年末。買物に出かけると縁起物やカワイイ系、虎などのおみくじも売っていたが、やはり?年末におみくじを買っておく気はおきなかった。
ゴーン。
と除夜の鐘。
で、元旦。
「木曽はきっと雪が綺麗だぞ」
わが飼い主(孝一さんとも言う)が、お昼を食べ終えたとたん言い出した。
『今年もこのパターンで、突然ドライブ決行、の年になるのだろう』
ま、楽しいことなので反論はない。
ちゃっちゃ?と支度をし、飲物もって、おやつを持って、いざ、出発!
確かに、木曽は雪が多かった。権兵衛トンネルを抜けた途端、伊那にはほとんどなかった雪が目の前に広がり、三十センチくらいは普通に積もっている。まだ車の往来も少ないのか雪は綺麗で、年明け早々のドライブとしては満足の雪景色。
ス キー場のほうへ行ったり、御嶽山が見える所まで行ったり、運転手任せのドライブであるが、木曽はどこの景色も好きなので、ニンマリとして左右の景色を眺めた。
途中でおやつタイム。
再び走り出し、機嫌良く乗っていたが、一抹の不安が過ぎった。
『? おい、このまま走ったら、そのまま家路じゃん』
「初詣、しないの?」
「ドライブに行くぞ、って行っただけだぞ」
「そーだけど、元旦にドライブ。つったら、初詣付きだと思うじゃん」
「思わん」
このやろぉー、と思っていたら、徳恩寺へ。おみくじ売場で手を合わせ、トラのおみくじを買った。
「大吉」
こいつぁ春から縁起がいいなぃ。
満足して、伊那のショッピングセンターへ寄り道。お、去年から並んでいるおみくじ。やっぱ、コレ買うのは年が明けてからだよなぁ、と思いながら、改めて眺める。と、招き猫…じゃなくて、これはどー見ても虎、だぞ。左前脚がちゃんと顔の横にあるが、コイツは虎だ。
それもこのトラ、可愛くないどころか、福まで怖がって逃げだしそうな面構えなのである。
やっぱ福を呼び込むなら、たとえ強面のトラさんでも、可愛い系の笑顔にならなくちゃいけないねぇ。とつくづく思った、一年の計?であった。
ゴーン。
と除夜の鐘。
で、元旦。
「木曽はきっと雪が綺麗だぞ」
わが飼い主(孝一さんとも言う)が、お昼を食べ終えたとたん言い出した。
『今年もこのパターンで、突然ドライブ決行、の年になるのだろう』
ま、楽しいことなので反論はない。
ちゃっちゃ?と支度をし、飲物もって、おやつを持って、いざ、出発!
確かに、木曽は雪が多かった。権兵衛トンネルを抜けた途端、伊那にはほとんどなかった雪が目の前に広がり、三十センチくらいは普通に積もっている。まだ車の往来も少ないのか雪は綺麗で、年明け早々のドライブとしては満足の雪景色。
ス キー場のほうへ行ったり、御嶽山が見える所まで行ったり、運転手任せのドライブであるが、木曽はどこの景色も好きなので、ニンマリとして左右の景色を眺めた。
途中でおやつタイム。
再び走り出し、機嫌良く乗っていたが、一抹の不安が過ぎった。
『? おい、このまま走ったら、そのまま家路じゃん』
「初詣、しないの?」
「ドライブに行くぞ、って行っただけだぞ」
「そーだけど、元旦にドライブ。つったら、初詣付きだと思うじゃん」
「思わん」
このやろぉー、と思っていたら、徳恩寺へ。おみくじ売場で手を合わせ、トラのおみくじを買った。
「大吉」
こいつぁ春から縁起がいいなぃ。
満足して、伊那のショッピングセンターへ寄り道。お、去年から並んでいるおみくじ。やっぱ、コレ買うのは年が明けてからだよなぁ、と思いながら、改めて眺める。と、招き猫…じゃなくて、これはどー見ても虎、だぞ。左前脚がちゃんと顔の横にあるが、コイツは虎だ。
それもこのトラ、可愛くないどころか、福まで怖がって逃げだしそうな面構えなのである。
やっぱ福を呼び込むなら、たとえ強面のトラさんでも、可愛い系の笑顔にならなくちゃいけないねぇ。とつくづく思った、一年の計?であった。
結婚するって本当ですか
というフォークソングがある。
初めて聞いたのは中学生の頃。「風」とか「冬が来る前に」とか「なごり雪」とか「二十二歳の別れ」とか。聞いていると、子供ながらに大人の恋をわかったような気分になって、ジーンとしたものである。
中でも「結婚するって本当ですか」という曲は、特に好きだった。
♪結婚するって本当ですか?
♪あなたに寄り添うその人は、白いエプロン似あうでしょうか
♪できたら貴方の腕の中戻りたい
なんてところで涙が出そうになったくらい、主人公の女の人が可哀相だと思った。
あれから三十年。ふと、思った。
♪ほんの小さな出来事で、別れて半年経ったけれど
って、なに、たった半年で他の女と結婚するってか?
ありえねえ。
推測するに、この男、ぜってーふたまたかけてたな。
と、そーゆー歌なのだと気づき、汚い大人になっちまったなぁと実感した日あった。
と、日記には書いておこう。
なんてね。
というフォークソングがある。
初めて聞いたのは中学生の頃。「風」とか「冬が来る前に」とか「なごり雪」とか「二十二歳の別れ」とか。聞いていると、子供ながらに大人の恋をわかったような気分になって、ジーンとしたものである。
中でも「結婚するって本当ですか」という曲は、特に好きだった。
♪結婚するって本当ですか?
♪あなたに寄り添うその人は、白いエプロン似あうでしょうか
♪できたら貴方の腕の中戻りたい
なんてところで涙が出そうになったくらい、主人公の女の人が可哀相だと思った。
あれから三十年。ふと、思った。
♪ほんの小さな出来事で、別れて半年経ったけれど
って、なに、たった半年で他の女と結婚するってか?
ありえねえ。
推測するに、この男、ぜってーふたまたかけてたな。
と、そーゆー歌なのだと気づき、汚い大人になっちまったなぁと実感した日あった。
と、日記には書いておこう。
なんてね。
善光寺で七年に一度の御開帳があった。善光寺へは、小学校の社会見学で行ったことがある。「友達とはぐれないように、ちゃんと手をつないで」と担任に言われ、まっ暗い中を通った記憶がある。何だか、やましいことをしていると出られなくなると脅されたような。ま、無事に出られたんだからイイ子だったんだろう。
さて、御開帳のニュースを見ながら、飼い主(孝一さん、とも言う)とその話になると、
「俺も入ったことがあるけれど、ありゃホントに真っ暗で、鍵を触れないんじゃないかと不安になったよ。触ってこられたからいいが」
「へ?何それ」
「何って、鍵、触ってきたんだろ?」
「知らん」
こういうことである。普通は鍵を触って御利益をもらってくる、らしい。が、あたしは、右手も左手も友達と手をつないでいたから、そんなモノには触ってこなかったのである。
今の今まで、暗がりを無事に出口までたどり着くことが御利益だと思っていた。ってぇこたあ、あたしは御利益をもらい損ねていたってことかい? おいっ!
さて、御開帳のニュースを見ながら、飼い主(孝一さん、とも言う)とその話になると、
「俺も入ったことがあるけれど、ありゃホントに真っ暗で、鍵を触れないんじゃないかと不安になったよ。触ってこられたからいいが」
「へ?何それ」
「何って、鍵、触ってきたんだろ?」
「知らん」
こういうことである。普通は鍵を触って御利益をもらってくる、らしい。が、あたしは、右手も左手も友達と手をつないでいたから、そんなモノには触ってこなかったのである。
今の今まで、暗がりを無事に出口までたどり着くことが御利益だと思っていた。ってぇこたあ、あたしは御利益をもらい損ねていたってことかい? おいっ!
通勤途中の空き家に、ある日、変化が起きた。玄関先の部分に柱と屋根と思しき型枠が出現していた。
以前は「マニアック」という名の爬虫類系ペットショップだった。あまり見たくはないので一度もその店に足を踏み入れたことはない。だが、その店が閉店するにあたって、玄関に、閉店日時が書かれた紙が張り付けてあったので、夜逃げではなく、ちゃんとした人がちゃんとした閉店をするとわかり、何となく感心した。
駐車場もないその空き家は、その後静かに新しい主を待っていた。
で、先日、変化があったのだ。
「何ができるのかな?」
と、日々興味が膨らむ。塞がれていた窓には木の柵型が嵌められ、玄関はおしゃれな壁ができた。
へへ。
雰囲気としては、喫茶店かな? ラーメン屋さんかな?という感じ。
通勤途中のこの一瞬が実に充実、と同時にオープンに向けて期待のカウント・ダウンが密かに始まる。
へへっ。
喫茶店だったら、眼科の帰りにちょっと寄ってコーヒーかなんか飲んだら、楽しいだろうな。ケーキもつけちゃったりして…、などと、自然と笑いが「チキチキマシーン」の犬ケンケンの笑いになってしまう。
妄想癖が作動しだし、日々、完成に近づくその店、その喫茶店に浸る時間を想像しては酔う。あ、でも、ラーメン屋さんだったら…と再び妄想が作動。
そんな近日、流木で作られたらしい三角形の看板立てが出現。いよいよ、その全貌があきらかになる。
わくわくとして通勤した、その日、日時らしき数字とアルファベットの羅列。英語はとんと不得手だが、OPENだけはきちんと読めた。
「やったー!」
と心で握り拳をつくり、外国語で書かれた店名に目をこらす、Vi…が、やっぱり読めない。ま、いっか、ともうひとつの外国語に移る。
「…ha…i…r…? ヘ…アー」
その店が美容室だとわかった瞬間、日々鳴り続けていた鐘の音は止み、笑顔は無表情に、そして10から始まったカウント・ダウンはいきなり0へストンとめり込んだ。
詐欺に遭い、大損を食らった気分で、その日一日中不機嫌だった。が、今もその看板を見るとムカッ腹が立つ日々である。
以前は「マニアック」という名の爬虫類系ペットショップだった。あまり見たくはないので一度もその店に足を踏み入れたことはない。だが、その店が閉店するにあたって、玄関に、閉店日時が書かれた紙が張り付けてあったので、夜逃げではなく、ちゃんとした人がちゃんとした閉店をするとわかり、何となく感心した。
駐車場もないその空き家は、その後静かに新しい主を待っていた。
で、先日、変化があったのだ。
「何ができるのかな?」
と、日々興味が膨らむ。塞がれていた窓には木の柵型が嵌められ、玄関はおしゃれな壁ができた。
へへ。
雰囲気としては、喫茶店かな? ラーメン屋さんかな?という感じ。
通勤途中のこの一瞬が実に充実、と同時にオープンに向けて期待のカウント・ダウンが密かに始まる。
へへっ。
喫茶店だったら、眼科の帰りにちょっと寄ってコーヒーかなんか飲んだら、楽しいだろうな。ケーキもつけちゃったりして…、などと、自然と笑いが「チキチキマシーン」の犬ケンケンの笑いになってしまう。
妄想癖が作動しだし、日々、完成に近づくその店、その喫茶店に浸る時間を想像しては酔う。あ、でも、ラーメン屋さんだったら…と再び妄想が作動。
そんな近日、流木で作られたらしい三角形の看板立てが出現。いよいよ、その全貌があきらかになる。
わくわくとして通勤した、その日、日時らしき数字とアルファベットの羅列。英語はとんと不得手だが、OPENだけはきちんと読めた。
「やったー!」
と心で握り拳をつくり、外国語で書かれた店名に目をこらす、Vi…が、やっぱり読めない。ま、いっか、ともうひとつの外国語に移る。
「…ha…i…r…? ヘ…アー」
その店が美容室だとわかった瞬間、日々鳴り続けていた鐘の音は止み、笑顔は無表情に、そして10から始まったカウント・ダウンはいきなり0へストンとめり込んだ。
詐欺に遭い、大損を食らった気分で、その日一日中不機嫌だった。が、今もその看板を見るとムカッ腹が立つ日々である。






