民主党の川上義博参院議員ら衆参両院議員約10人は28日夜、都内で会合を開き、9月の民主党代表選での野田佳彦首相の対抗馬として、田中真紀子元外相に出馬を要請する方針を確認した。会の名前を「女性宰相を誕生させる会」にする。世間の注目を集める目的があるというが、苦笑する永田町関係者も多い。
会合後、川上氏は記者団に「代表選が自民党総裁選に埋没してしまう恐れがある。注目が集まる代表選にするには、女性宰相の期待がある田中さん以外に考えられない」と目的を述べた。すでに打診をしたが、真紀子氏から回答はないという。
ただ、真紀子氏に適性があるかは疑問だ。外相時代には、政府方針と異なることを平気で言ったり、秘書官に指輪を買いに行かせて要人との会合に遅刻するなど失態を重ね、最終的に更迭された。秘書給与横領疑惑で議員辞職もしている。
元秘書の穂苅英嗣氏は「真紀子氏擁立という発想は理解できない。賞味期限が切れており、国民はシラけるだけだ。真紀子氏は信念も政策もなく、自分が目立つことしか考えていない。パパ(=夫の田中直紀前防衛相)と同レベルで、首相の適性は皆無だ」と一刀両断した。