようなかたちで実現するのは素晴らしいと思う。

エリザベート スペシャル ガラ・コンサート(梅田芸術劇場)

涼紫央のフランツ・ヨーゼフ、というのも地味に楽しみだったのだが、
これは東京公演しか無いキャストのようで、残念だ。
すずみんのルドルフは、大阪でもあるので、そちらが観られれば(^^ゞ。
シメさん・すずみん、で大阪公演、となると私の場合、
狙い目は11/27(火)夜か、11/28(水)昼、ということか。
シシィは、ハナ(花總まり)ちゃんで観たいけれども、
回数的には、私は彼女のシシィは生でも既に結構観ているので、
ここは、一度も観たことのない、大鳥れいバージョンにも興味がある。
ほか、バックのキャストも葛城七穂・美郷真也・嘉月絵理・風莉じん、等々、
私に思い出を語らせたら長くなりそうな面々が名を連ねていて、素晴らしい。 

しかし、それにしても、だ。
この演目を一度でも観ようものなら、それからしばらくは、
 ♪ 顔は洗ったの~
 ♪ なまけては駄目よ
 ♪ シツケが悪いわ (♪悪い~~)
と、なぜか日常生活の鼻歌が、顕著にゾフィー皇太后になってしまうワタクシである。
初演時には赤ん坊だった娘も、既に高3、きっとこの冬は、
 ♪ おかあさまがー いじめるのー
と遊んでくれるのではないかと期待している(笑)。

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