蘭の国から

自生地や我が家の蘭の生育日記など

富貴蘭銘鑑③

2018年01月26日 | いろいろ



今日は全盛貴品と稀貴品です。





このあたりを動かすのはかなり気を使います。
銘鑑中最も動きのある場所であり、最も注目される場所です。

稀貴品の右端は、前年の登録品種の指定席となっていて、今回は'萩宝扇'です。


今回特に悩んだのは、いわゆる「三剣」と呼ばれる三品種を、それぞれ単独で評価し、
バラバラに配置するのか、三剣としてまとめおくのか・・・

まとめておくことにしましたが、さてどの位置に・・・

結局右翼の左端にあったものを、左翼のかなり上位に配置しました。
個人的には柱にまとめて配置したいのですが、それだと自分が言ってる
お薦め品種の定義からずれるし・・・ハァ。😞💨

もともと全盛貴品にあった花もの4品種は、あまり順位にはこだわらずにまとめて、
右翼の左端に置きました。

慶賀覆輪については、以前は「品種として成立しているの?今だった登録出来ないじゃん」と、
思ったこともありましたが、不安定とは言え現存する素晴らしい芸ですから、
それならもっと評価しようと思い、やや上位に移しました。

ほとんどの品種が年を経れば着実に殖えるのですから、殖えない品種というのは、
ある意味銘鑑上貴重な品種と言えます。

稀貴品の右翼の萩宝扇のとなりには、上段から降りてきた'琥珀殿'を配し、
左翼頭には'建国縞'を配しました。
建国縞は、その最上柄で評価したならば最上段に置くべきですが、
それは白牡丹の最上柄よりも少なく、少し考え方を変えて当面は
この位置が適切と考えます。

同じことが'黒牡丹'でも言えます。

登録時の解説は私が書きましたが、縞(この場合は後くらみの乳白縞に限る)があっても黒牡丹ですから、
どの位置に置くべきか非常に難しく、散々迷ったあげく、左翼に移してやや順位を上げました。

現存するのが不思議なくらいの超貴重品種'南海雪虎'についても、やや上位に移しました。

名鑑編成はこんな感じで総合的に様々な角度から考えて行っています。
これはたいへんな作業で、考え続けたら切りがないので、一ヶ月くらいの期限を決めて
集中的にやらないと、365日毎日考えても終わりません。

考えてる時はすごく頭を使うからでしょう、すごく糖分が欲しくなり、
毎日甘いものを食べてしまいます。

この解説も細かいとこまで書いてると果てしないので、ここまでにしときますね。

ちなみに、銘鑑編成は決して私が独断で行ってるわけではなくて、私の役目は
あくまでも叩き台となる原案作成です。
それを銘鑑編成小委員会に諮って、小委員会としての原案を作成します。
それを銘鑑編成会議に諮って決定し、それを常任理事会で報告して終了。

とまぁ、なかなか手間がかかってるんですよ。

ちなみに名鑑編成会議は執行役員がメンバーですが、小委員会は会長の指名で召集されます。
我こそはと思う方は、会長に自薦してみてください。
ただし、交通費、宿泊費、お茶も出ないですから、ボランティア精神旺盛な方に限ります。



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4 コメント

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名鑑について (アマガエル)
2018-01-26 14:50:33
名鑑の考案って凄く大変な作業なんですね?
聞いてて、なるほどなあって思いました。
地道な作業に敬服いたします。
名鑑が出来るまでの何かを見出した感じがします。
Re:名鑑について (蘭の国の住人)
2018-01-27 01:18:08
アマガエルさんこんにちは

伝統園芸の世界で、会にとって最も重要なものは登録制度と銘鑑だと思います(品種自体は会が無くても存在できますから)。
それさえしっかりしていれば、どんな小さな会でも一流の会だと私は思ってます。
今回は皆さんにもっと興味を持って見てほしいと思って書きました。
作るのは大変ですが、じっくり読むように見ると、結構面白いものですよ。
Thank you (ミン)
2018-01-31 09:55:38
こんにちは。韓国の大田に住んでいる閔(ミン)です。
風蘭が好き勉強していた中、先生のブログを見ました。富貴蘭名鑑の作成過程を読みながら多く大変なことだということを知りました。韓国の友人にも翻訳して伝えたいと思いました。したがって今回の掲載した富貴蘭名鑑の内容を翻訳して伝えてもいいですか。
今日は良い勉強をしました。ありがとうございます。
Re:Thank you (蘭の国の住人)
2018-01-31 21:54:56
閔さんこんにちは

はげみになるお言葉ありがとうございます。
韓国の方にもぜひ、銘鑑について理解していただき、楽しんでいただきたいので、皆さんに紹介してください。
ただし、文中にも書いてあるように、これは考え方の一つの例であって、様々な考え方があることをご理解ください。

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