白い静かな食卓布テエブルクロース、
その上のフラスコ、
フラスコの水に
ちらつく花、釣鐘草。
光沢ツヤのある粋な小鉢の
釣鐘草、
汗ばんだ釣鐘草、
紫の、かゆい、やさしい釣鐘草…
六月 北原白秋 (抜粋)
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白いパラソルの女性が通る ふわり ふわり 白い花
バス停に 緑の翳が降りた 木洩れ日が差して ドラマのはじまり
夏衣(着物)の婦人が 停留所まで小走りになる
白いシャツが似合う六月 チラチラ光る フラスコの水
硝子の向こうに カワセミがいる
翡翠は アジサイ色をしょっている
カワセミを何度も見ることができ、家族の飛翔までもとは、羨ましい限りです。
カワセミを撮るために何時間もカメラを構えて待つ人が、遂に目的を果たせない日が続くと嘆いていたのを知っています。
カワセミ色の紫陽花、我が家ではまだ鮮やかな色ではありませんが、もうすぐでしょう。今は純白の大輪が空に向って誇らしげに揺れています。
白秋の”六月”は、蛙さんの絵を思い出します。
別所沼は立原道造や神保光太郎氏の魂が漂っているのでしょうか。写真は本人がビックリするほど情趣ある出来映えです。
4日ぶりの晴れ、雨はしっとりした情感を運びました。翡翠は目を凝らせば必ず逢えますが、写真はぼやけてしまいます。近寄れません。
翡翠色のアジサイは余所のお宅です。うちのは未だ小さくて。 純白のアジサイもすてきですね。土壌の関係か、ピンクになってしまいました。真っ白はむずかしい。
白秋の詩に重ねてくださってありがとうございます。憧れが表出すればよいのですが。ふくら雀さんの水芭蕉の絵も白が生きていました。草のいのちがかがやいていましたよ。