転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



本日11時の宝塚大劇場星組公演を観てきた。
先月26日に初日を迎えたばかりの、柚希礼音(ゆずき・れおん)の
新トップお披露目公演で、演目は『太王四神記Ver.II』、二幕もの。

私は基本的にテレビが嫌いなせいで、韓国ドラマを全く知らなくて、
また宝塚として初演だった花組の『太王四神記』とも全く接点がなく、
したがって、きょうは何一つ予備知識も前提もない、
良くも悪くも白紙状態での初観劇だった。

今夜は詳しく書く体力も時間もないので、
とりあえず印象だけ記録しておくことにするが、
れおんくんは、歌も踊りも芝居も注文のつけ様がないほどで、
これだけ三技能に揃って秀でている主演者も珍しいのでは?
と、本当にその舞台姿に圧倒された。
それでなかおつ、大変に若い、というのが素晴らしいと思った。
また、ショーでもダンサーとしての面目躍如で、
本当にこれ以上言うことがないような巧さだった。

同時に、別の意味で私が最も気に入ってしまったのが、
すずみん(涼紫央)の演じた『大長老』だった。
『先代萩』の仁木弾正がめちゃめちゃパワーアップしたような、
手つきだけで妖気が漂う、徹底した作り方が、実に面白かった。
私は今回、終始すずみんから目が離せなかった。
いつの間に、こんなに色気のある個性的な敵役が出来るほどに
すずみんは大きく成長していたのかと、感無量だった。

それにしても、私がきょう、とても疑問だったのが、
エクスカリバー、じゃない、カウリの剣とかいうもののことだ。
「真の王は、カウリで刺されても死なない」
と、主人公の父で高句麗王のヤン(一樹千尋)が言った筈なのだが、
その舌の根も乾かぬうちに、そのヤン本人が、カウリで自害した。
私は、ヤンは王だから、死んだと見せかけて、実は死んでなくて、
周囲の目を欺いたのち、蘇って息子のために活躍するのだろう、
と期待していたのだが、ヤン王は、最後まで死んだままだった(爆)。
ってことは、ヤン王は、真の王ではなかったの??(爆)。


……とゆー程度に、物語について理解していない私が観たなんて、
いささか、猫にコンバンワだったかもしれない。すみません。



追記:宝塚ファン仲間に、カウリ剣について教えて貰った。
あれに刺されて死なないのは、「真の王」ではなく「チュシンの王」、
だった。とりあえず、私の耳が悪かった(爆)。
つまりヤン王は、「高句麗(の真の)王」ではあったが「チュシンの王」ではなかった。
「チュシンの王」とは、二千年に一度この世に生まれるという、
「世界を統一し平和をもたらす王」のことだと、芝居でも言っていた。
その部分は確かに聞いていたのだが、主人公タムドク(柚希礼音)には、
偶然にも「チュシンの王と認められる」ことが、すなわち、
「高句麗の王位を継ぐ」ことに等しかったものだから、
私は「チュシンの王」は単なる「高句麗王」の言い換えであり同じモノ、
的な勘違いを、途中からしていたようだった。

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