そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

社会保障負担増と労働インセンティブ

2009-01-24 00:48:13 | Economics
1月23日(金)日経新聞朝刊「経済教室」、加藤久和明治大学教授の論文から備忘のため以下メモ。

・社会保障負担(租税と保険料の合計)の対GDP比を国際比較すると、日本はOECD加盟30カ国中下から3番目(27.3%)と低い(最も高いのはスウェーデンの49.8%!)。
・が、だからといって、単純に日本では租税や社会保険料の負担増を受け入れる余地が大きいとも言えない。
・なぜなら、国際的な実証分析の結果、租税・社会保険料の比率引き上げは経済成長率を低下させることが分かっているである。
・負担の増加が労働者の労働インセンティブ低下をもたらすことなどがその要因である。
・結局は、社会保障などの所得再分配を賄う負担を優先する(公正性の重視)か、経済成長によるパイの増大を優先する(効率性の重視)かのトレードオフ問題となる。
・日本において社会保障負担拡大が避けられない以上、経済成長(効率性)をできるだけ損なわないような負担の仕組み構築が重要。
・消費税引き上げは、所得税負担増よりも労働インセンティブを損なわない点で望ましい。
・また、同じ理由で、基礎年金部分の財源を租税で賄う方が、報酬比例の社会保険方式よりも望ましい。

ベーシックインカム論や年金改革(税方式)論とも通じる話だけど、やっぱりここで論じられている通り、セーフティネットはフラット税率の租税で賄い、高報酬へのインセンティブは残すような制度がいいような気がするなあ。

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