ちゅーちゅー、かいな

2006-08-22 19:58:46 | つれづれ
京王線、女王様という名の付くスーパーマーケット。
週末、土曜の夕方に、
居酒屋でハイボール2杯ひっかけて、カラダの中から熱をとり、
あとは家でゆっくり飲もうと、鮮魚売り場に立ち寄る。
と、50半ばの白い絹のブラウス・濃紺の麻で織ったロングスカート、
きれいに髪をあげた上品そうなご婦人、
ショッピングカートに重心をかけるわけでなく、背筋をのばして
値札の付いていない、ラップのされたスチロールのトレイ、中身はタコの足のかたまり。
これを手に持ち、売り場奥、調理室の若者に渡して値段をたずねた。

冷蔵棚には、タコの足がトレイにのってラップされて何パックも並んでいる。
おおよそ、まわりと比べれば、いくらくらいか見当がつくだろう。
なぜ、あえて値段をたずねたのか?
気に入ったのか?好奇心か?ご婦人の望みはなんなのか?
その婦人は、しばし待つも、なかの様子をうかがい催促をする。

あわてるわけでなく、若い調理人は
ハカリから取り、値札を付けながら「680円になります。」と婦人に渡す。

受け取ったご婦人は、
「そうよね、明石だものね」といって、棚に投げるようにおき、
カートを押して立ち去った。

つづく。