転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



御守が欲しい、という電話があったので、
昼前に社務所を開けに行った。
その前に両親宅に寄り、神棚と祖霊舎を拝みに座敷に行ったら、
どうも何か「ぉぉ~ん……」と、くぐもった変な声が聞こえて、
ん??と思ったのだが、急いでいたので、そのままにして神社に上がった。
ネズミとかイタチとか、よくわからないものが出没する家なので、
なんかまた出たんかね、とウンザリした気分だった。

約束の方に御守をお渡しし、賽銭箱を改め、
軽く草抜きなどしてから、社殿・社務所を閉めて再び実家に降りてきたら、
座敷で、今度こそ、もっとはっきりと、何かの声がした。
「おぉ~ん、ぐるぐる… おぉ…」
「ミューーー ミューーーー ミューーーー」

猫やんけ(--#)!!
親猫と子猫のセットか、この声は!!

どっから声しよる?上から?下から?いや縁側に入り込んどる??
大昔にあったよな、野良猫が屋根裏で子供産んだ事件が!!
探して行くと、声は幸いに家の中ではなく、外からしていた。
前庭に出てみると、表玄関の向かってすぐ左側に、
かなり声の大きな子猫が一匹いた。
座敷で聞いた声は、成猫のとあわせて二匹分だった筈なのだが、
外に居たのは子猫だけだった。

「ミューーー ミューーーー ミューーーー」

と、子猫はこちらを見るなり、必死の形相で寄って来ようとした。
しかし虫が飛んできたので怖がり、またもとの隅っこに戻っていった。

「ミューーー ミューーーー ミューーーー」
「ミューーー ミューーーー ミューーーー」

私は一旦、家の中に入って思案した。
元来、私は猫は嫌いではない(汗)。
実家に住んでいた頃は、長年の猫飼いだったのだ。
野良猫を手懐けて、何匹も家で飼ったものだ。
さっきの子は、ミーコちゃんを拾ったときくらいの感じか。
この暑さで、小さい子がひとりで、凄い声で鳴いていて、
このままでは弱ってしまうだろう。
はてさて、どうしたものか。水くらいやるべきか。
あの程度に成長していたら、
皿に水を入れてやれば自分で飲めるだろう。

しかし、こいつに覚えられ、頼られたらオオゴトなのだ。
覚悟もないのに、「可哀想だから」と手出しをしてはいけない。
私はこれから、2時間近くかけて中区の自宅に帰る身だ。
連れては帰れない。
第一、私はもう一匹、オトナの猫の声を聞いている。
母猫が居る可能性がある。
あの子猫は、衰弱しているふうではなかったし、顔もきれいだった。
一時的に離れただけで、親がいずれ戻って来るのでは。

と、しばらくすると、
「ミューーー ミューーーー ミューーーー」
の声が途端に、やんだ。
あの勢いから、いきなりコト切れたとは思えないので、
恐らく、恐らくだが、母猫が帰って来たのではなかろうか。
私は外に出ずに、足音を忍ばせるようにして、
最初に猫の声を聞いた座敷に行き、気配だけで様子をうかがった。
猫の耳なら、室内の私の動きは察することができる筈だが、
コトリとも音がせず、もう、鳴き声もしなくなっていた。
二匹で静かにしているのか、それとも親が子猫をくわえて、どっか行ったか?

………ということで、きょうはそのままにして、帰って来た(汗)。
前も書いたが、私は実家に出入りするとき、表玄関は元々使っていないのだ。
母屋ヨコのガレージから入って、裏口を使用している。
猫のほうは敢えて見に行かないようにして、裏口から家を出て、帰途に就いた。
現時点では、急にどうしようもないし、
母猫がついていて、宿替えでもしてくれるのを祈るしかなかった。
なんでもいいから、なんとかなっといてくれ(祈)!

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