京王線、女王様という名の付くスーパーマーケット。
週末、土曜の夕方に、
居酒屋でハイボール2杯ひっかけて、カラダの中から熱をとり、
あとは家でゆっくり飲もうと、鮮魚売り場に立ち寄る。
と、50半ばの白い絹のブラウス・濃紺の麻で織ったロングスカート、
きれいに髪をあげた上品そうなご婦人、
ショッピングカートに重心をかけるわけでなく、背筋をのばして
値札の付いていない、ラップのされたスチロールのトレイ、中身はタコの足のかたまり。
これを手に持ち、売り場奥、調理室の若者に渡して値段をたずねた。
冷蔵棚には、タコの足がトレイにのってラップされて何パックも並んでいる。
おおよそ、まわりと比べれば、いくらくらいか見当がつくだろう。
なぜ、あえて値段をたずねたのか?
気に入ったのか?好奇心か?ご婦人の望みはなんなのか?
その婦人は、しばし待つも、なかの様子をうかがい催促をする。
あわてるわけでなく、若い調理人は
ハカリから取り、値札を付けながら「680円になります。」と婦人に渡す。
受け取ったご婦人は、
「そうよね、明石だものね」といって、棚に投げるようにおき、
カートを押して立ち去った。
つづく。
週末、土曜の夕方に、
居酒屋でハイボール2杯ひっかけて、カラダの中から熱をとり、
あとは家でゆっくり飲もうと、鮮魚売り場に立ち寄る。
と、50半ばの白い絹のブラウス・濃紺の麻で織ったロングスカート、
きれいに髪をあげた上品そうなご婦人、
ショッピングカートに重心をかけるわけでなく、背筋をのばして
値札の付いていない、ラップのされたスチロールのトレイ、中身はタコの足のかたまり。
これを手に持ち、売り場奥、調理室の若者に渡して値段をたずねた。
冷蔵棚には、タコの足がトレイにのってラップされて何パックも並んでいる。
おおよそ、まわりと比べれば、いくらくらいか見当がつくだろう。
なぜ、あえて値段をたずねたのか?
気に入ったのか?好奇心か?ご婦人の望みはなんなのか?
その婦人は、しばし待つも、なかの様子をうかがい催促をする。
あわてるわけでなく、若い調理人は
ハカリから取り、値札を付けながら「680円になります。」と婦人に渡す。
受け取ったご婦人は、
「そうよね、明石だものね」といって、棚に投げるようにおき、
カートを押して立ち去った。
つづく。