最近、知人の沖山潤さんの展覧会を観に行った時に、久しぶりに江戸深川資料館の中を見学した。長屋が再現されています。
その時、みたのかどうだかは、定かではありませんが、今、とっても心に残っていることがあります。
江戸時代の母親は、とっても忙しかった。
そうですよね。洗濯は、手で洗わないといけないし、食事もコンビにはないから、着物もたくさんなかったわけだし、しかも子どもが多かったら、大変。夜だって、電気はないから、遅くまではおきていないわけです。
だから、江戸時代の母親は、とっても子どもと一緒にいる時間を大切にしていたそうです。
今の子どもたちよりも、物はない、テレビも、ゲームもないけど、温かい愛がたくさんあったのでしょうね!
今よりも、病気になったら死んでしまう確率も大きいし、大人だって寿命は短かった。
お産だって、命がけだった。それは今もかわらないかな。でも、今よりもずっと大変だった。
だから、本当にかけがえのないものだったんだなと思います。
長屋は本当に狭いですよね。それなのに子どもが増えて大丈夫なの?そんな話を昔、上司が教えてもらったという話では、みんな大きくなると行儀見習いとか、子どものうちに家をでてしまうのだそうです。家にいるのはお金持ちの子どもだけですね。きっと。
一緒にいられる時間は短い。それをちゃんとわかっていたんだと思います。
今のように大人になっても、一緒ではない。落語の世界を知っていれば、よくわかりますね。
だから、きっと、休みで家に帰る時はどんなにうれしかったのでしょうか?
お母さんに会うのは、きっと!お母さんもきっと!
不便だったかもしれないけど、とっても、いい時代だなと思います。
江戸時代は、小さい子どもの時代、愛情いっぱいに育った人が、たくさんだったのかもしれません。
おかあさんとおとうさんと一緒に、美しい空を眺めたり、すぐ隣に寝て過ごしていたのかも。
江戸時代の子どもって、幸せだな!
私が落語が好きなのも、歌舞伎が好きなのも、きっと、人の心の温かいものがつまっているのが、面白いだけじゃなくて、そんな心が生きているのがわかるからかなと思っています。