そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

ミニシアター系受難と2010年私的ベスト10

2010-12-30 15:55:26 | Entertainment

昨日今日と、日経朝刊終面文化欄に「凍えるアート映画」というコラム記事が掲載されてました。
先日、恵比寿ガーデンシネマが閉館というニュースもあったし、渋谷あたりのミニシアターもここ数年で閉まるところが続出、採算が見込めないので海外の映画祭での受賞作品でも配給に至らず日本未公開となりかねないケースも出てきており、ミニシアター系・アート系映画には厳しいご時世。
このままではシネコンでのマス向け映画(ハリウッド製ビッグバジェット作品や大量にタイアップ広告露出される日本のTVドラマの映画化作品)ばかりになってしまい、映画鑑賞文化の劣化が進むとの危機感から、一方ではTOHOシネマズの「午前十時の映画祭」のような名画掘り起こしの動きも出てきているとの由。

個人的にはミニシアター系ばかりに傾倒しているわけではありませんが、多様性が失われるという点ではやや気になる情勢ではあります。
90年代のミニシアター系バブルが崩壊したという一面はあるような気もしますが。

今年、劇場観賞した新作映画は17本でした。
コドモが生まれて以降激情観賞数も激減していたので、ここ数年では最多の本数。
内訳は、洋画11に邦画6ですが、年の後半はぜひ観たいと思う洋画があまりなくって邦画中心になっていきました。
考えてみると、上記したミニシアター系の不振というのも一要因だったのかもしれません。

個人ベスト10を挙げるとすると以下の通り。

1 インセプション
2 第9地区
3 トイ・ストーリー3
4 悪人
5 インビクタス 負けざる者たち
6 抱擁のかけら
7 マチェーテ
8 ローラーガールズ・ダイアリー
9 ノルウェイの森
10 NINE

奇しくも1、2はいずれもSF系ですが、新鮮な設定と映画ならではの表現に挑戦しているのが心地よかった。
3、5はさすがの完成度、4は力作。
6や7は個人的に好み。
8は健闘、9は期待通りの出来、10は逆に期待ほどではなかった。

総じていうと、今年は心底感服するほどの大傑作には残念ながら出会えなかった気がします。
来年に期待。


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