お久しぶりです。
新しいカテゴリーを追加して見ようと思い立ちました。
先日、偶然に「老犬介護」のブログを見つけ、興味深く拝見させていただきました。
これらを読むと老犬介護のソフト面はいろいろな用具などもあり、十分とは言えないまでも、
なんらかの手段が数多く見受けられます。また、飼い主さんのものすごい努力により
いろいろと改良が加えられているようです。
(これらの飼い主さんのペットに対する愛情には本当に頭が下がります)
ところが、一方でハード面に関する情報が少ないことにも気が付きました。
手っ取り速く、ネットを利用して検索したのですが、抽象的な表現のものは
あれど、具体的なものに関してはあまり見かけることができませんでした。
もう気が付かれたかと思いますが・・・・
ここでいうハードというのは「家」のことなのです
---------------------------------------
翻って我が家。
ひょんなことから、お嬢さんが来て既に4年近くなろうとしています。残念ながら、そう遠くない
未来には老犬になってしまいます。これは仕方がないことです。
また、新たにびーたさんも加わりました。彼の場合、老猫?はもうちょっと先の話でしょうが、
その代わりにお嬢さんには無い3次元移動の離れ業を持っています。
このお二方、今は段差だろうが何だろうが平気で動き回っていますが、その状態もあと僅か数年
しかないのです。
そこで、この私。
一応ね、建築設計を仕事としているので、そういう目でワンコやニャンコにとって
住み易い「人間の家(建築計画)」(犬小屋や猫小屋じゃないですよww)に関して
色々と考えてみようかなと思いました。
・・・とまあ、大それた事を書いてはいますが、正直どれだけ続くかわかりませんし、
ましてや正解はありません。まぁ、お嬢さんとびーたさんを通して、気が向いた時や
思い立った時に書いてみたいと思います。
---------------------------------------
ではまず老犬介護のお話を冒頭にしましたので、これに大きく関係しているであろう
「バリアフリー」の事から考えて見たいと思います。
さて、今では当たり前になって来たバリアフリー建築(住宅)
バリアフリーの意味を簡単にまとめますと、
英語の「バリア(障壁・障害)」と「フリー(自由な・開放)」が一緒になった言葉で、
日常生活における障壁を取り除くことを意味しています。
ペットの飼い主目線、かつ逆説的に言いますと、
ワンコが自由気ままに移動できず、ニャンコが3次元で逃走を試みても不可能で、
かつ飼い主がそれを追っかけて、ちょっとした段差(障子の下枠とか)に足の小指
をぶつけ痛い思いをする家はバリアフリーじゃない・・・。
と言えますね(笑)
じゃあ、法的にはどのように位置づけられているのでしょうか。
(築年数が浅い)皆さんの自宅を見ていただきますと、階段や湯船に「手摺」がついていると
思います。簡単に言うとあれはバリアフリー対応という事で建築基準法で設置が定められた
ものなんです。
高齢者の方が、階段を上下しやすく手摺を設けたというのが主旨ですね。
また、詳しくは書きませんが、例えば「住宅性能表示制度」という法律があるのですが、
以下の9項目を施主に表示しなくてはならない事になっています。
1.構造の安定に関すること
2.火災時の安全に関すること
3.劣化の軽減に関すること
4.維持管理への配慮に関すること
5.温熱環境に関すること
6.空気環境に関すること
7.光・視環境に関すること
8.音環境に関すること
9.高齢者等への配慮に関すること
これは、下枠の段差を無くして車椅子でも簡単に通過できることを狙った納まりです。
このように様々な法律で縛りを設け、かつ設計者のアイデアを絡めて(ここが重要です)、
高齢者等が住み易い住宅や建築を作る事をバリアフリー(化)と言います。
街中の点字ブロックや誰でもトイレ、エレベーター等もそうですね。
さて、今度はワンコ&ニャンコからバリアフリーを考えてみたいと思います。
いきなりですが、よくよく考えると、身体能力に優れたワンコ&ニャンコには実は
バリアフリーという概念は相応しくないのかもしれません(笑)
逆にそれがあることにより、彼らにとってはそれを突破する事が、ストレス解消の一つに
なる事も十分に考えられますし、人と動物の居場所を明確にする事が可能なのかもしれません。
あるいは・・・住宅で猫用の小さな出入り口を設けているケースがあります。これは一種の
バリアフリーといえるかもしれません。
あるいは・・・バリアフリー化してしまうと、そこらじゅうにワンコ&ニャンコが侵入して
逆効果っていうケースも考えられます。
あーでもない、こーでもないといろいろと考えることができるんですが、
実は我々の常識の中のバリアフリーをペット目線に置き換えると、
その意味は大きく異なっていることが容易に想像できます。
こうしたことから、ワンコやニャンコにとってのバリアフリーという概念を考えるには、
まず第一に
●飼い主のライフスタイルがどうなのか
という事と
●ワンコ&ニャンコの一生をその家でどのようにして過ごさせたいのか
をちゃんと考えておかないと妙なことが起きる可能性があるのです。
妙なことの一つとして、それが原因で「事故」につながることが想像できます。
(逃走や自由に動けることによるペット同士の喧嘩や衛生上の問題など)
でも、これだけは言えると思います。
さすがのワンコ&ニャンコも年を取れば動きが鈍くなります。また、人間と同じく
ちょっとした段差などを超えることが難儀になってきます。
ですから、一般論としては、
「バリアフリー化は高齢者並びに老犬・老猫にとって有効である」
と考える事はごく自然な事だと思います。
次回は、この手法に関していろいろと考えてみようかなと思います。
新しいカテゴリーを追加して見ようと思い立ちました。
先日、偶然に「老犬介護」のブログを見つけ、興味深く拝見させていただきました。
これらを読むと老犬介護のソフト面はいろいろな用具などもあり、十分とは言えないまでも、
なんらかの手段が数多く見受けられます。また、飼い主さんのものすごい努力により
いろいろと改良が加えられているようです。
(これらの飼い主さんのペットに対する愛情には本当に頭が下がります)
ところが、一方でハード面に関する情報が少ないことにも気が付きました。
手っ取り速く、ネットを利用して検索したのですが、抽象的な表現のものは
あれど、具体的なものに関してはあまり見かけることができませんでした。
もう気が付かれたかと思いますが・・・・
ここでいうハードというのは「家」のことなのです
---------------------------------------
翻って我が家。
ひょんなことから、お嬢さんが来て既に4年近くなろうとしています。残念ながら、そう遠くない
未来には老犬になってしまいます。これは仕方がないことです。
また、新たにびーたさんも加わりました。彼の場合、老猫?はもうちょっと先の話でしょうが、
その代わりにお嬢さんには無い3次元移動の離れ業を持っています。
このお二方、今は段差だろうが何だろうが平気で動き回っていますが、その状態もあと僅か数年
しかないのです。
そこで、この私。
一応ね、建築設計を仕事としているので、そういう目でワンコやニャンコにとって
住み易い「人間の家(建築計画)」(犬小屋や猫小屋じゃないですよww)に関して
色々と考えてみようかなと思いました。
・・・とまあ、大それた事を書いてはいますが、正直どれだけ続くかわかりませんし、
ましてや正解はありません。まぁ、お嬢さんとびーたさんを通して、気が向いた時や
思い立った時に書いてみたいと思います。
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ではまず老犬介護のお話を冒頭にしましたので、これに大きく関係しているであろう
「バリアフリー」の事から考えて見たいと思います。
さて、今では当たり前になって来たバリアフリー建築(住宅)
バリアフリーの意味を簡単にまとめますと、
英語の「バリア(障壁・障害)」と「フリー(自由な・開放)」が一緒になった言葉で、
日常生活における障壁を取り除くことを意味しています。
ペットの飼い主目線、かつ逆説的に言いますと、
ワンコが自由気ままに移動できず、ニャンコが3次元で逃走を試みても不可能で、
かつ飼い主がそれを追っかけて、ちょっとした段差(障子の下枠とか)に足の小指
をぶつけ痛い思いをする家はバリアフリーじゃない・・・。
と言えますね(笑)
じゃあ、法的にはどのように位置づけられているのでしょうか。
(築年数が浅い)皆さんの自宅を見ていただきますと、階段や湯船に「手摺」がついていると
思います。簡単に言うとあれはバリアフリー対応という事で建築基準法で設置が定められた
ものなんです。
高齢者の方が、階段を上下しやすく手摺を設けたというのが主旨ですね。
また、詳しくは書きませんが、例えば「住宅性能表示制度」という法律があるのですが、
以下の9項目を施主に表示しなくてはならない事になっています。
1.構造の安定に関すること
2.火災時の安全に関すること
3.劣化の軽減に関すること
4.維持管理への配慮に関すること
5.温熱環境に関すること
6.空気環境に関すること
7.光・視環境に関すること
8.音環境に関すること
9.高齢者等への配慮に関すること
これは、下枠の段差を無くして車椅子でも簡単に通過できることを狙った納まりです。
このように様々な法律で縛りを設け、かつ設計者のアイデアを絡めて(ここが重要です)、
高齢者等が住み易い住宅や建築を作る事をバリアフリー(化)と言います。
街中の点字ブロックや誰でもトイレ、エレベーター等もそうですね。
さて、今度はワンコ&ニャンコからバリアフリーを考えてみたいと思います。
いきなりですが、よくよく考えると、身体能力に優れたワンコ&ニャンコには実は
バリアフリーという概念は相応しくないのかもしれません(笑)
逆にそれがあることにより、彼らにとってはそれを突破する事が、ストレス解消の一つに
なる事も十分に考えられますし、人と動物の居場所を明確にする事が可能なのかもしれません。
あるいは・・・住宅で猫用の小さな出入り口を設けているケースがあります。これは一種の
バリアフリーといえるかもしれません。
あるいは・・・バリアフリー化してしまうと、そこらじゅうにワンコ&ニャンコが侵入して
逆効果っていうケースも考えられます。
あーでもない、こーでもないといろいろと考えることができるんですが、
実は我々の常識の中のバリアフリーをペット目線に置き換えると、
その意味は大きく異なっていることが容易に想像できます。
こうしたことから、ワンコやニャンコにとってのバリアフリーという概念を考えるには、
まず第一に
●飼い主のライフスタイルがどうなのか
という事と
●ワンコ&ニャンコの一生をその家でどのようにして過ごさせたいのか
をちゃんと考えておかないと妙なことが起きる可能性があるのです。
妙なことの一つとして、それが原因で「事故」につながることが想像できます。
(逃走や自由に動けることによるペット同士の喧嘩や衛生上の問題など)
でも、これだけは言えると思います。
さすがのワンコ&ニャンコも年を取れば動きが鈍くなります。また、人間と同じく
ちょっとした段差などを超えることが難儀になってきます。
ですから、一般論としては、
「バリアフリー化は高齢者並びに老犬・老猫にとって有効である」
と考える事はごく自然な事だと思います。
次回は、この手法に関していろいろと考えてみようかなと思います。