ラジオを聴きながら家事をする。
イギリス・コーンウォールの旅がミナック・シアターに及ぶと、 一枚の写真が思い出された。 写真は劇場を見おろすようにして撮った絵葉書だ。 数年前、友だちから貰った。
絵葉書を手渡しながら、 興奮さめやらぬようすで、 ロエナ・ケイドという女性が、 たったひとりで断崖を削り、 60年もかかって野外劇場を造ったのだと教えてくれた。 びっくりした。 ただひたすら… 思う一念が岩を通したのだから。
すごい女性がいるものだわ。
思う念力岩をも通す、 一心に思いを込めれば、 どんなことでも成就する。
「石に立つ矢」 の諺もある。
ここでシェイクスピア劇をみられたら至福だろう。
友はさらに つづけて
「実は このとき石段で足を踏みはずし、すんでの所で助かったの。
恐怖心で生きた心地もしなかったわ」 と結んだ。 ほんと… 見れば背景は海、
考えるだけでも怖ろしい。 大変だったね。 無事で良かった、ほんとうに良かったと、 遙かな劇場で、 彼女に起こったドラマの結末をこころから祝福した。
絵の仲間として30年以上競い合ったが、 今は退会され寂しくなった。
博学でたくさんの刺激をもらったのも嬉しいことでした。
ミナック・シアター詳細は こちら Live