別所沼だより

詩人で建築家 立原道造の夢・ヒアシンスハウスと別所沼の四季。
     

旅のアルバム

2008-05-06 | こころ模様
  飛騨高山の町並散策   詳しくはこちら 
       宮川のほとりに八重桜が満開  川は右下

 

 面白い店が並んでいる。  和蝋燭屋で買い物。 模様は一本ずつ手描き。 飛騨牛の串焼きを食す。 出格子の下を用水が流れ、 店先の飾りも楽しみ。 似ている風景もありました。

 

  
   世界文化遺産 荻町合掌造り集落   白川郷

  
   立山黒部アルペンルート    

 
  室堂 標高2,450m  雪壁  高さ16m (5月3日)
 壁の縞模様から過去の天候を読み解く。 寒い日に降った雪は真っ白で細かい「しまり雪」。 暖かい日は丸くて大粒「ざらめ雪」。 暖かい日に雪解け水が雪にしみこんで凍ると「硬い氷の層」ができる。 硝子のように透明な層になっていた。

  大観峰より望む山々  
  人が多いからか、 保護色からか、 雷鳥の姿は見えなかった 

 

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エニシダ

2008-05-05 | 自然や花など

    エニシダを活けるのは初めてである。 いつもは外で観ていたものが、 突如、 室内で身近におさまった。 花器にあっても案外いいものだ。 一本の幹に、箒のように八方に枝分かれし豆のような花をつけている。 金雀児と書くのも、 にぎやかな囀りで雀たちが群れるよう。 いかにも楽しげで明るい。 金雀枝とも。

         えにしだの 黄色は雨も さまし得ず       虚子

            -☆-

  父の故郷で暮らした頃、 劉生が描いたような赤土の切り通しがあった。 切り開いた壁に木の根が血管のように露出している。 乾いた土と湿った土の断層、 色の違いも美しいと子供心に思っていた。 飛び出している細い根を引きちぎろうにも、 頑として動かなかった。 根の剛力は、 掌に強く覚えている。

  ある日、祖母に頼まれ、ヤツの田圃(大人たちがそう呼ぶ)まで、 岡持ちに入れたお茶道具を運ぶことになった。 柿や栗畑を抜けて行かねばならない。 孟宗の藪は昼でも暗い。 竹林が風に集団で煽られると、 鳥がバサバサっと飛び立つ。不気味な音がこだまする。 もうじき8歳だが、 ひとりでは恐ろしくて息を止めて走った。 

  途中から細い農道は、 谷へ落ちるような急坂である。 重い荷物と足下を気にしながら歩くと、 頭上がぱっと開ける。 金雀児が見下ろしている。 小さな花が一斉に笑っている。 青空をバックに黄色が映えた。 肩の力をゆるめる。 此処も小さな切り通し、 崖の土がポロポロと崩れた。    

  今になってやっと解った。 ヤツとは「谷津」。  奴や八つではない。
  低地。たに。低湿地。やち。やと。  奴の田圃も良いけれど。

               -☆- 

  土や緑の美しさ…  山本鼎の 「油絵と新緑」 も 代弁してくれる。  (以下に抜粋)

  新緑と来るとどうしても油絵だ…  
  柿若葉はヱメロードにカドミユームシトロンをぽつちり加へた色だ … 要の新緑はカドミユームクレームに紅ガランスをちょっと混ぜた色だ。 椎の新芽は…

 … そして、 新緑は花のやうに明るい。 
 
新緑の季節には土が又たまらない美を見せる。 乳酪バタのやうに軟く、カステラのやうに脆く、牛乳のやうに重くなつて、 真昼間でも湿っている…     

  土と新緑、 雨にも褪めない金色の花。 
  吹き上げてくるナマ温かい風、 脚を浸した湧き水の冷たさ… 爽やかに、どれもが遠くなつかしい。 

  5月5日  こどもの日   立夏   新月   蛙始めて鳴く  

 

コメント (2)
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柿若葉

2008-05-01 | 自然や花など

   若葉が透けている  
    みずみずしく
溢れるみどりが 目を奪った

     

 


           まどろみぬ藤波のゆれやむごとく    夕爾

   藤棚の隙に 青空がのぞいてる  
     初夏の光り  
        何心なくて 花の下にまどろむ  

   
   風薫る… 五月 その異称 
     雨月  薫風  梅色月ウメノイロヅキ  皐月  麦秋 など
 

         校長のかはるうはさや桐の花      万太郎

   待ち遠しい薄むらさきの花。  清楚な 梢の紫よ。 

           (メタセコイアの若葉は ここ

 

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