土蔵 finished

本日、土蔵の清掃を完了し、明日支払いをすれば終了となった。
何ひとつモノのなくなった土蔵は、広々としていたが、
一階も二階も床が抜けそうで、足下がヤバいのなんの。
踏んだらシーソーみたいに反対側の端が跳ね上がる部分も既にあった。
時限爆弾みたいだった土蔵に決着がつき、本当に清々した。
家のほかの部分はともあれ、この古い古い土蔵だけは、
二階の床が成人の体重に耐えられる状態のうちに
なんとかする必要が、あった。

昔昔の品々や書物、もしかしたら値打ちものがあったかもしれないが、
私はもう「付き合ってられない」という心境だった。
とにかく、早いとこ、さようなら！はい、おしまい！終了！！
作業中も、今日も、禍々しいものは一切感じなかったので、
中のモノたちは成仏したのだろう。
いや、実家の祖先だから神道なのか、なんだっけ、「帰幽」した？のか。
　　　　
　
最後に、土蔵二階の窓をきちんと閉めなくてはならなかったので、
ぎしぎしと鳴る階段を上り、かしいでいる床のヤバそうな部分は
極力踏まないように気を付けながら、そろそろと奥まで行った。
朝の光が降り注ぐ、土蔵二階は、清々しかった。
　　　　
　　　　　　

これが最後と思い、二階の窓から外を眺めると、
家の敷地内を流れる小川と、母屋の朽ちかけた屋根が見えた。
……ちっ、次は母屋の始末だな……。

じゃあな、と思いながら、がらがらと片引窓を閉めようとすると、
ん？なんで手前から陽射しが漏れるの？？


行きすぎたのかなと戻してみたら、今度は向こう側から陽射しが。
なんと、この窓は、窓枠より横幅が明らかに狭いのだった。
なんといういい加減な。
どう締めても、両端が空いて、外が見えるではないか。


鍵もなく、窓ガラスもなく、網戸もなく、金網が貼ってあるだけだ。
そりゃヘビもカメムシもネズミも入るわ(--#)！！
カニもこっから出入りしよるんちゃうか(--#)！！
もう知らん(--#)(--#)！！