Everyone says I love you !

毎日、泣いて笑って喜んで哀しんでる、かなりラテンの血の濃い、そんな宮武嶺のエブリワンブログです!

武道必修化1年目 柔道で北海道だけで中学生12人骨折 第一次安倍内閣教育基本法改悪の後遺症 

2013年02月26日 | 子どもの権利

 (指導に問題ないのに骨折事故が起きているとしたら、なお問題は深刻ではないか)

 

 

 2012年度から全国の中学1、2年で始まった武道必修化を巡り、柔道を選択した北海道内の公立中学校計438校のうち、少なくとも10校の男女12人が授業中に骨折していたことが2013年2月25日、読売新聞の調べで分かったそうです。

 道教育委員会と札幌市教委に読売新聞がアンケート調査を実施したところ、道内の公立中学計638校のうち約3分の2が柔道を選択し、重複選択も含め、剣道は157校、相撲は36校、空手や合気道などの「その他」は11校だったということです。

 受け身などの練習中に骨折したケースが目立つ一方、柔道以外の武道を選択した学校では大けがの事例の報告がなかったことも判明しています。

 それにしても、北海道だけで1年弱で12人。多すぎます。

 そして、なぜ読売新聞が調査し、しかも北海道だけなのでしょうか。本来は文科省が全国で調べるべきものです。朝日新聞が東京都23区と26市の教育委員会に市区立中598校の指導計画を聞いてみた結果、8割以上の500校が学年、男女別のいずれかで柔道を選択していたそうです。全国でも6割以上と言う統計もあります。

 武道必修化は、教育基本法が「改正」され、その中で日本の伝統と文化を学ぶということが強調された結果、学習指導要領を改定して2012年度から施行されたのですが、日本の伝統や文化を学べて、危険がない教材・科目なんていくらでもあるのに、どうして話がわざわざ武道必修化になるのでしょうか。

 それは、武道必修化を決めた第一次安倍内閣の教育基本法の改悪の大きな目的が、教育振興計画策定による文科省の予算獲得だったからです。つまり、本当の目的は施設や柔道着などの権益を文科省が拡大することだったり、警察庁が指導員派遣で天下り先を増やすことだったりするのです。

安倍自民党政権の「教育再生」利権が凄いんです 

部活動別にみる死亡事故件数と死亡事故確率(死亡率) 学校リスク研究所ホームページより

中学校の各部活動に関して,その死亡確率(生徒10万人あたりの死亡生徒数)は,柔道が2.385人と突出して高い。 次に高いバスケットボールと比べても,6.2倍の大きさである。

 


 さて、柔道必修化前でも、1983年から2010年の28年間で中学・高校での柔道事故で死亡した子どもの数 は118人です。年平均4人以上の死亡者ということになるこの数字は、他のスポーツに比べて、明らかに突出した数字であり、上記のグラフのように競技人口あたりの死亡率として計算すると、異常ともいえるほどの高い数字を示します。

 柔道必修化直前の2012年1月にも川崎市で、中2の男子生徒が柔道の授業中の事故で頭を打ち「脳脊髄液減少症(のうせきずいえきげんしょうしょう)」と診断され、1年が過ぎた今も頭痛や吐き気、不眠などに苦しんでいるという例が報告されています。

 このように、柔道をめぐっては頭を打つなどして部活中に死亡する例のほか、授業中の事故でも脳脊髄液減少症を発症するなど事故が後を絶たず、安全への懸念は根強いのです。

 たまたま、今は骨折事故で済んでいますが、いつ重大事故が起こるか全く予断を許さない状況です。

安倍晋三政権の後遺症 教育基本法改悪→今年から中学での武道必修化で学校死亡事故多発か

 ところが、フランスが誇る世界最大の柔道人口の75%は14歳未満の子どもたちだということですが、柔道人口は日本の3倍なのに、フランス柔道連盟の報告によると、フランスでは2005 年以降18 歳以下の死亡事故はゼロで、1年に4人以上の生徒たちが亡くなる日本と対照的な状況になっています。

 フランスでは、スポーツ指導で重大事故が起こることは許されないと考えられており、柔道の指導上の安全対策を何よりも大切にしているのです。

 これについて、フランス柔道連盟のジャン・リュック・ルージェ会長は、

「フランスでの柔道の死亡事故は聞いたことがない」「日本の柔道選手の中には軍のコマンド兵のようなアスリートもいる」

と語ったということです。

 日本で柔道による死亡事故が多いことは、女子柔道選手に対する体罰事件と同根ではないでしょうか。結局、古い体質の日本のスポーツ界の中でも、飛びぬけて古いのが柔道界で、人権や命が軽視されていることが事故多発の原因になっていると思われます。そんな現状の柔道界から指導者を得ざるを得ないのに、学校教育に必修化してまで持ち込むべきかどうか。

 この柔道事故について、全国柔道事故被害者の会は、武道必修化準備状況への危惧として、以下の4点を挙げています。

① 多数を占める急造指導教諭の専門知識不足・経験不足
② 安全を確信できぬレベルのカリキュラムや指導方法
③ 柔道事故発生時の指導教諭の対応力不安
④ 事故の情報収集・分析の仕組みがない

文科省に対する全国柔道事故被害者の会の要望書

 だとすれば、小手先の対策では重大事故を防げません。まず、いったん、武道必修化を凍結して、柔道を必修選択競技に入れるのか、入れられるようにするためにはどのような指導体制を構築する必要があるのか、あらためて時間をかけて検討すべきです。

ロンドンオリンピックのフランスと日本の柔道から、中学武道必修化を考える

2012年4月からの必修化に向けて、柔道の指導の仕方について講習を受ける教師たち(愛知知多市で、2012年2月撮影)。そんな付け焼刃で指導なんてできるのか。


 

 安倍首相は女子柔道体罰事件と自分に責任のある武道必修化について、2013年2月1日に

「こういうことが起こらない仕組みにして、みんなが考え方を変えていく必要がある」「武道は自分を鍛え、礼に始まり礼に終わるもの。それが国際化するにあたり、勝つことが至上主義になってしまった」

と述べていますが、責任感が感じられないというか、抽象的過ぎて、どうするのかちっともわかりません。

 ベネッセは、小学5、6年生と中学生の保護者を対象に、中学校の武道必修化についてアンケートを行い、2012年7月5日に調査結果を公開しましたが、中学校の「武道必修化」に不安を感じる保護者は7割を超えていることがわかりました。

 必修の武道として柔道を選ぶ学校が多い理由として、体育教諭に柔道経験者が多く指導がしやすいことや、コストが比較的安いことなどがあがるそうですが、愛知県では、県教委の委託を受けた県柔道連盟が過去30年間、計6日間の講習だけで体育教師に指導資格者の象徴である黒帯(段位)を与えていたことが明らかになっており、他の都道府県でも似たような状態だそうです。

 これでは、オリンピックなどでは力任せのパワー柔道のように見えるフランスやイギリスなどの方が日本より事故が少ないのは当然です。まずは、日本は安全とトップアスリートの結果を両立させているフランスなどに謙虚に学んで、今後の武道必修化も柔道振興も見直すべきではないでしょうか。

2012年度からの中学武道必修化は考えなおした方が良い 子ども未来法律事務所通信12


 

子どもたちの命を危険にさらしていいはずがないです。

是非是非上下ともクリックしてくださると大変うれしいです!


人気ブログランキングへ

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

 

 

必修柔道で中学生12人骨折…北海道

 2012年度から全国の中学1、2年で始まった武道必修化を巡り、柔道を選択した北海道内の公立中学校計438校のうち、少なくとも10校の男女12人が授業中に骨折していたことが25日、読売新聞の調べで分かった。

 受け身などの練習中に骨折したケースが目立つ一方、柔道以外の武道を選択した学校では大けがの事例の報告がなかったことも判明した。柔道では、丁寧な指導が必要な実態が改めて浮き彫りとなった。

 道教育委員会と札幌市教委に読売新聞がアンケート調査を実施したところ、道内の公立中学計638校のうち約3分の2が柔道を選択した。重複選択も含め、剣道は157校、相撲は36校、空手や合気道などの「その他」は11校だった。

 柔道では、1月末までに男子8人と女子4人が鎖骨や足の指、鼻の骨などを折っていた。柔道以外の武道では、全治3週間以上の大けがの報告は道教委や市教委になかったという。

 札幌市を除く道教委管内では、11年度に239校が柔道の授業を実施し、大けがの報告は1人だけだったが、武道必修化で341校に増えた12年度は4人となった。

 柔道の授業中の事故を巡っては、必修化の前から保護者の不安の声が強い。報告数が増えたことについて、道教委の担当者は「ほかの武道に比べて選択する学校が多く、体を回転させることで体の色々な箇所を打つことが多い」と分析する。

 道教委は事故を防ぐため、柔道を選択する全ての学校に、柔道の専門指導を行うことができる体育教員らを派遣している。そのほか、授業は必ず複数の教員が見守る中で行っている。

 それでも、胆振地方のある中学では、2人組になって「横四方固め」の練習をしていた1年生の女子が技から逃れようとし、右足を畳にぶつけて薬指を折ったり、空知地方の中学でも、前回り受け身の練習中に鎖骨を打って骨折したりするケースがあった。道教委の担当者は「予想外の動きで、指導が適切でない訳ではない」と釈明する。

 札幌市内では8人の男子生徒が骨折したが、市教委は骨折した経緯や、必修化前の柔道の授業での大けがのケースなどを調べていなかった。男子生徒だけがけがをしたことについて、「男子は力が入ってしまうのではないか」とし、今後は個別に聞き取って新年度以降の指導に生かすという。

(2013年2月26日  読売新聞)
 
 
 

毎日新聞 2013年01月30日 11時02分(最終更新 01月30日 12時01分)

 柔道の授業中の事故で頭を打ち「脳脊髄液減少症(のうせきずいえきげんしょうしょう)」と診断された川 崎市の中学2年の男子生徒(14)が1年が過ぎた今も頭痛や吐き気、不眠などに苦しんでいる。中学校の体育授業で柔道などの武道が必修化される直前の事故 だった。生徒を見守る家族は「同じような事故が起きないでほしい」と再発防止を願う。

 「あの一瞬さえなければ」。生徒は自宅で淡々と語った。昨年1月、必修化(昨年4月)前の移行期の授業中だった。生徒同士が技を掛け合う「乱取り」で、体重で20キロ、身長で10センチ上回る相手に大外刈りをかけられ、背中と頭を打った。

 むち打ちと診断されたが改善せず、同6月に脳神経外科で脳脊髄液減少症と判明、ブラッドパッチ治療を受 けた。症状が重くて起き上がれず、登校できない日が今も多い。「ものごとに積極的に取り組まなければと分かっていてもやる気が出ず、自分がもどかしい」と 生徒はうつむく。

 ハンドボールの部活動に力を入れていた学校生活は一変した。母親(42)は「本人は、学校を休んでは『俺はダメ人間だ』と自分を責める。進学がどうなるのか、病気が完治するかどうか、悩みは尽きない」と話す。

 母親は校長から「100%学校が悪かった。体格差への考慮が足りなかった」との説明を受けたという。川 崎市教委によると、事故時は柔道初段の保健体育科の男性教諭が指導。市教委は事故後、受け身・投げの十分な技能習得ができない場合は乱取りをしない▽中学 1、2年では大外刈りや小内刈りを行わない−−などの事故防止マニュアルを作った。

 文部科学省によると、武道必修化で全国の中学校の約6割が柔道を選んだ。同様の事故がいつ、どこで起きてもおかしくない。母親は「安全に十分配慮して柔道の授業を進めてほしい。私たちのような悲しい思いをする家族が出ないように」と訴えている。【西嶋正信】

 【ことば】脳脊髄液減少症

 交通事故やスポーツでの転倒などで受けた衝撃で、脳と脊髄の周りにある脳脊髄液が漏れて起きる。ひどい 頭痛や吐き気、めまいなどが症状。療法には、患者本人の血液を患部付近に注射し漏れを止める「ブラッドパッチ」がある。子どもは改善率が高く早期発見・治 療が重要とされる。

 
 
 

柔道女子代表監督パワハラ問題

 柔道女子日本代表の園田隆二監督らが選手に暴力行為をしていた問題に関し、安倍首相は「こういうことが起こらない仕組みにして、みんなが考え方を変えていく必要がある」と強調。

 第1次安倍内閣で中学校での柔道など武道の必修化を決め、「武道は自分を鍛え、礼に始まり礼に終わるもの。それが国際化するにあたり、勝つことが至上主義になってしまった」と指摘した。

[ 2013年2月1日 06:00 ]      

 

 

中学の武道必修化 少林寺や相撲も

写真:2人1組になって少林寺拳法の組み手を学ぶ八王子市立加住中の2年生=八王子市加住町1丁目拡大2人1組になって少林寺拳法の組み手を学ぶ八王子市立加住中の2年生=八王子市加住町1丁目

写真:相撲の授業を受ける武蔵野市立第六中の1年生たち=武蔵野市境3丁目拡大相撲の授業を受ける武蔵野市立第六中の1年生たち=武蔵野市境3丁目

 【高浜行人】今年度から中学校で武道が必修化され、都内でもさまざまな取り組みが始まった。少林寺拳法や相撲といった特色ある種目を選んで研究を重ねる 学校がある一方、柔道を選んだ学校が全体の8割を占め、受け身を取ることを徹底するなど事故を防ぐための工夫を重ねている。

■独自の選択、教員ら研究

 「冷たーい!」「うわ、寒い」

 11月末、八王子市立加住小・中学校。体育館は空気も床も冷え込み、思わず声をあげながら中学2年生の男女27人が集まった。ジャージーに裸足だ。

 今年1時間目の少林寺拳法の授業。道着を着た前田武彦教諭(45)が前に立つと全員が整列し、一礼。並んで突きや蹴りの練習をし、2人組で関節技「逆小手」にも挑戦した。

 板垣楓さん(14)は「難しかったけど、自分でもできて自信になった。組み手がかっこよく決められるようになりたい」と声を弾ませた。1カ月ほどかけて10時間、技や型を学ぶ。

 同校は小中一貫校に指定された3年前、「特色ある学校づくり」の一環として目玉となる新たな部活動の導入を目指した。学生の頃、拳法部に所属した前田教諭がいたこともあり、少林寺拳法部を創部した。

 必修化に先立って昨年度から授業にも導入した。今年度は同部が全国大会にも出場。前田教諭は「畳などの道具が要らず、体格や力の差に関係なく、原理が分かれば誰でも楽しめる」とメリットを説明する。

 必修となった武道の種目として、少林寺拳法を選択した学校は都内49市区では唯一だ。他にも、独自の工夫で周囲とは違った選択をした学校がある。

 武蔵野市立第六中学校。必修化に備えて3年前に男子体育で相撲を導入し、今年度からは女子も含めて全員が学び始めた。

 教員に経験者はいない。市内の他の中学校が選んだのは柔道や剣道だ。それでも、校内で議論した結果、相撲は「けがをしにくいし伝統文化も教えやすい」 (田口康之校長)と判断したという。開始に向け、体育科の教員らが文部科学省の講習会に出向いたり、高校や大学の相撲部の指導者から直接聞いたりしてノウ ハウを学んだ。

 2教室分ほどの広さのプレールームに、布製の「土俵」付きのマットを二つ置いた。ジャージーの上から着用できるまわしも80着購入。計数十万円かかったが、保護者の負担はなかった。1月には、3年生の1位を決める「最強場所」というイベントも開く。

 1年生の谷山誠宏君(12)は「テレビで大相撲を見ていても右四つとかが分かるようになって楽しい。いろんな技を使えるようになりたい」と話す。

■8割は柔道、安全に力

 都内では、どんな種目がどれくらい選択されているのだろうか。

 記者は23区と26市の教育委員会に市区立中598校の指導計画を聞いてみた。その結果、8割以上の500校が学年、男女別のいずれかで柔道を選択して いた。次いで剣道が127校。相撲は13校、少林寺拳法と合気道が各1校。柔道と剣道など複数種目を採り入れる学校もあった。

 柔道が多い理由として、体育教諭に柔道経験者が多く指導がしやすいことや、コストが比較的安いことなどが挙がった。全8校で柔道の授業がある調布市教委は、道着など用具の調達しやすさから柔道を選ぶよう各校に要望した。

 一方、柔道をめぐっては頭を打つなどして部活中に死亡する例のほか、授業中の事故でも脳脊髄(せき・ずい)液減少症を発症するなど事故が後を絶たず、安全への懸念は根強い。そのため各市区教委は安全対策に力を入れる。

 21校が柔道を選んだ葛飾区教委は、体育教員を対象にした9月の研修で、立ち技をかける前に相手が受け身をとれるように声をかけることを徹底した。17 校が柔道を採り入れている杉並区では、柔道部の元顧問や体育教員OBらが非常勤の「武道指導員」として授業を巡回するという。

■武道必修化

 2006年に改正された教育基本法の教育目標に「伝統と文化の尊重」が盛り込まれたことを受け、今年4月から中学校の体育でダンスとともに男女とも必修 になった。学校が柔道、剣道などから選び、年に10時間程度教える。2、3学期に1カ月間ほどで実施するケースがほとんどで、都内では10~12月に授業 が集中した。

■事故予防意識向上 けが対処法徹底を

 学校スポーツの事故を分析している名古屋大大学院の内田良・准教授(教育社会学)の話 研修が充実し、現場の事故予防の意識は高まっているといえる。た だ、最も危険な頭部への外傷は注意していても起こりうる。生徒が頭の痛みを訴えた場合などは絶対にそれ以上運動させないことなど、対処法を教員や指導員ら に徹底する必要がある。 

(2012年9月2日 朝日新聞デジタル)

 

 

中学の武道必修化、重大事故対策は大丈夫?

「武道は自己防衛」を徹底すべき

柔道の指導の仕方について講習を受ける教師たち(愛知知多市で、2012年2月撮影)

 全国の中学校では、これまで保健体育の選択科目だった「武道」(1988年度まで男子必修「格技」)が、1、2年生の必修になります。

 学習指導要領は、競技スポーツ「武道」として原則的に柔道、剣道、または相撲を学校ごとに選択する一方、事情によっては、なぎなた等でもよいとしています。

 ここで懸念されはじめたのが、柔道で頭などを強打することによる重大事故です。ほとんどが部活内での事故とはいえ、他競技に比べて柔道による重大事故の比率は高いとの報告が報道されているからです。

 柔道を選択する学校数は、現時点では全国の6割に達するそうですから、授業柔道での事故防止策は周知徹底されていなければならないはずです。

 しかし、いろいろな報道を総合すると、準備不足の気配を感じます。一例は、10日ほど前の国会審議。柔道女子金メダリストの谷(旧姓田村)亮子・参院議員(2010年初当選)が「指導に国家免許を」と指導資格制度の必要性を実施直前の今頃になって訴えていました。「武道」必修化が決定されたのは2008年。本当に必要な安全対策なら、もっと迅速に整備すべきでしょう。

 最近、愛知県では、県教委の委託を受けた県柔道連盟が過去30年間、計6日間の講習だけで体育教師に指導資格者の象徴である黒帯(段位)を与えていたことが報じられました。似た実態は他県にもあると聞きます。

 真面目に鍛錬して黒帯を許された一般柔道家には衝撃的ニュースでしょう。柔道の段位こそありませんが6年がかりで空手段位に到達した筆者も侮辱された気持ちです。が、それにまして、見せかけの黒帯教員に指導を受けるかもしれない生徒たちのことが心配です。ところが、愛知県教委も柔道の総本山であろう講道館も、改善の動きがいまひとつ鈍いようです。

 他紙ですが、「受け身3年」の精神を説く社説(西日本新聞3月19日朝刊)を見つけました。

 受け身とは、柔道などで倒された時に頭など自分の体を守るすべ。身体が地面にたたきつけられる衝撃を前腕で緩和する動作が、そのよい例です。

 これは柔道の基本中の基本で、初心者でも形はすぐに覚えられるのですが、瞬間反射的にその動作がとれるには、上記社説の「3年」はともかく、10 回程度の必修授業なら、毎回授業の大半を使うぐらいの気持ちで練習する必要があります。上記、初体験の「6日講習」者では受け身の習得すら至難でしょう。

 大外刈りなど頭から落ちる可能性のあるいくつかの技は、受け身が身につかないうちに本気で試すには危険だということだけは周知されるべきでしょう。

 空手もそうですが、武道は本来、先手攻撃を邪道とし、相手の攻撃から身を守る護身を極意、あるいは「理想」(杉江正敏「日本の武道」=日本武道館編『日本の武道』=から)とします。

 一見攻撃的に見える競技柔道にも、その奥義には「身を護(まも)る」「危機を未然に回避する」(同)という武道の伝統的目的があるはずです。中学の体育指導者には、柔道の授業を、競技柔道への初歩という位置づけにとどまらず、自己防衛術の観点を入れて、受け身や、反撃技指導に工夫を重ねてもらいたいものです。
(調査研究本部主任研究員 鬼頭誠)

(2012年3月27日  読売新聞)
 
 

是非是非上下ともクリックしてくださると大変うれしいです!


人気ブログランキングへ

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村
 
『政治』 ジャンルのランキング
コメント (3)   トラックバック (1)   この記事についてブログを書く
« TPP参加で日本の健康と安全を... | トップ | 発達障害でひきこもり30年の... »
最近の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
感動しました! (文民統制)
2013-02-27 13:37:50
全くおっしゃる通りです。

僕は今月一杯まで高校生ですが(その後は早大生ですが(やった!))、毎週毎週、武道の時間が憂鬱で、
「なんでこんなことしているんだろう。」
と思っていました。

僕は剣道か柔道かの内、柔道を選択しましたが、理由は
「剣道より安く済むから」
でした。

僕は兄のお下がりの、再生布で作られた若干黄色い柔道着を着ましたが、他の人はピッカピカの真っ白い柔道着を購入させられていました。

でも卒業した今、彼らのピカピカの柔道着は用無しになっています(週2日程度しかしないのでピカピカ)。なんという無駄遣い・・・。

さらに言えば、柔道の時間は
まっっったく意味がありません。
強くもならないし、学ぶこともない。覚えたことと言えば神棚に無造作に頭を下げることと、柔道教師に従順になるだけ(教師の質は人により異なります。いい人も悪い人もいました)。

筋トレの方がずっとマシでした。

また、体育の授業と同様、点数が主観的に決められるので、全然やる気が起きません。公立中学の「内申点」制度と同様、この主観的な点数の決め方はなんとかするべきです。
世界史で古代中国の官僚登用制度「九品中正」は主観的なところが欠点だ、と教えられましたが、僕から見れば今もたいして変わっていません。
教師の主観で点数が決められることなど、あってはならないことです。(高校1年の時に体育の担当教師が変わったら、点数がかなり伸びました。その後は別の教師になり、点数はクラス最下位近くに。つまり、点数を上げてくれた教師か、点数を下げた教師、どちらかが主観的に点数を決めたことになります)。

さらに、安全性も低いです。
僕はお世辞にも運動神経がいいとは言えないのに、相手に技をかけなくてはいけなくて、内心ヒヤリとすることもありました。逆に下手くそに技をかけられてヒヤリとすることもありました。
しかし、教師はそれを見ても「お前よく今まで怪我しなかったな。」「おい怪我してないか。」
というだけで、指導しようともしませんでした(教師の質は人により異なります)。
今回このブログで柔道の死亡率がとても高いことを知り、驚きました。よくもまあ、こんな無駄で危険なことを僕達にさせたものです。
このブログを見ていてよかったです。

役にも立たないわ、主観的に点数を決められるわ、安全性が確保出来てないわで、本当にあの授業の存在意義がわかりません。
税の無駄使い (某臨床心理士)
2013-02-27 15:55:07
>本当の目的は施設や柔道着などの権益を文科省が拡大することだったり、警察庁が指導員派遣で天下り先を増やすことだったりするのです。

そういうことだったのですか。「美しい日本」の思想から安倍氏が推進したものだと思っていましたが(それはそれで問題がありますが)。

武道場も各学校に作らねばならないと聞いたことがありますが、国にお金がない、消費税を上げるなどといっているこのご時世に、何を矛盾したことを国はやっているのだろう、と思います。

私自身は武道は好きで自分自身もやっており武道に得るものが多いことはわかりますが、権益の為に、あるいは、自分の美意識(美しい日本)の為に、税を使ったり、思想的にも生徒やその家庭と齟齬を生じかねない武道を必修にすべきではないと思います。首相になって、なんでもできるからといっても、そもそも教育の私物化です。
必修科目について (何事 こんな)
2014-02-24 15:02:22
武道を必修にしちゃ、ダメだよ!絶対に!

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

子どもの権利」カテゴリの最新記事

関連するみんなの記事

トラックバック

安倍晋三の靖国神社とアーリントン墓地を一緒くたにするトンチキ・粗雑な歴史認識、その頭の悪さ (『ニッポン情報解読』by手代木恕之)
 本題に入る前に、昨日のブログで民主党が海江田万里を新代表に選出しても一向に政党支持率が改善しないばかりか、ジリ貧状態で、今夏の参院選の展望が開けない以上、離党した生きのいい植松恵美子女史に復党を願って、代表に据えるサプライズ人事を行ったなら、少しは展...