別所沼だより

詩人で建築家 立原道造の夢・ヒアシンスハウスと別所沼の四季。
     

フラスコの水

2009-06-01 | 別所沼だより


      白い静かな食卓布テエブルクロース、
      その上のフラスコ、
      フラスコの水に
      ちらつく花、釣鐘草。

      光沢ツヤのある粋な小鉢の
      釣鐘草、
      汗ばんだ釣鐘草、
      紫の、かゆい、やさしい釣鐘草…

                                          六月  北原白秋 (抜粋)


               
-☆-

  白いパラソルの女性が通る  ふわり ふわり  白い花
       
  バス停に 緑の翳が降りた  木洩れ日が差して ドラマのはじまり
  夏衣(着物)の婦人が 停留所まで小走りになる  

  白いシャツが似合う六月   チラチラ光る フラスコの水
     硝子の向こうに カワセミがいる
       
       

   

    翡翠は アジサイ色をしょっている 

                   
       

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2 コメント

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翡翠色のあじさい (ふくら雀)
2009-06-02 05:48:39
沼の写真は、夢を誘います。
カワセミを何度も見ることができ、家族の飛翔までもとは、羨ましい限りです。
カワセミを撮るために何時間もカメラを構えて待つ人が、遂に目的を果たせない日が続くと嘆いていたのを知っています。

カワセミ色の紫陽花、我が家ではまだ鮮やかな色ではありませんが、もうすぐでしょう。今は純白の大輪が空に向って誇らしげに揺れています。
白秋の”六月”は、蛙さんの絵を思い出します。
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純白のあじさい ()
2009-06-02 15:57:10
ふくら雀さん さすがに早起きですね。こちらは囀りを聞いて目が覚めます。
 別所沼は立原道造や神保光太郎氏の魂が漂っているのでしょうか。写真は本人がビックリするほど情趣ある出来映えです。
 4日ぶりの晴れ、雨はしっとりした情感を運びました。翡翠は目を凝らせば必ず逢えますが、写真はぼやけてしまいます。近寄れません。

 翡翠色のアジサイは余所のお宅です。うちのは未だ小さくて。 純白のアジサイもすてきですね。土壌の関係か、ピンクになってしまいました。真っ白はむずかしい。

 白秋の詩に重ねてくださってありがとうございます。憧れが表出すればよいのですが。ふくら雀さんの水芭蕉の絵も白が生きていました。草のいのちがかがやいていましたよ。
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