転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



教員給与、大幅削減求める=基地周辺費の見直しも-財政審(時事通信)

『2006/10/20-20:25 教員給与、大幅削減求める=基地周辺費の見直しも-財政審
財政制度等審議会(財務相の諮問機関)は20日、財政制度分科会の会合を開き、2007年度予算の文教科学費や防衛費などについて議論した。地方公務員に比べ高水準な公立学校の教員給与では、早期・大幅な引き下げの必要性を確認。地方自治体への補助金などの基地周辺対策費も、関連が薄い事業の見直しを求めた』

納得できる給料の貰えない仕事には、決して人材は集まらない、
というのは大原則ではないだろうか?
逆を言えば、多くの職種では、もし給与面での待遇が破格に良かったなら、
あらゆる有能な人材が多数、競って応募して来るだろうと私は思っている。

教育というのは非常に大切な仕事だと思う。
親は子に教育を受けさせる義務があり、その義務教育期間中は、
保護者にとって、ほとんどの場合、公立小・中学校の先生方に、
子供を託すことになるのが現状だろう。
親個人や家庭ではできない教育をして貰うために、
将来を担う子供たちを、多くの親は公立学校の教員に預けるのだ。
そんな大切な場所に、最高の人材を確保しなくて、どうするのだ。

公立学校教員の給与の『早期・大幅な引き下げ』が本当に実現したら、
一体、どんな人たちが応募して来るのだろう。
たとえ自分の生活を犠牲にしても教育に一生を捧げる、
という奇特なお人が絶対にいないとは断言しないが、
少なくとも、一般の会社でも引く手あまたになるくらいに
能力の高い大学生ならば、わざわざ給与の下がる教員になど、
なりたいとは、まずは考えないだろう。

敢えて言わせて貰うが、
一般の地方公務員に較べて、教員の給与は高水準で当然だ、
と私は思っている。
それほど教育は重要な仕事だと思うし、
本来ならば、その高給に見合う、能力の高い人材だけを、
多くの応募者の中から選りすぐるくらいであって貰いたい。
児童・生徒に十分な学力をつけさせるための学識の面でも、
子供たちの心を理解し包み込むことのできる、人間性の大きさの面でも、
多方面からの多数の応募者がなければ、良い人材は確保できないのだ。

それと、これは現在、教職にある人たちの給与も引き下げる、
ということなのだとしたら、ますます問題だ。
減俸は著しくモラールを損なう。
現実にどの程度引き下げるのかわからないが、その額によっては、
転職可能な能力のある人材から、迷わず退職して行くだろう。
長らく最大の魅力のひとつだった年金制度も、
将来的には厚生年金に統合されるという見通しだから、
これでもう薄給にしがみついて教員をする必要はなくなった、
と考える人が増えると思う。

現行だって、実働時間数で計算したら教員の時給は結構、低いだろうし
(娘の学校では、5時で終わって帰宅なさっている先生なんか恐らく居ない)、
儲かるかどうかだけが基準なら、もともと教職を選んではいないと思うが、
それにしても教員だって、家族もあれば自分の将来の心配もするのだ。
待遇が悪化する職場に積極的にとどまりたい希望はないだろう。
教育活動そのものに熱意があって、継続したいと考えるなら、
それは、この際、公立学校でなくても出来るわけだし、
自分を安く評価するより高く評価してくれる場所でやりたい、
と考える方が普通だ。

私学人気に圧され気味の公立学校の立て直しのために、やるべきことは、
例えば採用試験の見直しや、教員免許の更新制度内容検討などであって、
断じて、教員給与の引き下げなどではない、
それどころか、こういう大事なところにこそ、もっと税金使えよっ!!
と私は少々、頭に来ている(^_^;)。

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