らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

地鎮祭と神道

2017-12-14 | 雑学

一年ほど前に隣家が引っ越していき、売り物件になっていました。
なかなか買い手が見つからなかったのですが、3~4か月前に売れて「売り家」の看板が外されました。
その後、暫く動きがなかったのですが、先月には取り壊されて整地され、そして先週には地鎮祭が行われて基礎工事が始まりました。

地鎮祭は竹を四角に立て、神前を作って神主が祝詞をあげます。これはまさに神道の儀式です。
その施主の信仰が神道でなくてもこの儀式を行いますが、何故なのでしょうか?

「地鎮祭」
地鎮祭は基礎工事が始まる前にその土地の神を祀って工事の無事を祈願する祭儀ですが、これは前述したように神道の信仰による儀式です。
神道の信仰は、神の存在ばかりか、万物に宿る霊魂の存在(山の霊・樹木の霊・岩の霊・土地の霊等)までも信仰の対象としており、その万物に手を加える際に、悪霊を鎮めようとする儀式です。

「神道と地鎮祭」
地鎮祭は、神道からの習わしによって、万物(山、樹木、岩、土地など)に手を加えようとする際に、前もって神様に降臨してもらい、事故などが起こらないように、そして、住まいとする家族の繁栄や工事の開始を報告し、土地の神様を鎮めることを目的として行われます。
これは昔からの日本人の民俗的信仰の儀式でもあり、日頃の宗教とは関連付けるものではないようです。

「地鎮祭訴訟」
地鎮祭については昭和52年に「津地鎮祭訴訟」の最高裁判決があります。
『三重県津市が市立体育館の建設に際し、公金を支出して地鎮祭を行ったことについて、憲法に定められた政教分離の原則に反するかどうかが争われた裁判で、最高裁判所は昭和52年(1977年)、特定の宗教を援助・助成・促進したり、他の宗教を圧迫・干渉を加えたりするものとは認められないとして、憲法に違反しない』との判断を下しているのです。

「地鎮祭の様式」
地鎮祭の様式には簡易的なものと本格的なものがあります。
公共建築など大規模な計画では本格的な様式となりますが、一般住宅の建築では簡易的な内容となる場合もあります。
本格的に地鎮祭を行う場合には、神職を呼んでお供えものを準備するため、それなりの出費が必要です。
一方、注文住宅など小規模な工事では施主や家族、施工業者などの簡易的な内容となる場合があります。

ところが、最近では、一般住宅建築では地鎮祭を行わない施主が多いようです。
しかし、注文住宅は長く住むものであることや、施工業者の工事の安全を祈るため、土地の神に挨拶を行う儀式として必要ではないかという意見も多いようです。

今日は隣家の工事に関連して、地鎮祭について調べました。

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1 コメント

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社会通念上 (iina)
2017-12-14 09:11:41
公共施設建設の地鎮祭に公金を支出するのは違憲とする訴えを覚えています。

最高裁で憲法に違反しない判断は、納得できます。
難しく考えると、そうでないとする意見もあるとは思うものの、いまの社会通念上は許される事例ですね。
このようにして、だんだんと息苦しい時代になっていくのだなぁと思わされます。


金太郎伝説の足柄山を巡って 富士山を仰いできました。
先月の金時山に登ったときは見れなかったものですから、再トライしました。

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