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巨大企業の闇 トヨタ(1)「日本が誇る」トヨタ 年間利益が1兆円なのに法人税を払わないこの背信

2014年12月29日 | IT・経済

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1 トヨタ 衝撃の法人税ゼロ

2014年5月8日に行われた3月期の決算記者会見で、トヨタ自動車の豊田章男社長が、衝撃の事実を認めました。

トヨタ自動車が2008年度から2012年度の5年間という長きにわたり法人税(国税分)を1円も払っていないというのです!

その間、株主には1兆円を超える配当をしたうえ、内部留保も増やしているというのに。

さて、この記者会見で、豊田社長は、2009年3月期分から納めていなかった法人税を2014年3月期から支払えるようになったと語りました。

そして、豊田社長はこの記者会見で、
「一番うれしいのは納税できること」
と喜んで見せたのです・・・

さらに、豊田社長は自分が社長に就任したのが2009年6月なので

「社長になってから国内では税金を払っていなかった。企業は税金を払って社会貢献するのが存続の一番の使命」
「納税できる会社として、スタートラインに立てたことが素直にうれしい」

と、ニコニコしながら、いけしゃあしゃあと話したのです。

販売台数世界一の、まさに「世界のトヨタ」が5年も税金を払っていない、しかも、そのことを社長が恥ずかしげもなく記者会見でお披露目してしまう。

日本の大企業のモラルハザードをまざまざと見せつけた瞬間でした。





2 トヨタ、無税の大躍進

さて、この時発表されたトヨタ自動車の2014年3月期連結決算によると、トヨタグループの世界販売台数は、世界で初めて年間1000万台を突破!

売上高は前期比16.4%増の25兆6919億円、営業利益は6年ぶりに過去最高を更新して、73.5%増の2兆2921億円。税引き前当期純利益は73.9%増の2兆4410億円の好決算ということでした。

法人税ゼロの5年間も、2010年3月期は2914億円の黒字で、これ以降、5632億円、4328億円、2013年3月期には1兆4036億円もの黒字を計上してきたのです。

そして、日本には一銭も法人税を納めない一方で、トヨタは、株主には5年間で総額1兆542億円もの配当を行い、内部留保の主要部分である利益剰余金(連結)も、2807億円も上積みしたのでした、

これで、法人税を払う余裕がないとは言わせません。

まさに、トヨタは「世界一」の自動車メーカーになったのです。無税のまま。





3 トヨタ 法人税ゼロのカラクリ

 ところで、トヨタ自動車が「法人税ゼロ」となったきっかけは、2008年のリーマン・ショックによる業績の落ち込みでした。企業の利益にかかる法人税は赤字企業には課せられません。ここにはトヨタに責められるいわれはないと言えるでしょう。

しかし、その後の大躍進期に、どうやって法人税を一銭も払わずに済んだのか。

実は、生産の海外移転にともなう収益構造の変化によって、トヨタが大企業優遇税制の恩恵をふんだんに使える体質をつくり出したことに秘密があります。

 まず、トヨタは、海外生産を2008年度の285万台から2012年度には442万台に増やし、同428万台の国内生産を上回るようにしました。

この結果、「国内で生産し、輸出で稼ぐ」という従来の姿ではなく、「海外で生産し、稼いだもうけを国内に配当する」という収益構造に変化してきました。

その結果、法人税には、海外子会社が外国に払った税金をトヨタ自身が払ったものとみなして法人税額から差し引く「外国税額控除」がありますから、トヨタはこの適用を受けています。





4 これでもか、これでもかとある法人税減免制度

その上、2009年度からは「外国子会社配当益金不算入制度」が導入されました。

これは、海外の子会社から受けた配当について税法上の益金には算入せず、その分だけ法人所得を少なく計算することで税を軽減するものです。
海外子会社からの配当が多いトヨタは、この恩恵をふんだんに受けました。

このように、海外で生産し、国内に配当するという経営形態が、法人税ゼロを実現しました。

 たとえば、2011年度は、トヨタは税引き前利益が230億円の黒字でしたが、この年にトヨタが他の会社から受け取った配当は4752億円もありました。この大半が海外子会社からの配当です。

これらには税金が事実上かからないため、法人税がゼロとなるのです。

 また、2012年度は税引き前利益が8562億円となり、配当益金不算入を考慮しても法人所得は黒字だったと思われますが、過去の法人所得の赤字分を差し引くことができる「欠損金の繰越控除制度」や研究開発減税などによって、法人税が大幅に減ります。

さらに、研究費の1割程度を法人税から差し引く「試験研究費税額控除」(研究開発減税)などが適用されるため、納税額がゼロとなるのだそうです。

もう、これじゃあ、どうしたってトヨタに税金を払わせるのは不可能だ!







5 「増税もまた楽しからずや」!とうそぶく、背信のトヨタ

 もっとも、トヨタは2013年度は消費税増税前の駆け込み需要で国内販売が増加し、さすがに法人税の納税が復活しました。

しかし、海外生産で稼ぐという構造は変わっていないのですから、消費税増税の影響で国内販売が減れば、今後ふたたび法人税がゼロになる可能性もあります。

いま、先進国では、アップルなど多国籍企業が税金のかからないタックスヘイブン(税金天国?)に本店所在地を移すなどして、どこの国にも税金を支払わないことが大きく問題にされています。

「日本が誇る」「世界の」トヨタが、日本の人材、道路などの公共設備など公共財を使いまくりながら、日本に法人税を支払わないなどという馬鹿げた話を、日本国民は徹底的に追及すべきです。



いい加減にしろ!




6 日本が世界に誇る・・・

 さて、最後に。

トヨタは、2014年4月23日に「日本経済新聞」に掲載した広告で、

「(消費税が上がって)家計のやりくりは大変だが、これを機会に生活を見直せば、ムダはいくらでも見つかるはず」

「節約は実は生活を豊かにするのだと気づけば、増税もまた楽しからずやだ」

などと宣伝しているのです(呆)

自分は法人税もまともに払わないで、他人に増税を楽しめとはどの口で言う!

しかも、財界の旗振り役として、ろくに払ってもいない法人税をさらに減免せよと運動しているのですから、開いた口がふさがりません。

次回は、トヨタが消費税増税でかえって儲かるという話を書くのですが、この国と大企業はどこまで腐っているんだというのが、今のわたしの正直な感想です。



久々に頭に来てしまった。
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<法人減税>2.5%前後で最終調整
毎日新聞 12月25日 7時0分配信

 政府・与党は24日、2015年度税制改正で、企業の利益にかかる法人税の実効税率(標準で34.62%、上乗せしている東京都は35.64%)の引き下げ幅を2.4%台~2.5%台とする方向で最終調整に入った。

 甘利明経済再生担当相と自民党の野田毅税制調査会長が同日、法人税改革をめぐり、電話協議した。安倍晋三首相も同日夜の記者会見で「改革の初年度にふさわしい改正にしたい」と、意欲を示した。

 政府・与党は法人実効税率について、来年度から数年間で20%台に引き下げる方針を決めている。税率1%の引き下げで約4700億円の税収減になるが、赤字企業への課税強化などの増収策を2~3年かけて講じ、税率引き下げの財源にしたい考え。ただ、15年度で確保できるのは1%後半の減税分に過ぎず、数千億円規模で、減税分が増税分を上回る「先行減税」になる見通しだ。

 財政再建を重視する財務省が減税幅を抑えるよう求める一方、経済産業省が企業の競争力強化につながるとして大幅減税を主張。15年度の減税幅が2.5%を超えるかどうかが焦点となる。【横田愛】



トヨタ、5年間法人税を払っていなかったというのは本当?
2014.06.04 06:00 THE PAGE

 トヨタ自動車が過去5年間法人税を払っていなかったことが話題になっています。同社は、2014年3月期の決算で過去最高水準の利益を上げたのですが、税金を払っていないというのは本当なのでしょうか?

 事の発端は2014年3月期の決算会見です。同社の豊田章男社長は、ようやく税金を払えるようになったという趣旨の説明を行い、この発言を共産党議員がネット上で取り上げたことから、一気に話が広がりました。同社が法人税を払っていなかったのというのは事実のようですが、問題はその理由です。

 同社は2009年以降、法人税を払わなかった詳細な理由は明らかにしていませんが、大きく影響しているのは、2009年に出した約4400億円の赤字です。現在の法人税のルールでは、損失を出した場合には、最大で9年間、翌年以降の利益の80%までを損失額と相殺することができます(2009年当時は現在とは若干基準が異なっています)。しかし2010年以降、同社は2000億円、4000億円、2800億円と利益を出していますから、欠損の繰り越しだけでは、税金をゼロにすることはできません。

 おそらく、研究開発費の控除や受取配当金の益金不算入など、いくつかの優遇税制をフル活用したと考えられます。しかし、業績が伸びてくるにつれ、その節税もできなくなり、今期から納税を開始したということでしょう。

 確かにトヨタほどの企業が税金を払っていなかったと聞くと、少し腹立たしい気持ちになる人がいるかもしれません。しかし、法人税と個人の所得税や消費税は、その仕組みが違いますので、私たちの生活と直接比較することはあまり意味がありません。またトヨタは脱税をしているわけではなく、あくまで現行のルールにしたがった上での節税ですので、トヨタを批判するのは少々筋違いといってよいでしょう。

 原則としてはそうなのですが、トヨタの場合には必ずしもあてはまらない部分があります。自動車業界に対しては、リーマンショック以降、業績立て直しのため、エコカー減税など1兆円を超す巨額の税金が投入されています。同社は世界的な競争力を持つ超優良企業ですが、国民の税金によって支えられているのも事実なのです。ルールを守って極限まで節税するのはまったく問題ない行為ですが、税金を払う水準まで業績が回復したことをむやみに喧伝するのは、一部の納税者の反発を買う可能性があると考えるべきでしょう。

 現在、政府では法人減税が議論されていますが、税率を引き下げる代わりにこうした優遇措置を廃止しようという声も上がっています。しかし、優遇措置を受けている企業にとっては手放したくない利権ですから、これらの廃止にはかなりの抵抗が予想されます。法人税改革は、税率をいくらにするのかという問題よりも、こうした優遇措置がどれだけ廃止されるのかの方が、実は重要なテーマなのです。




法人税減税に正義はない
公平な税制を歪めた成長戦略

山田厚史

安倍政権は、すごい政権である。憲法を変えない限り無理とされた海外での参戦を「憲法解釈」で出来るようにする。放射能汚染水の垂れ流しは「アンダーコントロール」と世界に説明した。

それに比べれば「消費税は上げて法人税は下げる」なんて軽いかもしれない。税と社会保障の一体改革を叫びながら、減税財源を示さないまま法人税を下げるのは乱暴だ。企業への優遇税制を残し、税率だけを下げるのはフェアでない。公正な受益と負担という財政の根幹を揺さぶるものだ。

「私がやると決めたからやるんだ」といわんばかり首相の態度は納税者を舐めていないか。

ネット上で話題となったトヨタの決算

自民党税政調査会で法人税が議論されていた時、ネットでは「5年間納税(法人税)ゼロ」の会社が話題になっていた。トヨタ自動車である。5月8日にトヨタが発表した2014年3月期決算は、営業利益が前年より73.5%増え2兆2921億円と、史上最高の好決算となった。

売上でなく利益が2兆円である。驚くべき決算だが、もっと驚く事実を豊田章男社長は明らかにした。

「うれしいことは日本でも税金を納めることです」

決算会見の冒頭でこう述べた。

「社長になって国内で一度も税金を払っていなかった。企業は税金を払うのが使命。納税ができる会社としてスタートラインに立てたことを素直に嬉しく思う」

トヨタはどん底の経営が続いていたのか、と思ってしまうが、そんなことはない。昨年度も1兆3208億円の営業利益を出し、一株90円の配当を行っていた。圧倒的な好決算に潤いながら税金を払っていない、とは一体どういうことなのか。

法人税は利益に対する課税だ。1兆円を超える営業利益を稼いだなら、相当額の税金を納めてしかるべきだと思える。

「1兆円儲けても無税」の仕組みをトヨタは明らかにしない。社長が「払えて嬉しい」というのだから、税金をごまかしていたわけではないだろう。合法的に課税を逃れた結果である。税制がトヨタのような「大儲け」に寛大な仕組みになっている、ということである。

損失の繰り越しだけではない優遇措置

税務の専門家は「トヨタは損失の繰り越しを行った」とみている。ある会計年度に多額の損失(赤字)が発生した場合、向こう9年間に渡り、損失を利益から控除できる。

トヨタはリーマンショックで多大な損失を出し08年度(2009年3月期)は、税引き前利益が5604億円の赤字に陥った。この損失が09年度以降に繰り越しされた。

しかし翌09年度には立ち直り、トヨタの業績は回復に向かった。税引前利益で見ると09年度は2914億円、10年度5632億円、11年度4328億円、12年度1兆4036億円もの黒字を稼ぎ出している。

これだけの利益を08年度の損失の「繰り越し」で消すのは無理がある。他にもっと大きな「税制上の控除」がなければ法人税はゼロにはならない。注目されるのが「租税特別措置」だ。

租税特別措置は、特定企業に対する税制上の優遇策である。例えば、研究開発費をたくさん使った企業は税をまけてやる、というふうに政府の方針に沿う企業へのご褒美である。補助金は現金を与えるが、租税特別措置は税の控除を通じて行う政策誘導だ。

毎年、税制改正が行われる年末になると、財界は租税特別措置や補助金の拡大・維持を求めて大騒ぎする。業界団体は各社の社長・会長を先頭に自民党有力者を回る。政治献金は、優遇税制を「おねだり」する交際費である。

研究開発費だけではない。企業の海外展開も政府の方針に沿っている、ということで海外で納めた税金は控除される。この他、雇用の維持や、設備投資など大小さまざまな租税特別措置があり、日本を代表する巨大企業には税金が安くなる仕組みが満載されている。

その結果、1兆円を超える利益を上げながら、トヨタは「税金が払えなかった」のである。

何も悪いことはしていない。トヨタは忠実に税法を守ることで「税金を払わなくていい」企業でありえた。

依然続く政官財の支え合い

この仕組みはある日突然できたものではない。財界・業界は長年政界にロビー活動を行い、実績を重ねてきた。年初の恒例行事である自動車工業会の新年会には総理大臣、経産相、国土交通相が招かれ挨拶する。自民党税制調査会の有力者をはじめ大勢の国会議員が集まることで有名だ。

リーマンショックで税金を払えなくなっても、自動車業界は政治献金を続けてきた。

財界は1988年に起きたリクルート事件をきっかけに政治献金を廃止した。復活を決めたのは経団連会長だった奥田碩(ひろし)トヨタ自動車社長(当時)だった。奥田氏は経済財政諮問会議の民間委員を務め、政府方針の策定に参加し、小泉政権を支える財界の柱だった。

租税特別措置や補助金は民間企業の働きかけだけでは獲得できない。所轄官庁の協力が必要だ。業界と一心同体になって制度づくりに動いてくれる官僚機構を抜きに優遇措置はありえない。

「納税復活」を語った決算会見には、章男社長の傍らに経産官僚だった小平信因氏が寄り添っていた。資源エネルギー庁長官で退職し、冷却期間をおいてトヨタに再就職し今は副社長である。

日米自動車摩擦が起きた1980年ころは、自動車課の課長補佐としてメーカー各社に対米輸出の「自主規制枠」を割り付けるなど、若いころから業界に縁の深い人だ。トヨタの経営に加わることは自動車官僚としての人生の到達点かもしれない。

1兆円儲けながら、税金ゼロ、という世間常識を超えた「仕組み」を支える構造はトヨタや自動車会社に限った話ではない。

税制は国の根幹である。決めるのは国会であり、与党である自民党の税政調査会が強い力を持ってきた。背後には大企業のロビー活動や官僚による政策づくりがあり、政官財が一体となって税制が形作られている。

庶民、零細企業には負担を強いる

企業が法人税を下げてくれ、というのは当然の要求である。税金が安いのはありがたいことで、国際競争にさらされる企業にとって死活問題かもしれない。一方、庶民にとって消費税が上がることは楽しいことではない。増税分を価格に転嫁することが難しい中小零細の事業者も「消費増税大反対」だ。

税は立場によって利害損得が複雑で、皆が納得する税制は難しい。そこで日本は税制に関して「公平・中立・簡素」をうたい文句にしてきた。バランスを欠く税制はよくない、という考えだ。

政府が掲げる税と社会保障の一体改革は、社会保障制度を維持するために増税をお願いする、ということである。社会保障の予算を切り詰め、サービスは低下するが、それでも財政は厳しいから負担増は避けられない、という身もふたもない方針だ。そこまで日本の財政は傷んでいる、ということである。

国家財政の非常時に、なぜ法人税だけが優遇されるのか。

安倍政権は16日決めた「骨太の方針」に、法人税の実効税率を現行の35.64%(東京)から20%台に引き下げる、と盛り込んだ。

法人税率を1%下げると国庫は5000億円の減収になるという。10%下げれば5兆円だ。来年消費税を10%に引き上げても帳消しになりかねない税額である。

法人税を払っているのは黒字に潤っている大企業だ。トヨタでも昨年まで払えなかったのだから、法人税は優良企業への課税といっていいだろう。

日本で利益を稼げるのは、日本社会の支えがあってのことで、儲けの一部を社会に還元することは企業の使命、という思想に裏打ちされている。

21世紀に入って日本では企業が儲けても従業員の取り分は減り、給与総額は縮小している。反対に企業の内部留保や株主への配当は膨らんでいる。グローバル競争にさらされる企業の多くは、社会への還元を抑制し、経営者・資本家に配慮する経営へと舵を切った。

法人税の引き下げはこうした流れを国家レベルで進めることである。

庶民の税負担を重くし、儲かっている企業の言い分に従う政策だ。危機的な財政状況で皆が我慢を強いられているとき、経団連のわがままを聞くことがはたして妥当だろうか。税制改正のポイントはここにある。

苦しむ赤字法人に課税も

異論は財務省内部からも上がっている。

「経団連の言い分は分かるが、この局面で法人税減税を進める大義はない。首相は取り巻きに経産省出身者が多く、経済界の言い分が反映しやすい」(財務官僚)

政府税制調査会からも「法人税を引き下げるなら、租税特別措置など既存の優遇措置も同時に見直すことが必要になる」という声が出ている。政府税調の太田弘子座長は法人税減税に理解を示しながら「多くの企業に薄く広く税を負担してもらうよう検討する」と言っている。

そこで登場するのは赤字企業への課税だ。利益への課税では赤字企業は徴税されない。資産や従業員の数など「企業の規模」に課税する外形標準課税が浮上した。いわゆる「赤字法人への課税」だ。

税金ゼロはトヨタだけではない。政府のてこ入れで再生したJALは、世界一の高収益エアラインになって今も税金を払っていない。公的資金で生き延びたメガバンクも数年前までは税金を免れていた。赤字法人の課税が実現すれば、こうした企業からも徴税できる、というのである。

ところが中小企業が反発している。課税逃れの大企業と違い、中小企業は本当に苦しいから税金を払えない。消費税も実際に納税する義務があるのは消費者ではなく事業者だ。多くの中小零細企業は、消費増税を価格に転嫁しきれず負担増になっている。そんな時に、法人税を軽くするしわ寄せで赤字企業課税まで導入されたら生きていけない、というのである。

「儲かっているのに税金を払わないで済む仕組みを変えなければいけないのに、大企業に手を出せないから赤字企業までというのは天下の悪政だ。中小企業はもっと怒るべきです」

立教大学の山口義明教授はあきれている。

租税特別措置は民主党政権の時に見直す動きがあった。経済界の反対が強く、実現しなかった。経団連など財界の有力者は「既得権にメスを入れる改革を」などというが自らの既得権である税の優遇は手放さない。

数兆円規模になる法人税の実効税率の引き下げは、減税財源が見当たらないまま、骨太の方針に書き込まれた。

「法人税が下がれば、企業が元気になって税収が増える。増えた税金を財源にすればいい」。そんな気楽な言い分が経済界に広がっている。不確かな楽観論を根拠に、自分の儲けだけは確実に増やす。日本の財界人はいつから自分の庭先しか考えなくなったのか。

税の歪みをますます大きくする法人税が「成長戦略」という国家に未来はあるのだろうか。

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4 コメント

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唖然呆然 (AS)
2014-12-30 14:48:21
“開いた口が塞がらない”とはこのこと。
税金を祖国に払わず外国に払っているも同然の、こういう企業こそ国賊、売国奴ではないでしょうか。
いやしくも“愛国者”を称するなら、こういう輩をこそ糾して下さい、右翼の皆さん。
愕然憤然 (時々拝見)
2014-12-31 12:45:05
外国人役員からたいした所得税もとらず、日本国内で稼いだ利益は海外へ…。こういう企業と自民党も国賊、売国奴ではにでしょうか。以下、AS様の秀文をご参照あれ。

憮然慄然 (ray)
2014-12-31 12:57:14
この話、考えようによっては、朝日新聞問題よりよっぽどスキャンダラスだと思うんですが。

これ、3月決算期の記者会見の話なのに、なんでトヨタは泰然自若としていられるんですかね!

国民もマスメディアも大企業に甘過ぎるし、諦めも良すぎる!
Unknown (Unknown)
2016-10-26 21:25:36
かつての民主党を押し上げたのはトヨタの労組だし
ゆとりどもはトヨタ労組出身の議員が民主党にたくさんいたことと鳩山がブリヂストンの一族、菅直人がセントラル硝子の役員の御曹司、岡田がイオンの御曹司だった時点で気がつけよと

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