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10年後、生き残る理系の条件  竹内 健  朝日新聞出版

2016年04月19日 09時00分00秒 | 雷日記
こんにちは、落雷抑制システムズの松本です。

人生、いかに生きるか。。若い人には切実な問題であるが、私のような人生をソロソロ卒業する人間には大きな問題ではない。。と思ったら大間違い。 個人と組織の関係について、特に技術の変遷に左右されるエンジニアは、自らの体験もあり興味深いテーマの一つです。

専門性がますます特化する中で、業界の浮き沈みが激しい。 そんな中でどのように人生を泳ぎ切るか? 若きエンジニア諸君には大変な時代が待ち受けています。 私も、技術革新の中で自分の技術が陳腐化しないようにと頑張ってきましたが、やはり、時代の変遷に流されました。 これからの時代は、この変遷が急激になる傾向があります。 東芝でフラッシュメモリーの開発に携わった武内さんの実話は非常に興味深いものがあります。

例えば、ガソリン・エンジンのエンジニアに全方位を見渡して、EVに使う電気のコントローラやモータまで同時にカバーしろと言ってもこれは無理な話。 会社で与えられた仕事に専念すべきは当然のことで、それが細分化された大きな技術の一部であればなおの事、エンジニアの専門志向は分野が変われば使い物にならなくなるのが普通。 ビジネスにはスピードが求められ、社員を再教育するよりは即戦力の新しい人材を見つけてくる。 使われなくなった技術者はミジメです。 でも、それは社員の責任かといえばそうではありません。 学者であれば、とことん専門性を追求することも立派に見えても、会社員の専門性が生かされるのはその事業が成功してのことで、自分の責任をはるかに超えたところで事業の成功、不成功が決まってしまう世界では、東芝、シャープ、ソニーなど、見かけは立派な器の中で、個々人は一生懸命に働いてきた結果が必ずしも報われません。

技術の動向、市場の動向を見極める製品企画部や事業部長/社長の見識が全社員の命運を握る時代、自分の人生を会社にかけなくても生きていける強さも学ばねばなりません。 私は元々、組織嫌い、大会社にいても斜めに構えているような性格ですから、組織の中では大成/出世するタイプではありませんが、それがたまたま幸いし、組織ドップリ人間にならなかったために現在は自分の零細企業を率いています。 会社との付き合い方、バランス感覚はとても重要です。 専門性を高めつつ、周囲の動向もつかみ、専門分野を広げる柔軟性、基礎力を養うことが大事です。 好きな分野であれば、トコトンやれば良いのですが、大学で少しかじった程度の専門分野の固執する事はありません。 

弊社に関わりのある大勢の人の中で、以前は考古学をしながら現在はエネルギー分野で活躍している方がおられますが、この方、礼状を手書きで送ってきたり社会人としての基礎的な部分でシッカリしているとどの分野でもこなしていけると思わせる好青年です。 専門性は後からでもある程度追いつけます。 大事なのは、文系/理系の垣根を超えた基礎力です。 年上の私もこの方の仕事の進め方は大いに学ぶところがあり、専門性の細分化を心配するよりも共通的な基礎力が重要と教えてもらいました。

会社勤めで仕事の忙しさに追われる中、大事なのはマクロには社会、技術の流れを観察し、ミクロには自分自身のスキル/暮らしぶりの棚卸。 自分にジックリと向き合う時間が大切です。 製品が「商品」として成功するか否かは技術だけではなく、社会、経済と共に3拍子が揃わねばなりません。 業界として絶頂期にある間は技術だけでもやっていけるエンジニアですが、社会/業界自体が大きな流れの中で漂流している時、エンジニアは、技術だけでなく、社会の動向についても理解せねばなりません。 どんな時代でも、自分の成功/不成功を決める要素は自分の中にだけある訳ではなく、自分を超えたところにあるのですから、努力はしつつ人生を達観することも必要です。

忙しい毎日の中でそれが中々できず、時流に流されて右往左往するしている方が多いかと思います。 また、問題の現象だけは自覚していても、問題の原因について深く考えない方も多いのです。 至近な所で言えば営業成績が上がらない。。という問題は自覚していても、では何故、そういう状態なのか? 答えは見えていても、それを改善するような行動を起こせない。。。その心理的な壁をどう乗り越えていくか。 人生は難しいことがたくさんあります。 まあ、人生は楽しいことも多いので、その代償としてのツライことがあるのは仕方ないこと。 泣いていても、笑っていても1日は1日。 深刻に悩んでも事態は解決しませんし、ケセラセラの能天気の方が人生の過ごし方としてはトクでしょうね。

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