DIARY yuutu

yuuutunna toki no nikki

『怪・百物語』(第4-8話):(1) 誤解、(2) 生き物の魂(アニマ)、(3) 「感覚」という出来事、(4)「現実or事実の諸規則」への包摂、(5) 形のない怨念と形ある「物」   

2018-01-20 21:35:57 | 日記
(1)誤解は怖い
「小さい手」がゲームをやりたいと、ゲーム機のコントローラーを持つKの肩に現れた。ところが、それは思い違いで「小さい手」は、首を絞めKを殺そうと、現れたのだった。(第4話「小さい手」泡沫虚唄)
《感想》
誤解は怖い。Kは、「小さい手」を可愛いと思ったが、実は、「小さい手」はKを殺そうとしていた。

(2)生き物の魂(アニマ)を感じ取らない残虐
彼女は、大きな蜂を生きたまま、透明な粘着テープで、断ボール箱に張りつける。(第5話「蜂と儀式」橘百歌)
《感想》
生き物への、平然とした残虐。彼女は、自分も生き物なのに、生き物への共感がない。生き物の魂(アニマ)を感じ取らない。

(3)人が死んだ現場が、様々な「感覚」という出来事を引き起こす
明治42年7月31日、大阪天満の大火災(「天満焼け」)で多くの人が死んだ。その焼け跡に某放送局が開局した。大火災から58年後、昭和42年7月31日のこと、その楽屋の壁がごそごそっと動き、黒くただれた腕が何本も突き出てきた。壁の向こうから、「水を・・・・水を・・・・」といううめき声も聞こえた。(第6話「楽屋の壁から無数の手が」吉村智樹)
《感想》
多くの人が死んだ現場に、いつまでも霊がただよい、それが「感覚」という出来事を、引き起こす。見える。触れる。臭うor匂う。聞こえる。味がする。何かを感じる。

(4)「現実or事実の諸規則」に包摂されない出来事は怖い
地元の空き家で、百物語会が開かれた。午前1時頃から明るむまで、部屋の外の廊下で、人が歩き回る音がした。(第7話「百物語会」我妻俊樹)
《感想》
夜中、理由もなく、音がするのは、超(非)現実的、超(非)事実的で、怖い。「現実or事実の諸規則」に包摂されない出来事は怖い。

(5)形のない怨念が、形ある「物」として出現する
旅行先の地下街で水没セールがあり、女子大生のWさんが掘り出し物のパンプスを買った。ブランドの革製で9割引きだった。Wさんは、旅行から帰る。やがて雨の日、靴を履ず靴箱に入れておくが、翌朝、靴を見ると、びっしょり濡れている。いつもそうだった。やがて、理由がわかる。実は、その靴は、地下街が水没した日、溺死した女性が欲しがっていた靴だった。(第8話「買ってはいけない」神薫)
《感想》
形のない悲しい怨念が、形ある物(水の滴り)として出現した。
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