午前3時、
これはニューヨークの時間なので
東京はランチタイム真っ盛りの午後1時。
彼からの電子メールには
頻繁にチェックする癖を持たないけれど
これからは気をつけてみる、
東京からの便りが届かないか、と楽しみにすると
書かれていた。
もちろん、ニューヨーク行も
ステイ先に彼の自宅を用意してくれることにも快諾、
経営するレストランで皿洗いでもさせてもらい
ニューヨークを別の部分からも
楽しめそうな予感。
東京午後3時、
相棒がいないので探しに行くと
弟の部屋にさらわれていた。
私の部屋は3階にあるワンルームで、
弟は2階、隣には両親の部屋がふたつあり
相棒はきょとんとしてこっちをみつめるものの
弟の相棒に行くてをはざまれて身動きができない。
眠れないようなので
こんな夜はジュンパ・ラヒリの
゛その名にちなんで゛を開く。
少し窓を開けると秋というよりも冬の肌寒い空気が部屋中に入り込んで
夜の、まったりしたぬかるみみたいな時間を目覚めさせるように
まるで清浄や浄化するみたいだ。
ロクシタンのレモンフレグランスと
オリーヴのシャンプーの残り香が溶け合って
至福な気持ちに誘ってくれる。
そうだ、さっきまでみていたのは
彼が私の身体を労って
ロクシタンの乳液でマッサージするものだっ。
ならもっと深い眠りに墜ちてもいいはすなのに。
ニューヨークにくるべきだ。僕らの時間を共にシェアするために。
思い出が、彼が、ニューヨークが
私を手招きする。