暑さがぶり返していますが、それでも朝夕はめっきり過ごしやすくなりました。夜には、窓の外で秋の虫の大合唱が始まっています。秋は、もう目の前です。
そんな土曜休日に、珍しく宝塚の清荒神さんにお参りに行きました。大阪・梅田から阪急宝塚線に乗って急行で30分。駅に着くと、山の中腹にある神社まで、徒歩で15分ほどかかります。木陰に涼を求めながらゆっくり登っていきました。さすがに、この時期は参拝者も少なく、参道もひっそりとしていました。
近くには安産祈願の中山寺もあり、我が家にとっては京都の知恩院に次いで馴染み深い場所です。今回、この暑い時期に敢えてお参りしたのは、来月、長男君に第一子が生まれるからです。私にとっては二人目の孫になります。そんなこともあって、どちらが言い出したわけでもなく、行先が一致しました。今週には、長男君、遅めの夏休みをとって、お嫁さんをご実家に預け、その足で我が家に帰ってくるのだと。しっかり祈願をしておきました。
ところで、その帰り道、久しぶりに梅田界隈を散策しました。馴染みのCDショップでは、長い間探していた品を見つけました。ヘンデルの歌劇「リナルド」です。アリア「私を泣かせてください」で知られるオペラです。このアリアを聴きながら、いったいどういう物語のなかで歌われるものなのか、以前から気になっていました。CD3枚、時間にして3時間近い超大作でした。文庫本を読むような気軽さで楽しむことになります。
ざっと目を通したところ、タッソーの騎士道叙事詩「エルサレム解放」がベースになっています。騎士リナルドは、十字軍総司令官の娘アルミレーナを愛している。司令官は、エルサレム解放の暁には、娘を嫁にやると約束する。ところが、エルサレムの国王アルガンテは、魔女アルミダを使って騎士リナルドとアルミレーナの仲を引き離そうとする。魔女の城に閉じ込められたアルミレーナに魅せられた国王アルガンテは、彼女の気を惹こうとする。しかしアルミレーナは「私を自由にしてください」「私をひとり残して泣かせてください」と嘆く。そして、かのアリアを歌う場面が登場します。
この物語は、十字軍がエルサレムを解放すると、国王アルガンテと魔女アルミダはキリスト教徒に改宗し、アルミレーナはめでたく騎士リナルドの花嫁になって幕となります。考えてみれば、極めて宗教色の濃い昔話です。でも、キリスト教を抜きに西洋文化を語れないことを思うと、当然のこと。日本で言えば、古事記の世界、神話の世界に近いのかもしれません。さあ、きょうはリナルド三昧といきましょう。
(注)写真は、以前、塩野七生さんの歴史小説を読んでいた頃、1冊読むごとに百円ショップで購入した十字軍の面々です。リナルドのイメージを膨らますことができればと思い掲載してみました。
そんな土曜休日に、珍しく宝塚の清荒神さんにお参りに行きました。大阪・梅田から阪急宝塚線に乗って急行で30分。駅に着くと、山の中腹にある神社まで、徒歩で15分ほどかかります。木陰に涼を求めながらゆっくり登っていきました。さすがに、この時期は参拝者も少なく、参道もひっそりとしていました。
近くには安産祈願の中山寺もあり、我が家にとっては京都の知恩院に次いで馴染み深い場所です。今回、この暑い時期に敢えてお参りしたのは、来月、長男君に第一子が生まれるからです。私にとっては二人目の孫になります。そんなこともあって、どちらが言い出したわけでもなく、行先が一致しました。今週には、長男君、遅めの夏休みをとって、お嫁さんをご実家に預け、その足で我が家に帰ってくるのだと。しっかり祈願をしておきました。
ところで、その帰り道、久しぶりに梅田界隈を散策しました。馴染みのCDショップでは、長い間探していた品を見つけました。ヘンデルの歌劇「リナルド」です。アリア「私を泣かせてください」で知られるオペラです。このアリアを聴きながら、いったいどういう物語のなかで歌われるものなのか、以前から気になっていました。CD3枚、時間にして3時間近い超大作でした。文庫本を読むような気軽さで楽しむことになります。
ざっと目を通したところ、タッソーの騎士道叙事詩「エルサレム解放」がベースになっています。騎士リナルドは、十字軍総司令官の娘アルミレーナを愛している。司令官は、エルサレム解放の暁には、娘を嫁にやると約束する。ところが、エルサレムの国王アルガンテは、魔女アルミダを使って騎士リナルドとアルミレーナの仲を引き離そうとする。魔女の城に閉じ込められたアルミレーナに魅せられた国王アルガンテは、彼女の気を惹こうとする。しかしアルミレーナは「私を自由にしてください」「私をひとり残して泣かせてください」と嘆く。そして、かのアリアを歌う場面が登場します。
この物語は、十字軍がエルサレムを解放すると、国王アルガンテと魔女アルミダはキリスト教徒に改宗し、アルミレーナはめでたく騎士リナルドの花嫁になって幕となります。考えてみれば、極めて宗教色の濃い昔話です。でも、キリスト教を抜きに西洋文化を語れないことを思うと、当然のこと。日本で言えば、古事記の世界、神話の世界に近いのかもしれません。さあ、きょうはリナルド三昧といきましょう。
(注)写真は、以前、塩野七生さんの歴史小説を読んでいた頃、1冊読むごとに百円ショップで購入した十字軍の面々です。リナルドのイメージを膨らますことができればと思い掲載してみました。
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