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京都国立博物館 「細川家の至宝」展


京都国立博物館 「細川家の至宝 珠玉の永青文庫コレクション」
期間:10月8日~11月23日

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「展覧会は、前半が細川家に伝来した作品、後半が護立のコレクションを中心に構成されています。歴史を見抜いた確かな目が選んだ名品から、さらに厳選された至宝の数々を、この機会にぜひともお楽しみください」(公式HPより)
私の関心は前半部分でしたが、後半の絵画等も興味深かったです。なお展示替えがあり2度観ています。

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細川忠興所用 黒糸威二枚胴具足
山鳥の尾の頭立が特徴的な越中頭形兜。忠興が関ヶ原合戦で用いた具足。
2009年に熊本で拝見して以来久々に観ました。

細川藤孝所用 柏木菟螺鈿鞍
鎌倉時代の鞍で藤孝が室町幕府13代将軍である足利義輝より拝領したと伝わります。

細川忠利所用 紫糸素懸威鉢巻形兜
布を前結びした様を模した変り兜で初代熊本藩主である忠利の兜。

織田信長自筆感状
堀秀政副状

細川忠興の戦功を称した信長直筆の書状。堀秀政の副状にも信長直筆の旨が記されている。
信長の直筆文書は希少だそうで、確実なものはこの一通のみ(可能性のあるものも数件だそう)。

細川忠興所用 露払
細川ガラシャが夫である忠興のために織って仕立てた衣装で雨具として用いられたもの。

唐物尻膨茶入 利休尻ふくら
千利休の所持品で豊臣秀吉主催の北野大茶湯でも使用された名物茶道具のひとつ。

茶杓 銘 ゆがみ 千利休作
利休自作の茶杓で元は細川三斎(忠興)が所持していたが、親交のあった賤ヶ岳の七本槍のひとり平野長泰に贈ったもので、後に平野家より熊本藩4代藩主細川宣紀に再度贈られた。三斎はこれを最高の茶杓であるとしている。
「ゆがみ」の由来は節の上から左に傾いていることからだとされていますが、利休はこの形状で何を表現したかったのでしょうか。

安国寺恵瓊所用 短刀 名物 庖丁正宗
「庖丁」の名をもつ正宗は3口現在しているが、これは毛利家の外交僧だった安国寺恵瓊が所持していた物。
関ヶ原合戦後に恵瓊を捕縛した奥平信昌の手に渡っている。

生駒一正所用 刀 金象嵌銘 光忠 生駒讃岐守所持
生駒親正の子で織田信長や豊臣秀吉に仕えた生駒一正の所持品と伝わる。

大名家の伝来品(近代の収集品も含まれるが)の中でも質・量ともにトップクラス。現在は九州国立博物館での展示がスタートしているが、観て損のない特別展だと思います。
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