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日本は1980年代に豊かな国になりかかったが、再び「貧しい」時代に戻りつつある! 企業は「人減らし・非正規雇用化」によらず、「儲かる」商売を考え、日本を「豊かな国」にすべきだ!

2020-03-09 10:20:40 | 日記
(1)日本は「かつて豊かだった」のではなく「もともと貧しかった」!
ソフトバンクグループの孫正義氏が言った。「日本は『かつて豊かだった』のではなく、もともと貧しかったのだ。事実、日本の労働生産性の順位はこの50年間ほとんど変わっていない。昔から傑出した技術大国であったという自らの『勘違い』に向き合わねば、日本経済はトンネルを抜けることはできない。」さらに「日本はAI後進国」、「衰退産業にしがみついている」、「戦略は先輩が作ったものの焼き直しばかり」等々と述べた。
(2) 日本は多くの面で「先進国」の中で下位だ!
実際、日本は多くの面で「先進国」で下位だ。日本社会が貧しくなっている。①日本の「労働生産性」は先進各国で最下位(日本生産性本部)。②世界「競争力」ランキングは30位で1997年以降では最低(IMD)。③「平均賃金」はOECD加盟35カ国中18位。④「相対的貧困率」(世帯の所得がその国の等価可処分所得の中央値の半分に満たない人々の比率、低いほど良い)は38カ国中27位。⑤「教育に対する公的支出」のGDP比は43カ国中40位。⑥「年金の所得代替率」は50カ国中41位。⑦「障害者への公的支出」のGDP費は37カ国中32位。⑧「失業に対する公的支出」のGDP比は34カ国中31位(OECD)。残念だ。
(3)日本の「労働生産性」は先進各国で最下位だが、この順位は50年間変わっていない!
「日本はかつて豊かな国だったが、近年は競争力の低下や人口減少によって経済力が低下している」というのが一般的なイメージだ。だが、日本の労働生産性は先進各国で最下位であり、この順位は50年間ほとんど変わっていない。日本経済がバブル化した1980年代に、各国との生産性の差が多少縮まったが、ずっと日本の生産性は低いままだ。1人あたりのGDP(国内総生産)が世界トップになったこともあるが、それはほんの一瞬に過ぎない。(プラザ合意の円高誘導の時のみ。)
(3) 日本はそれほどの「輸出大国」でない!
日本が「輸出大国」だという話も、過大評価だ。2017年における世界輸出に占める日本のシェアは3.8%で、1位中国(10.6%)、2位米国(10.2%)、3位ドイツ(7.7%)である。中国は世界の工場で輸出シェアが大きい。米国も輸出大国だ。驚くべきはドイツで、GDPが日本より2割小さいのに、輸出の絶対量が日本の2倍だ。
(4)日本の「輸出における世界シェア」のピークは1980年代!
ドイツは過去40年間、輸出における世界シェアをほぼ同じ水準でキープ。しかし、日本はそうでない。1960年代の日本の輸出シェアはかなり低く、まだ「安かろう悪かろう」のイメージだった。1970年代からシェアの上昇が始まり、1980年代に一時、ドイツに肉薄。しかし、その後は一貫してシェアを落としている。
(6)日本は「豊かだった」のではない!
日本は1960年代までは敗戦の影響を色濃く残し、社会は本当に貧しかった。しかしオイルショックを経て、70年代の後半から日本は徐々に豊かになり、80年代のバブル期に一時、欧米各国に近づいたが、そこが日本のピークだった。 日本は「昔、豊かだったが、今、貧しくなった」のではなく、日本はもともと貧しく、80年代に豊かになりかかったが「再び貧しい時代に戻りつつある」というのが正しい認識かもしれない。
(7)「マネシタ(真似した)電器」と揶揄された!
「戦略は先輩が作ったものの焼き直しばかり」との指摘がある。実際、以前から日本企業はそう言われた。パナソニック(旧松下電器産業)は、昭和時代、「マネシタ(真似した)電器」と揶揄された。トヨタもかつては、米ゼネラル・モーターズの自動車を参考に製品の開発を続けた。日本企業の多くは、「欧米企業がヒット商品を出すと、それを真似し、より安い価格の製品を出す」のが定番商法だった。「マネシタ電器」(Cf. 松下電器)とはこれを皮肉った言葉だが、単に「モノマネがダメ」というニュアンスで、この言葉が使われたわけではない。
(7)-2 既存製品を改良する優れた技能!
当時「日本人には既存製品を改良する優れた技能があり、それが日本人のパワーだ」とポジティブに捉える日本人は少なくなかった。安値販売の日本メーカーの影響で、多くの欧米企業が倒産に追い込まれたが、国内世論は「安くて良いモノを出す企業が勝つのは当然」という雰囲気だった。「マネシタ電器」という言葉は100%悪い意味でなく、賢くて商売上手というニュアンスが含まれていた。
(8)日本人は自らの技術力を過信し「衰退産業にしがみつく」結果をもたらした!
1980年代、バブル期を経て、社会が多少、豊かになると、日本人は自らの技術力を過信し、「昔から傑出した技術大国であった」という錯覚を持つようになった。この基本認識が、現状維持のバイアスを強く発揮し、「衰退産業にしがみつく」結果をもたらした。
(9)アイデアと狡賢さ、そして行動力!
「日本は多くの面で『先進国』で下位だ」という事実を謙虚に受け止め、アイデアと狡賢さ、そして行動力で立ち回る企業が増えなければならない。
《参考1》「日本はもはや後進国であると認める勇気を持とう」『Newsweek日本版』(2019/8/27, 15:15)

(10)「1人当たりGDP」が主要国トップだったことがあるのに、なぜ「労働生産性」はずっと最下位なのか?
日本は「1人当たりGDP」が主要国トップになったことがある。しかしその一方で、豊かさを示す代表的な指標の「労働生産性」はずっと最下位だ。「1人当たりGDP」が主要国トップにあったことがあるのに、なぜ「労働生産性」は最下位なのか?
(10)-2 付加価値と労働時間と社員数で「労働生産性」は決まる!
「労働生産性」は、企業が生み出した付加価値を労働時間と労働者数で割って求める。数式の分子が付加価値の総和であるGDP、分母が労働時間と労働者数の積なので、GDPが多いほど生産性は向上し、労働時間が長く、労働者数が多いほど生産性は低下する。つまり儲かるビジネスをできるだけ少ない社員数で、そして短時間でこなせば生産性は向上する。
(10)-3 日本の「労働生産性」が低い理由:①儲かるビジネスがない、②労働時間が長い、③社員数が多い!
日本の「労働生産性」が著しく低い理由は、①儲かるビジネスがないか、②労働時間が長すぎるか、③社員数が多すぎるのいずれかだ。現実は上記3つすべてが該当する。①薄利多売が多く企業が生み出す付加価値が小さい、しかも②長時間残業しながら、③大人数で業務を行うので、生産性が上がらない。
(11)1960年代前半まで、日本製品は「安かろう悪かろう」と言われ、低品質の代名詞だった!
日本は戦後、焼け野原の状態から産業を立ち上げ、1960年代前半まで、日本製品は「安かろう悪かろう」と言われ、低品質の代名詞だった。(Cf. 今から20年くらい前の中国製品のイメージ。)
(11)-2 1980年代、「物作り大国」ドイツと肩を並べるまでに日本が「輸出シェア」を拡大し、そこがピーク!
日本企業の技術が進歩し、1960年代後半からは欧米企業に近い水準の製品を出せるようになる。日本人の賃金が安かったので、日本製品は「低価格で高品質」というイメージに変わり、市場シェアを拡大させた。(Cf. 今の韓国製品のイメージ。)1980年代に日本は、「物作り大国」であるドイツと肩を並べるまでに「輸出シェア」を拡大したが、そこがピークとなり、その後はシェアを一貫して落とし続け、現在に至る。
(12) 日本は「1人当たりGDP」が主要国トップになったことがある!原因はプラザ合意(1985年)による過剰な円高!
本来であれば、日本企業の競争力が拡大した1980年代に、薄利多売をやめ、高付加価値の製品に特化する先進国型の産業構造に転換すべきだった。しかし「ジャパン・アズ・ナンバーワン」という言葉に酔ったのか、こうした転換を怠った。1980年代、欧米各国の豊かさに近づいたのに、再び貧しかった時代に逆戻りしつつある。
(12)-2 日本の「1人当たりGDP」は1980年代後半に急上昇を開始、1990年にはトップになった!急上昇したのは、急激に進んだ円高が原因だ!
生産性で先進各国に及ばないのに、日本の「1人当たりGDP」は1980年代後半、急上昇を開始し、1990年には世界1位になった。なぜ「1人当たりGDP」が主要国でトップになったのか。その理由は為替レートの計算方法にある。「1人当たりGDP」を各国で比較する場合には、通貨が異なるため、ドルに換算する。為替市場で自国通貨が上昇すると、「1人当たりGDP」はその分だけ上昇する。1980年代後半から90年代前半にかけて、日本の「1人当たりGDP」が大きく上昇したのは、急激に進んだ円高が原因だ。
(12)-3 1985年のプラザ合意をきっかけに、為替市場で円高が急速に進む!
米国は日本企業の競争力強化に警戒感を抱き、日本円の切り上げを要請。1985年プラザ合意をきっかけに、為替市場で円高が急速に進み、わずか10年間で1ドル=250円台から80円台まで、日本円は一気に3倍に高騰した。かくて名目為替レートを用いて計算する「1人当たりGDP」が急上昇した。
(13)「労働生産性」は購買力平価の為替レートでドル換算する!
「労働生産性」もドルに換算して比較するが、こちらの計算は、実体経済や現実の生活実感に近い購買力平価の為替レートを用いる。購買力平価の為替レートは、一物一価の原則を基本に、どのくらいの購買力があるかという視点で算出された為替レートである。
(13)-2 購買力平価の為替レートでは、日本の「労働生産性」が過剰に高く算出されず、ずっと下位のままだ!
為替市場ではプラザ合意によって急激な円高が進んだが、購買力平価の為替レートは、ゆっくりと円高が進むだけだった。このため、日本の「労働生産性」が過剰に高く算出されることはなく、ずっと下位のまま推移してきた。
(14)「1人当たりGDP」の日本の順位は、購買力平価の為替レートを使って計算すると基本的に低いまま!
ちなみに、購買力平価の為替レートを使って「1人当たりGDP」を計算すると、1990年代に上昇が見られるものの、労働生産性と同様、日本の順位は基本的に低いままである。やはり日本経済は、戦後、貧しい状況からスタートし、1980〜90年代に欧米水準に近づいたものの、再び、貧しい状況に戻りつつあるというのが現実だ。
(15)産業競争力という面でも、日本は昔から傑出した技術大国だったわけでない!
例えば、日本の得意分野であるとされる原子力技術も、重要な部分はすべて米国によって確立されていた。
(15)-2 ITも日本の技術が傑出していたわけでない!
ITについても同様だ。①1980年代、一世を風靡したPC-8800、PC-9800シリーズといったパソコン製品は、製造こそ日本で行われたが、パソコンの中枢部であるCPUの基本設計は米インテル社、パソコン全体については米IBM社が行った。日本メーカーはこれらを使って製品を組み立てただけだ。②日本メーカーは日本語環境で差別化できるとしたが、パソコンの性能が向上しソフトウェアで日本語を処理できるようになり、日本メーカーは敗北した。③インテルがCPUの基本技術を開発するにあたり、渡米しインテルに採用された日本人技術者が大きな役割を果たした。個人の才能を企業や国家に生かせないのは日本の欠点だ。
(16)「大国」であることを前提にした戦略は、見直しが必要!
厳しい現実だが、正しい戦略を立てるためには、現状を正しく認識することが重要だ。日本がこれ以上、「貧しい国」にならないためには、「大国」であることを前提とした企業戦略や国家戦略を見直す必要がある。
《参考2》「『日本はもはや後進国であると認める勇気を持とう』への反響を受け、もう一つカラクリを解き明かす」『Newsweek日本版』(2019/9/10, 15:00)

《感想1》日本が「先進国」なのは間違いないと思うが、先進国の中では「貧しい」。すでに非正規雇用が4割、言わば「日雇い」が4割だ。多くの国民の生活基盤が不安定だ。かくて日本は「先進国」(OECD)中で「平均賃金」が低く、「相対的貧困率」が高い。しかも政府は国民に冷たい。「教育に対する公的支出」が少ない、「年金の所得代替率」が低い、「障害者への公的支出」が少ない、そして「失業に対する公的支出」も少ない。
《感想2》豊かさを示す代表的な指標の「労働生産性」は「先進国」(OECD)中で日本はずっと最下位だ。「労働生産性」は、①「儲かる」ビジネスが多い、つまりGDPが多いほど、また②労働時間が短く、③労働者数が少ないほど向上する。すると企業は、「儲かる」ために真っ先に「人減らし・非正規雇用化」する。これでは「平均賃金」がますます下がり、「相対的貧困率」も高くなる。日本はさらに「貧しい」国となる。企業は「人減らし・非正規雇用化」によるのでなく、「儲かる」商売を考えて、日本を「豊かな国」にすべきだ。
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