さてさて。それで。
翌7月号にて、『お姉ちゃん!』と思わず日本語で再会した、百合とさくら。
さくらは、どーなっていたと思います?
やはり、彼女はあのまま引き下がるような甘い女ではなかった。
さくらは、いつの間にかジュリアンと同棲し、それどころか、
9ヶ月前にはアンジュという娘まで生んでいたのだった。そして、
『子供ができたから、私たち結婚を考えているの。そうでしょ、ジュリアン?』
と、もう逃さないわよ状態の、マダームさくら。母は強し。
On y pense, c'est vrai.(うん。そうだよね)、
とビビりながらも、観念せざるを得ないジュリアンであった。
ちなみに、かつてジュリアン自ら、une petite amie(恋人)と紹介していた、
あの美貌のソフィー嬢、
『さくら、あなたは来たいときに来て良いのよ』、
などと、日本女にちょっと寛大に振る舞ったツケは高くついたな、
と私は勝手に思ったが、彼女がまた見上げた女だった。
ジュリアンの話によると、彼女はジュリアンと別れたあと、
なんと今は京都で、浮世絵師と暮らしているのだそうだ(2012年8月号現在)。