転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



(備忘録的、練習記録。4月18日現在)

午前中、某楽器店のレッスン室を1時間借りて練習した。
家のアップライトは小さいために、
出せる音色の種類が極めて限られており、
工夫を懲らそうが乱暴に弾こうが、結局どれかの音になるしかないが、
グランドは、私の弾いたものをまるで拡大表示するかのように、
最大漏らさず反映するので、油断がならなかった。
ホンモノを知る方々によれば、YAMAHAとスタインウェイを較べても、
もっと高度な次元でこういうことを感じられるものなのだそうだが、
私はYAMAHAの、ある程度のクラスのグランドを触っただけでも、
いきなり、12色クレヨンから60色水彩絵の具に変えた、
というくらいのショーゲキがあった(^_^;。
楽器が、たくさんの選択肢を提示して助けてくれる面は確かにあるが、
それらを使いこなすには、弾き手の力量も厳しく問われるのだ。

勿論、こうなるというのは以前からわかっていたけれども、
やはり時間をかけて練習して来た曲で、改めて体感するのは格別だった。
楽器が良くなったお蔭で、例えば冒頭の四小節はかなり弾き甲斐があった。
どの音を際立たせたいかとか、左手の和音はどのくらいの音量にしたいか、
等々、こちらのやり方次第で、ピアノはどのようにも応えてくれそうだった。
残念ながら、私は完全にきょうの楽器を扱いきれたとは言えなかったが、
少なくともそのような手応えは感じた。
また、8小節目~10小節目、60小節目~64小節目のleggiermenteの表現も、
家のアップライトでやるより遥かに私の要求に近い音になった。

楽器店には先生に来て頂き、30分ほどレッスンもして頂いたのだが、
(解釈はともかく・爆)技術的な課題としては、
和音の弾き方について注意をされた。
特にフォルテの和音に入るときは、呼吸を整えて腹筋を使って弾く、
という感覚を、もっと体に覚えさせる必要があるとのことだった。
この呼吸については、よくポゴレリチがやっているように(^_^;、
狙った音の始まる前から息を十分に吸い込んで準備をする、
というタイミングを体得することが必要なのだった。
67小節目から72小節目くらいにかけて、いかにもベートーヴェン的な、
pとfの交替のような音型が繰り返し出て来るのだが、これらを弾くには、
pの小節が終わるまでに、体のほうは既に次のfに備えて、
息を吸い始めていなくてはならない
(という規則は無いが、譜面としてはそれが可能なように書かれている)。
私はそういう連動が出来ていない、もしくは開始が遅くて、
準備の足りないまま腕だけをアテにして和音に入るから、
腹から出す音(!)にならず、響きが良くないのだった。

ポゴ氏がいつぞや、呼吸のトレーニングをしていますと言っていたが、
ワタクシもこれから本番まで、鼻息の特訓です(爆)。

もうひとつ、弾き終わってレッスン室を出ようとしたら、
右膝から太腿にかけて痛くなっていることに気がついた。
無段階に表現できるグランドのペダリングをやっていたら、
脚の使い方にも格段に微妙な力の出し入れが必要になり、
家のアップライトではそのようなことはしたことがなかったので、
筋肉痛になったのだった(汗)。

こりゃもう、鍼にでも行こうかね(T_T)。

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