転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



先日、実家の村で秋の例大祭があったので、顔を出したのだが、
そこで父が、ちょっと面白いことを言っていた。

父「わし、今度、テレビに出るんよ」
私「そりゃ良かったね(^_^;)。なんの番組?観てあげよう」
父「放映は来年かもしれん。サッカー関係の番組」

来年、ワールドカップがドイツで開催されるということで、
そのテレビ番組では、大正8年にドイツ人捕虜と
広島の高等師範学校・師範学校の学生らが、
サッカーの交流試合をしたという話が、取り上げられるのだという。

私「ドイツ人捕虜って……」
父「第一次世界大戦の捕虜よ。広島の、似島に収容所があって、
 たくさんドイツ人がおったらしい。その人らとサッカーしたんと」
私「(古すぎ……(^_^;))誰が?」
父「あんたのおじーさん」
私「おとーさんのおとーさん」
父「そうそう」

私の祖父は、広島師範学校に在学中、サッカーをしていて、
その交流試合のメンバーに選ばれていたらしい。
ただ、試合当日は怪我のため出場できず、祖父はベンチで、
部誌をつけ、観戦記録を残していたのだそうだ。
試合内容としては、もう全然勝負にならず、一方的に負けたらしい。

父「ようけ書いとっちゃった。読んだらなかなか面白かった」
私「ふーーーーん」

その、祖父の書いた観戦記録と、当時の写真とが、
番組中で取り上げられるらしくて、父は、その末裔ということで、
ほんのちょっと、というか多分一瞬だけ、映るものらしい(^◇^;)。
私の知っている祖父は、白髪の頑固じーちゃんだったが、
今回発見された、交流試合当時の写真は、学生服姿だそうで、
当然のことだが、さすがのじーちゃんも、
生まれたときから頑固じーさんだった訳ではなかったのだ。

父「ほんでね。面白いのは、そんときの、ドイツ人選手の関係で、
 日本に伝えられたのが、あのバウムクーヘンなんだと」
私「ああ!ユーハイムか!そんな頃からあったなんて!」
父「うんうん。ユーハイム、っちゅー名前の人が、
 最初に日本に店を出したらしい。ありゃ、おいしーよねえ(^^)♪」

ちなみに私の父は、その昔、硬式テニスで県代表か何かになり、
インターハイに行ったという実績を持つ体育会系人間で、
広島高等師範学校で理科と社会と体育の教員免許を受けた人だ。
現在75歳になる父の楽しみは、外の畑でゴミを燃やすこと(爆)
(↑認知症になったら、燃やしてはならんものを燃やすんじゃないかと
私は不安に思っている。特に家に火を付けたりしないで欲しいものだ)。

私は、友達が皆、体フタツ折りで笑ったほど、顔が父にそっくりだが、
残念なことに、彼の特性は、見事に何一つ遺伝しなかった。
私は運動なんか全然できないし、理科も社会も体育も大嫌いだった。
教育産業に従事したいとも思わないし、もとより火を焚く趣味なんか無い。
ただ、バウムクーヘンが好きだ、というささやかな点で、
父娘がかろうじて一致していることを、私は今回発見した(^◇^;)。
今度、買っていってあげよう。

Trackback ( 0 )