雷電日記 2007


~言葉に苦しみ、言葉に救われる~

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PRという名の戦争

2006年10月30日 | 書評
ドキュメント戦争広告代理店  情報操作とボスニア紛争 (講談社文庫)

 20万人以上の犠牲者を出したボスニア紛争において、「ボスニア・ヘルツェコビナ共和国」と「ユーゴスラビア連邦≒セルビア共和国」のどちらの側に正義があったのかは、自分にはよく分かりません。
(正確には、「モスレム人勢力」「セルビア人勢力」と言い換えるべきか。)
 ただ、はっきりしているのは、早い時期からアメリカのPR会社との提携の元、戦略的に国際世論をリードしていったボスニア側に世界の同情は集まり、PR戦への対応に出遅れたセルビア側が完全な悪役の側に追いやられてしまったという事実です。
 このドキュメントの実質的な主人公は、アメリカのPR会社「ルーダー・フィン社」の国際政治局長、ジム・ハーフ氏です。
 PR会社というのは日本においては未だ馴染みのない業種ですが、簡単に言ってしまうと、「ある特定の組織のイメージを向上させるためのメディア戦略を立案・実行する会社」だと思います。この書籍には「戦争広告代理店」という言葉が使われていますが、PR会社は、企業の広告やCMを取り扱う広告代理店とは似て非なる存在です。

 本書の全体を通して最も印象に残るのは、PRプロフェッショナルであるハーフ氏の辣腕ぶりです。「民族浄化」「強制収容所」という刺激的なキーワードを巧みに使いながら、国際世論をボスニア寄りにリードしてゆく手腕は「仕事人」として見事なものだと言わざるをえません。
 実際のところ、セルビア人が設置した「強制収容所」はナチスの「絶滅キャンプ」とは全く違う性格のものだったわけだし、ボスニア側も国際世論の同情を買うために相当アコギなことをしていました。
 ボスニア紛争の当時、私もTVニュースを見ながら「セルビア人勢力は酷いもんだな~」などと思っていたクチですが、今思えばハーフ氏のPR戦略によって随分と固定的なイメージを刷り込まれていたようです。

 著者の高木氏は、ハーフ氏のようなPRプロによって国際情勢が左右されている現状を憂いているわけではありません。PR戦略の巧拙が国家の浮沈に直結する状況を受け入れ、日本の外交当局は国家レベルのPR戦略を本気で考えるべきだと述べています。
 確かに、「いつかはきっと本当のことが分かってもらえる。」などという甘えた姿勢では、日本の立場は悪くなっていくばかりでしょう。例えば韓国や中国に対して腹の立つことがあったとしても、感情的な言動を繰り返すばかりでは、諸外国から見れば単なる「危険なナショナリズムの発露」としか受け取ってもらえません。
(第二次大戦の「枢軸国側」である日本は、国際世論の形成の場において、ただでさえ不利な立ち位置にあるのです。)
 冷徹なPR戦略を立案し、「日本の言い分」を効果的に国際社会(具体的には欧米の政府とメディア)に訴えていく具体的な方策を実施しない限り、状況は何も変わらないと思います。そしてそのためには、時としてハーフ氏のようなタイプの才能も必要とされるのではないでしょうか。


かしまし ~ガール・ミーツ・ガール 第4巻 (電撃コミックス)

「あのね商法」のショックから、はや7ヶ月が経過いたしましたが・・・
もう一つの「かしまし」であるコミック版は、そんなこととは全く関係なく、
切なくも格調高い展開を見せております。
僕はみんなに言いたい、本当の「かしまし」はこっちなんだ・・・
TVアニメ最終話のことは忘れよう(爆)

それにしても、桂遊生丸先生の絵は見事です。
「僕ね・・・とまりちゃんのことが心配なんだ・・・」のシーンでは
いいトシこいてちょっと泣きそうになりました(汗)
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疲れてます・・・

2006年08月07日 | 書評
とりあえず、こちらでも生存確認カキコw
一番暑い時期に、これだけ仕事が立て込んでしまうとは・・・

それはそうと、7月の更新件数、わずか一件とは情けない。


ガンスリンガー・ガール 第7巻

今回の巻は、ぺトラが中心の話が続く。
ぺトラかわいいよぺトラ。
サンドロ様とのコンビネーションもイイ感じ。(キスまでしちゃったよ・・・)
彼女を中心にすると、前向きで健全な話に見えるから不思議だw
今回、ようやく「クローチェ事件」の全貌が明らかになる。
イタリアでは、司法関係者も命がけってことですね。
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統整的理念としての「世界共和国」

2006年07月18日 | 書評
最近はmixiで遊んでばかりで、こちらをすっかり留守にしております(汗)
こちらのことも、忘れているわけではありませんので・・・・・


世界共和国へ ~資本=ネーション=国家を超えて (岩波新書)

 柄谷行人氏の本を読むのは、学生時代以来かもしれない。
 本書ではまず、人間が作る社会構成体のあり方を、
 ①互酬 ②略取~再配分 ③商品交換 という3つの交換様式から考える。
 その上で、近代以前の「世界帝国」の成り立ちから始めて、それら「世界帝国」(実際にはローカルな帝国)の間の交易が「世界経済」(世界市場)を成立させ、その中から近代の「ネーション=ステート(国民国家)」が生まれてくるというプロセスが説明される。
 近代の国民国家は、資本(商品交換)と国家(略取~再配分)という2つの異なる原理を、ネーション(互酬的理念に基く想像の共同体)という観念で結びつけたシステムである。資本と国家はまったく別の原理によるものであり、経済的な階級関係が消滅しても国家は消滅しない。また、国民国家は内的原理のみによって成立しているものではなく、それは外部にある他の国民国家に対抗するものとして成立している。よって内側から国家を「揚棄」することなどは不可能である。
 
 かような基本認識から、柄谷氏は、我々が今後目指すべき「交換様式」のありかたとして「アソシエーショ二ズム」という概念を提唱する。

(引用)
アソシエーショニズムは、商品交換の原理が存在するような都市的空間で、国家や共同体の拘束を斥けるとともに、共同体にあった互酬性を高次元で取り返そうとする運動です。それは先に述べたように、自由の互酬性(相互性)を実現することです。つまりカント的にいえば、「他者を手段としてのみならず同時に目的として扱う」ような社会を実現することです。
(本書P179)

 カントは、こうした理念に基き、「世界市民的な道徳的共同体」が実現されたならば、歴史的な宗教制度は廃棄され、そこに、いわば「神の国」(アウグスティヌス)が実現するだろうと考えていたという。その「神の国」の具体的な形が、諸国家がその主権を譲渡することによって成立する「世界共和国」である。
 そして、この「世界共和国」は、「統整的理念」であると説明される。
統整的理念とは、無限に遠い未来におけるものであるにもかかわらず、人が少しずつでもそれに近付こうとするような理念であり、決して達成されるものではないがゆえに、たえず現状に対する批判としてありつづけるような理念である。
 「アソシエーショニズム」にしても「世界共和国」にしても、単なる理想論として嘲笑されかねない理念なのかもしれない。
 柄谷氏がこういう理念を正面切って押し出してきたのは、「歴史の意味や目標」を斥けてきたポストモダニストたちに対する苛立ちからのようだ。

(引用)
しかし、社会主義は幻想だ、「大きな物語」にすぎないといったところで、世界資本主義がもたらす悲惨な現実に生きている人たちにとっては、それではすみません。現実に1980年以降、世界資本主義の中心部でポストモダンな知識人が理念を嘲笑している間に、周辺部や底辺部では宗教的原理主義が広がった。少なくともそこには、資本主義と国家を超えようとする志向と実践が存在するからです。もちろんそれは「神の国」を実現するどころか、聖職者=教会国家の支配に帰着するほかありません。
(本書P184)

 柄谷氏は、「世界共和国」への道のりの第一歩として、各国がその軍事的主権を徐々に国際連合に譲渡するよう働きかけ、それによって国連を強化・再編成することが必要だと述べているが、これは奇しくも、「ガサラキ」で西田先生が主張していた内容と同じである。彼は遺言で「特務自衛隊」を国連傘下の部隊として位置付けるよう言い残して自裁した。
 現実的に考えれば、例えばアメリカや中国が、国連への軍事主権の譲渡を認めるなどとはいうことはあり得ないだろうし、今後とも「世界共和国」は決して達成されることのない統整的理念としてあり続けるのだろう。
 しかし「国民国家」(資本=ネーション=国家)のエゴイズムと、それがもたらす悲劇を克服しようとすれば、国民国家を超越した権力に国家主権を徐々に譲渡してゆくという方向性しかないのではないかという気もする。
 そういう意味では、個人的に、EUの今後の動向には注目している。


BLOOD ALONE  第3巻 (電撃コミックス)

年下からも、年上からも、ひたすらモテまくるクロエに嫉妬w
しかし、ミサキとクロエのやり取りには、読んでるこっちが赤面してしまう。
夜のプールで、年端もいかない女の子とイチャつくのは犯罪だと思います!(ぉ

今回は、サイノメ女史の過去に触れるエピソードもあって、なかなか良かった。
床の上をゴロゴロ転げ回るサイノメさん萌えw
どっちにしても、クロエはモテ過ぎだろ。(←しつこい)
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半月ぶりに更新

2006年06月26日 | 書評
こっちも、たまには更新しないとダメですね~
数少ないとはいえ、読んでくれている方々もいるのだし・・・・・
怠惰な自分が、ちと情けない。

ここのところ、仕事が忙しくなって来ており、(おまけに緊迫しておりw)
日記を付けようという精神的余裕が無くなりつつあります。
(ネットに向かう時間がない、というわけではないのですが。)

7月以降の方針としては、計画的消費行動を心がけたいと思います。(ぉ
4月~6月期は、衝動的に散財し過ぎました・・・・・

当面のところ、TVアニメのDVDについては、
「涼宮ハルヒの憂鬱」(通常版)と「蟲師」(初回限定特装版)に限定。
書籍やCDなどの購入に際しても、
「お前は本当にこれが欲しいのか? 単なるノリやネタで買おうとしてねーか?」
と自問自答することも必要な気がします。

てゆーか、衝動的にモノをバンバン買っていると、部屋が全然片付かないよ(汗
フィギュアなんてどうすれば・・・・・(滝汗


涼宮ハルヒの溜息 (角川スニーカー文庫)

先日DVDが出た「朝比奈ミクルの冒険」のメイキングに当たる原作本。
いきなり映画製作を思い立ったハルヒに、ひたすら振り回されるキョンと朝比奈さん。

なぜ、長門が急に朝比奈さんを押し倒したのか?(ぉ
なぜ、シャミセンがいきなり言葉をしゃべり始めたのか?
・・・等々、映像で見て疑問に思っていた点が、とりあえず解消されました。
しかし、朝比奈さんはテキーラまで飲まされていたのか・・・・・

「みくるちゃんは私のオモチャなのよ!」と言い放つハルヒを、キョンがぶん殴ろうとする
場面はちょっとスリリングでした。
このシーンは映像化して欲しかったなぁ。
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アンチウィルスソフト

2006年06月11日 | 書評
パソコンに詳しい知人が言うには、
「今時、アンチウィルスソフトも入れずにネットに繋ぐのは犯罪行為です。」
自分のみならず、他人にもウィルスを感染させる怖れがあるからだとか。

犯罪者呼ばわりされるのも、ちょっとアレなのでw
ソースネクスト社の「ウィルスセキュリティ2006」をインストールしました。
選んだ理由は、単に値段が安いからです。(税込み1980円)
ノートン先生、高いんだもん・・・・・(動作も重くなるらしいし)

しかし、戦争と死の商人の蜜月関係じゃないけど、ウィルスソフトの会社の関係者が新種のウィルスをばら撒いている、なんてことはないだろーね?
マッチポンプの構造が存在してたりしたらシャレになんないよ・・・
(などと、子どもみたいな疑問を書いてみる。)


舞-乙Hime 第4巻 (少年チャンピオンコミックス)

この漫画版は、アニメ版とは全く違った魅力を出すことに成功していると思う。
(いや、単にエロいとかそういうことじゃなくて。)
佐藤健悦氏の絵も、どんどん上手くなって来てる。
しかし、漫画版のセルゲイはひたすら黒いなw
アニメ版では悪役だったナギ大公ですが、漫画版ではマシロ君を庇ってカッコイイ死に様を見せました。
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