ケアハウス ラポーレ駿河ってこんな処

静岡市にあるケアハウス「ラポーレ駿河」の楽しい生活を紹介します。

「新・下流老人」の予備軍

2016年03月23日 | 年金問題

今後、すべての国民は公的年金の給付減と、社会保障費の負担増というダブルパンチに見舞われることになる。そのダメージを大きく受けるのは、むしろ現在65歳以上の高齢者よりも、もっと下の世代だ。

 高齢者は、納めた年金保険料より受給額が上回る、いわゆる「逃げ切り世代」である。受給額がマイナスとなる「逃げ切れない世代」に比べればまだマシだと言える。

 本誌は “年金博士”こと社会保険労務士の北村庄吾氏の協力のもと、「逃げ切り世代」と「逃げ切れない世代」のボーダーラインがどこにあるのかを試算した。

 試算条件は、「年収600万円の男性」をモデルとし、「厚生年金保険料の払い込み期間40年」、「保険料率は13.58%を四捨五入」するなど、可能な限りシンプルにした。その結果、ボーダーラインは60歳だと判明した。北村氏が言う。

「受給開始年齢65歳から80歳までの、受給額と払い込み保険料との差額を試算すると、1954年度生まれ以前の方たちがプラス受給となることがわかりました。一方、1957年度生まれ以降の方たちがマイナス受給となっています」

 年齢が上がるほどに年金収支はプラスになる。年金の給付減の影響が少ない80歳の人(1936年度生まれ)だと約1260万円(年金受給額4618万円、払い込み保険料との差額:+1258万円)の“受給超過”。

55歳の人(1961年度生まれ・年金受給額3000万円払い込み保険料との差額:-360万円)と比べると約1620万円の差がある。

 59歳以下の世代には「新・下流老人」の予備軍が大勢控えているともいえ、今後、老後破産のリスクを抱える高齢者が増大することは避けられない。

 年金以外の介護や医療(組合健保)も含む社会保障全体を考慮した内閣府の試算「社会保障を通じた世代別の受益と負担」(2012年)でも“納め得”“払い損”のボーダーラインは61歳になる。

 同試算で用いているのは「生涯純受給率」という指標だ。これは、生涯で受け取る受給額から、生涯で納めた保険料と自己負担額を引き、それを生涯収入で割ったもの。簡単に言えば、年金などの社会保障から得られる金額の生涯収入に占める割合を表わしているものである。

 この内閣府の試算によれば、1955年度以降に生まれた61歳以下の若い世代は、生涯を通じて得られる社会保障(年金・介護・医療)サービスの「受益」より、納める保険料などの「負担」のほうが多くなる“不遇の世代”だ。

 たとえば1960年度生まれの人は、生涯収入の5.3%も“払い損”をすることになる。

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支給額は月6万5000円

2015年08月30日 | 年金問題

 中高年の多くは老後にかかるおカネを計算するものだが、その収支はちょっとしたマイナス因子によって、一気に負のスパイラルに突入する危険をはらんでいる。都内に住む元自営業者の男性(71歳)はいう。

「年金は国民年金だけで、昔蓄えた預金を切り崩して生活している。それも底をつきかけているが、なんとか生き延びているという感じだね。みんな気楽に生活保護をもらえばいいというが、すべてを失って生活保護を受けるのは気持ちの上では大変。世間体を考えて、そこまで勇気がないというのが正直なところだよね。でも、それもカウントダウンに入っているかもな」

 自営業者には定年がないという理由から、国民年金は保険料も支給額も低く設計され、仮に40年間納付したとしても、支給額は月6万5000円にしかならない。夫婦二人で13万円だ。国民年金の場合、満額支給でも、生活保護世帯の平均支給額19万円よりも少ないのである。貯金がなければとても生活できないが、蓄えは切り崩していけばいつかなくなる。地方都市に住む元製造会社社員の男性(73歳)も不安を口にする。

「3年前に家内を亡くし、ひとり暮らしをしています。子供はいません。最近、よく思うのは、なんでこんなに長生きしちゃうのかなということばかり。年金以外に、退職金を分割して年金方式でもらっていて、15年受け取りで年130万円になるが、それがあと数年でなくなると思うと不安で仕方がない」

 昔はお金が尽きて生活が破綻する前に寿命がやってきたが、いまは想定外の長寿命社会である。走っている最中に、マラソンのゴールが42.2キロ地点から50キロ、60キロとどんどん遠ざかっているような状態だ。ゴールにたどり着く前に、そんな長丁場を想定していなかったランナーが次々脱落しているのである。さらに厄介なことに、そうした状況はこれからいっそう深刻化する。

『下流老人 一億総老後崩壊の衝撃』(朝日新書)著者の藤田孝典氏は、こう警告する。

「下流老人は現在600万人以上いると推定されますが、今後さらに増え続けると考えられます。いまや高齢者の9割が、病気や離婚など、ちょっとしたきっかけで下流老人に転落する危険にさらされている。平均的な給与所得者やホワイトカラーも例外ではありません」

 下流老人1000万人時代はすぐ目の前まで来ている。よほどの資産家でもなければ、下流老人の問題は決して他人事ではないのだ。

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高年齢雇用継続給付

2014年08月20日 | 年金問題

60歳以降に働く場合、それ以前とは違った働き方をする必要がある。年金の受給が始まったり、行政の給付金が受け取れたり、年齢によって制度の変更があったりするからだ。得する働き方のテクニックを紹介しよう。

 昨年4月から厚生年金の受給開始年齢の引き上げが始まった。生まれ年によって差があるが、今後、60歳定年から年金を受け取るまでに空白期間が生じることになる。それに伴い、改正高年齢者雇用安定法が施行された。企業に対し、希望者全員を65歳まで雇用することを義務づけるものだ。

 実際、60歳以降も再雇用され、そのまま働き続ける人は増えている。その場合に知っておくべきなのが、「高年齢雇用継続給付」という制度だ。「年金博士」として知られる北村庄吾氏(社会保険労務士)の解説。

「再雇用後の給与は、60歳時点の給与額の6~7割に下がることが一般的です。もし月給が現役時代の75%未満なら、雇用保険から最大で月給の15%の給付金が給付されるという制度です」

 雇用保険の加入期間が5年以上あること、週20時間以上働くことが支給の条件。60歳から65歳までの5年間が対象期間なので、最大5年間受け取れることになる。

 給付金額は、月給が60歳時点の61%相当未満なら月給の15%。61%以上の場合、支給される額が徐々に減らされ、75%以上になるともらえなくなる仕組みだ。

 たとえば、60歳で給料40万円だった人が、24万円に下がったケースでは、月々3万6000円が支給される。65歳までで総額216万円にもなる計算だ。

 それが月給28万円に下がると、月々1万3100円が支給される。もし月給が30万円ならば支給対象外になる。

「制度を利用するためには、再雇用先の会社がハローワークで申請手続きをする必要がある。中小企業の場合、制度を知らないケースや申請を忘れてしまうことがあるので注意が必要です」(北村氏)

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参考

2014年08月19日 | 年金問題

会社員の給料から天引きされている健康保険料は、4~6月の給与の平均値をもとに算出されている。

「つまり、4~6月の給与が高いほど、納める保険料も高くなります。この期間はできるだけ収入を抑えると、その年の保険料は安くなります」(社会保険労務士の井戸美枝さん)

 健康保険料率は自己負担で5%程度。つまり4~6月の給与が月々1万円低いと毎月500円(年間6000円)保険料が安く済む。その他、年金保険料や、40才以上であれば介護保険料も安くなる。4~6月の残業は割に合わないと意識しておきたい。

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失業給付

2014年08月19日 | 年金問題

「年金は老後の最大の支え」といわれる。だが、働き方も辞め方も十人十色の時代には、“老後”のあり方も人それぞれ。自分のセカンドライフに合わせた「年金戦略」が必要だ。では、60歳でのリタイアを選択した人は、65歳の年金受給開始までの「空白の5年」をどう埋めればよいのだろうか。

 定年退職すれば、「失業」であることに違いはないので、雇用保険の失業給付、いわゆる「失業保険」を利用できる。20年以上雇用保険に加入する普通のサラリーマンなら150日間もらえる。

 そこで、こんなテクニックがある。中小企業に勤めていて、経営者と相談ができるならば、退職理由を「自己都合」ではなく、「会社都合」にしてもらうといい。すると、給付を受け取れる期間が60歳以上なら240日、60歳未満なら330日に伸びる。

 また、国が転職に役立つと認めた技術・知識を身につける「公共職業訓練」を受ければ、給付期間が延長される。本来の給付期間の終了直前に訓練を開始すれば、訓練を受ける期間中はずっと給付を受け続けられることになる。

 年金博士として知られる社会保険労務士の北村庄吾氏は、こうアドバイスする。

「『会社都合』とは、リストラなどのこと。たとえば、勤め先の早期退職の募集に応募し、60歳直前で失業すれば、失業給付を330日間もらえます。60歳以上の『公共職業訓練』の場合、半年コースが一般的なので、給付期間の最終日から半年コースを受講すれば、61歳ぐらいまで1年半近く失業給付を受け取れる」

 退職前の平均月給が45万円のサラリーマンであれば、失業給付は月額約18万円だ。1年半であれば、計324万円を受け取れることになる。

 ただし、失業給付を受けるためには、ハローワークで求職の申し込み手続きをした上で、1か月に1度、担当者に「就職の意思と能力があるが失業中である」ことを伝え続けなければならない。

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社会保険料について

2014年08月18日 | 年金問題

サラリーマンにとって「第2の税金」といわれるのが給与から天引きされる社会保険料。では、実際の社会保険料負担はどうなっているのか。個人や法人の財政状態を保険を中心に改善するコンサルタント、財務支援研究所代表の小島宏之氏が解説する。

* * *
日本の社会保障制度は、大きく「年金」「医療」「介護」に分かれ、年金なら厚生年金などの公的年金、医療なら健康保険、介護なら介護保険によって最低限の保障が受けられるようになっています。もちろんこれらの保障はタダではなく、所得税や住民税といった税金と同じように「社会保険料」という形で毎月の給与から天引きされています。つまり、社会保険料は「第2の税金」といえるのです。

しかし、実際には何がどれだけ引かれているかをご存じの方はあまり多くないでしょう。

それを手っ取り早く把握できるのが給与明細です。みなさんのなかには給与明細をなんとなく眺めて終わりという方もいると思いますが、実はそこには多くの情報が網羅されています。ここからはぜひ、自分で手元に給与明細を用意して読み進めてみてください。

給与明細には控除という項目があり、「厚生年金」「健康保険」「介護保険」「雇用保険」といった保険料が明記されています。

まず年金は多くのサラリーマンの場合、「厚生年金」としか記載されていませんが、国民年金と厚生年金の保険料が合算されていて、現在の保険料率は標準報酬月額(基本給や手当などを含む年収を月平均でならした金額)と標準賞与額の16.412%。

「健康保険」の保険料率は標準報酬月額の9.48%(協会けんぽ・東京都の場合)となっています。さらに、40歳以上になると「介護保険」の負担が加わり、保険料率は標準報酬月額の1.51%で、いずれも会社と従業員が折半で負担します。

一方、「雇用保険」の保険料率は業種によって異なりますが、一般事業会社の場合は会社側が0.95%、従業員側が0.6%と会社側の負担が多くなっています。これ以外に「労災保険」もありますが、全額会社負担となっています。

では、具体的にどれだけかかっているのか。

たとえば年収500万円のサラリーマン場合、500万円×(8.206%[厚生年金]+4.74%[健康保険]+0.755%[介護保険]+0.6%[雇用保険])=71万5050円となり、1か月当たり6万円近くを払っている計算となります。

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定年退職後はこれで☆

2014年08月17日 | 年金問題

現実には60代の再就職は簡単ではない。そんな人は65歳になる前に特別支給や部分年金がもらえる世代であっても、あえて年金の手続きをせず、「失業」した方が得になるケースがある(年金と失業給付の両方はもらえない)。

「年金博士」として知られる社会保険労務士・北村庄吾氏が、年金制度の裏をつくワザを紹介する。

 定年前6か月の平均月給が45万円のサラリーマンを例にとれば、雇用保険の失業給付(いわゆる失業保険)は月額およそ18万円。

20年以上雇用保険に加入していたなら、150日間もらえる(定年による退職=失業の場合、給付日数は勤続年数により決まる。

6か月以上10年未満なら90日、10年以上20年未満なら120日、20年以上なら150日。給付額は失業前の給料の45~80%)。

一方、同じ収入のサラリーマンで、65歳以前に年金が受給できる世代でも、その額は10万円程度(特別支給)だから失業給付の方が得なのだ。

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妻が年下だと・・・

2014年08月16日 | 年金問題

夫婦単位で受給額をアップさせるテクニックがある。「年金博士」として知られる社会保険労務士・北村庄吾氏がいう。

「夫婦の年金で忘れてはいけない制度が『加給年金』と『振替加算』です。年金事務所で申告しないともらえないので注意が必要です」

「加給年金」とは、現役時代の扶養手当のようなもので、夫が65歳になった時、65歳未満の妻や18歳年度末までの子供がいれば、妻と子供がそれぞれ65歳と19歳になるまで、一人につき年間22万7000円が夫の老齢厚生年金に上乗せされる(ただし、3人目以降の子供については年間約7万6000円)。つまり、妻が年下であればあるほど長い期間受け取れることになる。妻には「特別加算」(※下記参照)も別途支給されるので、加給年金と合わせて最大で年間約40万円を受け取れる場合がある。

 その支給条件は、夫の厚生年金加入期間が20年以上であること、妻(年収850万円未満)の厚生年金加入期間が20年未満であることだ。

「サラリーマンを20年弱で辞めているような人は、厚生年金に加入する会社でもう少し働いて、加給年金の条件を満たせば、賃金以上の見返りが得られます」(北村氏)

 妻が65歳になったら、夫の年金に上乗せされていた「加給年金」は「振替加算」と呼び名を変え、妻の方に生涯支給されることになる(ただし、「特別加算」はなくなる)。振替加算の額は高齢世代ほど高く、若い世代ほど少なくなっている。妻の生年月日に応じて受け取る額が変わるので、注意が必要だ。

※特別加算:1934年4月2日以降生まれに限り、加給年金に上乗せされて支払われる加算金のこと。金額は年額3万3600~16万8100円。

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年金リッチを☆

2014年08月16日 | 年金問題

年金官僚たちはわざと制度を複雑怪奇に設計することで、国民が制度のメリットを享受しにくくし、もらい忘れを誘発して、集めた保険料を掠め取ろうとする。だが、その手には乗らない。年金リッチを目指すあなたにピンポイント・アドバイス。

 たとえば、中高年男性も加入歴を延ばし、受給額をアップさせる方法がある。それが「任意加入」と「付加年金」だ。いずれも厚生年金に加入していない65歳未満の人であれば、各自治体の窓口で加入できる。

 大卒のサラリーマンは22~23歳で働き始めて60歳で定年を迎えるケースが一般的だが、その場合、1階部分にあたる基礎年金の加入期間は37~38年となり、満額(年78万6500円)受給の40年には足りなくなる。

 そこで加入期間37年の人が定年後、国民年金に3年間任意加入すれば、支払う保険料の合計額は53万9280円だが、平均余命の84歳まで生きれば受給額は112万1000円アップし、58万1720円も得するのだ。

 付加年金は国民年金の毎月の保険料に追加して400円を払えば〈200円×加入月数〉が毎年、生涯もらえる制度である。毎月400円を3年間(36か月)支払えば負担は1万4400円だが、65歳から受給する付加年金額は〈200円×36か月〉の年7200円だから、2年間受給すれば支払った保険料分の元は取れ、その後は長生きするほど大きく得することになる。

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月400円で・・・

2014年08月15日 | 年金問題

いくら払っても、将来もらえないんじゃないかという不安はあるものの、なんとか頼りにしたい年金。夫婦で小さな理髪店を経営しているAさん(44才)は最近、もらえる年金額が少ないことを知り、老後に一抹の不安を抱くようになった。

 70才まで働く覚悟を決めたAさんだが、こんな問題が!

「なんと夫が20才から4年間も年金を未納していたんです。“見習い期間で薄給だったから”っていい訳するけど、なんでいままでほっとくの!」(Aさん)

 未納は10年前まで遡って納付することができるが、Aさんの夫の未納は20年以上も前の話。挽回する作戦は? 年金セミナーを各地で開く社会保険労務士・東海林正昭さんは次のようにいう。

「国民年金に加入した期間が40年に満たない場合、60才以降の5年間に『任意加入』で引き続き国民年金を払い、満額に近づける方法があります。Aさんの夫の場合、60才から4年間引き続き国民年金を払うことにして、満額の受け取りを目指すことができます」

 さらに年金額を増やしたい場合、このような「プチ年金」も検討してみるべきだ。

「国民年金の保険料に、月400円を上乗せして払う『付加年金』を利用すれば、受け取れる年金を少し増やすことができます」(東海林さん)

「付加年金」は、毎月支払う保険料にプラス400円払うと、65才から毎年、「200円×支払った月数」の年金額が“付加”されて受け取れる仕組み(国民年金のみ)。

 現在44才のAさんが、いまから付加保険料を支払ったとすると、付加保険料の支払い総額は60才までに「月400円×192か月=7万6800円」になる。一方、65才以降に受け取れる額は年間3万8400円(月200円×192か月)、1か月あたりの年金は3200円アップする。

「2年もらえば7万6800円で、元が取れます。かなりお得な制度です」(東海林さん)

 夫婦ふたりで加入すれば、年金は月6400円もアップ。

「夫にたばこを我慢させて、月800円を払わせることにします」(Aさん)

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年金、最強の受給作戦

2014年08月14日 | 年金問題

早い時期から受け取って受給期間を延ばすのが得なのか、それとも遅い時期まで我慢して受け取り額を増やすのが得なのか――。「年金博士」として知られる社会保険労務士の北村庄吾氏が「最強の受給作戦」を完全指南する。

* * *
夫並みではないにしろ、妻が定年まで厚生年金加入者として働けば、「年金リッチ夫婦」になる。

「仮に夫の平均月給が35万円、妻が25万円とすると、夫婦で毎月26.4万円の年金が得られます(厚生年金40年加入の場合)。年金だけで最低限の生活ができるので、老後のライフスタイルを優先した繰り上げ、繰り下げができる」(北村氏)

この場合、2人揃って60歳に繰り上げても毎月18.5万円の年金を得られる。生活費を年金で賄えば、元気な60代のうちに預貯金をリタイア生活に注ぎ込める。

「高齢化が進行する中では、受給総額が減ってしまう繰り上げ受給を避けるのが基本的な考えです。ただし、豊かな老後にするための“積極的な繰り上げ”ならOK。夫婦揃って“仕事派”の夫婦であれば定年後も再就職・再雇用でバリバリ働く人生もアリ。その場合は夫も妻も繰り下げという選択肢になるでしょう」(北村氏)

ちなみに、この夫婦が70歳に繰り下げると月額は37.5万円。現役サラリーマン世帯と変わらない定期収入が生涯続く。ただし、北村氏からはこんなアドバイスも。

「70歳を過ぎて月額40万円近い世帯収入が必要かといえば疑問です。使い切れない年金をもらう老後人生が、本当に幸せかどうかも考えてみてください」

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65歳から受け取る年金

2014年08月13日 | 年金問題

65歳から受け取る年金は、受給を「繰り下げる」こともできる。繰り下げは最大5年、70歳まで遅く受け取ることができ、年金額は〈繰り下げた月数×0.7%〉で増額される。この効果は大きい。

 65歳からの受給額を100%とすると、繰り下げ年数によって、受給額は以下の割合で増え、生涯固定される。

・66歳から受給→受給額108%
・67歳から受給→受給額117%
・68歳から受給→受給額125%
・69歳から受給→受給額134%
・70歳から受給→受給額142%

 たとえば、65歳から月額17万4000円を受給するAさんが70歳受給を選択すれば、受給額は142%の24万7080円になる。65歳の男性の平均余命は84歳。仮に、84歳まで生きるとすれば、65歳から受給を開始すると総受給額は3967万2000円になる。

 一方、5年繰り下げて70歳から受給すると総受給額は4150万9440円になる。その差、183万7440円も増えることになる。もちろん、Aさんはすでに65歳まで生きたわけだから、平均余命の84歳を超えて長生きし、さらに総受給額が増えていく可能性も高い。年金博士として知られる社会保険労務士の北村庄吾氏が語る。

「今の長寿化時代を考えれば、年金額が減ってしまう繰り上げは、単純な額でいえば損をする可能性が大きいといえます。だから、65歳を過ぎても生活に必要なお金がある人であれば、繰り下げを選択して、年金額を増やすメリットを検討すべきでしょう」

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65歳から受け取る年金

2014年08月12日 | 年金問題

若い世代ならともかく、団塊世代なら年金は勝ち逃げできると考えられていたのは過去のこと。政府と厚生労働省は、受給額をカットする企みを着々と進行中だ。年金制度を利用して、得するテクニックからひとつ、紹介する。たとえば、65歳から受け取る年金には、受給を「繰り下げる」制度と、「繰り上げる」制度がある。

 最大5年早く(60歳から)受け取ることができる繰り上げ受給は、年金額は〈繰り上げた月数×0.5%〉の割合で減額される。逆に、繰り下げ受給の場合は〈繰り下げた月数×0.7%〉の割合で増額される。

 では実際の受給額はどうなるのか。基礎年金が満額(年間約77万円)であれば、最大の60歳まで繰り上げると30%減の約54万円になる。トータルの受給額ではおおよそ76歳より長生きすると損になる計算だ。

 一方、70歳まで繰り下げると受給額は約110万円(約1.4倍)となり、82歳以上まで長生きすると得になる。悩ましい選択だが、年金博士として知られる北村庄吾氏(社会保険労務士)はこう指南する。

「65歳まで生きた人の平均寿命は男性で84歳、女性で89歳程度です。長寿化している現状を考えると、年金額が減ってしまう繰り上げは損する可能性が高い。65歳以降も再雇用や再就職で働ける人の場合、給料だけで十分生活できるのであれば繰り下げを選択して年金額を増やすほうが得策。貯蓄や他の収入がある人も同様です」

 繰り下げ受給を決めたあと、体調を崩したり、仕事を辞めるなどしてすぐに受給したくなった場合には、その時点から受け取ることもできる。

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年金の話・3

2014年08月11日 | 年金問題

60歳以降に働く場合、それ以前とは違った働き方をする必要がある。年金の受給が始まったり、行政の給付金が受け取れたり、年齢によって制度の変更があったりするからだ。

 最も気をつけなければならないのが、働き方によって年金がカットされる「在職老齢年金」制度だ。正社員として厚生年金に加入して働くと、給与と年金の合計が一定の上限額を超えれば、年金額が減らされてしまう。65歳未満は上限額が28万円で、65歳以上は46万円だ。

 たとえば、60歳時点の月給が40万円だったAさん(62歳)が、それ以降も正社員として再雇用され、24万円の月給をもらっている場合、一般的な年金額10万円と月給の合計が34万円となり、上限額(28万円)をオーバーする。このケースでは、上限額との差額の6万円の2分の1にあたる3万円がカットされ、年金額は7万円に下がる。

 年金カットはそれだけではない。前述した高年齢雇用継続給付金をもらっている場合、さらに年金額は減る。「高年齢雇用継続給付金と年金の併給調整」という仕組みで、年金から給付金の40%が減額されることになる。

 Aさんの給付金額は3万6000円。すると、年金額は7万円から、給付金額の40%にあたる1万4400円が差し引かれ、5万5600円となる。結局、Aさんの月収は「給料24万円+給付金3万6000円+年金5万5600円=33万1600円」となるが、年金はトータルで4万4400円も減額されていることになる。

 ここでは、年金をいかに減らされずに働くかがポイント。

「厚生年金に加入せずに働けば、在職老齢年金制度は適用されず、年金はカットされません。正社員の4分の3未満の時間で働けば、制度上、厚生年金に加入しなくて済みます。また、前述のように雇用継続給付は週20時間以上働く人に適用されます。そうした条件から、『週20時間以上、正社員の4分の3未満』で働けば、年金も給付金も総取りできる理想の働き方になります」(社会保険労務士の北村庄吾氏)

 正社員の4分の3の労働時間とはいえ、あくまでそう契約するだけで、オーバーした時間分は残業代として受け取ればいいだけだ。

 また、正社員ではなく、「個人事業主」として会社と再雇用契約を結ぶというのも有効だ。これでも厚生年金に加入する必要はなく、年金はカットされない。

「ただし、大卒(22歳)で就職したほとんどの人が60歳まで働いても、基礎年金の加入期間の上限である40年まで、加入歴が2年足りない。満額受給するために、個人で国民年金に加入しておけば、年金額も増やせます」(北村氏)

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年金の話・2

2014年08月10日 | 年金問題

改正高年齢者雇用安定法が施行され、これから65歳まで働く人も増えていくだろうが、もちろん、厚生年金の被保険者期間である70歳まで働けば、その分、さらに報酬比例部分は増えることになる。

 もちろん、65歳以降も正社員として厚生年金に加入して働けば、「在職老齢年金」が適用され、給与と年金の合計が一定の上限額を超えれば、年金額がカットされる。しかし、65歳未満はその上限額が28万円だったが、65歳以上の場合はそれが46万円まで増額される。正社員として働きやすい環境になるということだ。

 基礎部分の加入期間の上限が40年であることを考えれば、65歳以降も働いて「上乗せ年金」をゲットする方法は、厚生年金に加入し、報酬比例部分を増やすなど限られた方法しかない。年金博士として知られる社会保険労務士の北村庄吾氏が解説する。

「60歳以降も高収入が見込める人なら、可能であれば65歳までは厚生年金に加入しない働き方をすれば、年金は一切カットされません。そして65歳以降に再び厚生年金に加入し、『上乗せ年金』の積み増しを狙ってもいいでしょう。

 ちなみに、生命保険文化センターの調べでは、高齢者が理想とするゆとりのある月の生活費は36万6000円。つまり、月給と年金の合計額を46万円以下に抑えても、十分、悠々自適な生活を送れるのです」

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