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ケアシ?ノスリ~シリコンバレーの鳥

2014-08-19 | すずめ食堂

こちらにいる間、ピアノはスタジオに弾きに行く、そして
チェロは楽器店でレンタルすることにしています。
レンタルに出す楽器ですから、一番グレードの高いものを選んでも
クォリティは限られていますが、今回、ここロスアルトスで借りた
チェロが「当たり」でした。

弾き始めて2日目には自分との相性の良さを実感し、3日目には
何とかしてこれを日本に持って帰れないか考えるまでに。
楽器店に買い取りの値段を聞いたところ、なんと1,250ドルとのこと。

チェロの楽器としての相場から言うとほとんど底値といっていいでしょう。
その割には響きが良く、何と言っても今まで練習していた
ダブルストップの難しい箇所が楽々鳴るではありませんか。

帰りの航空会社に運搬について聞いてみたところ、機内持ち込みは「座席を買う」
ことになるが、壊れ物扱いで120ドルの追加料金を払えば預けられるとのこと。 
ただし、壊れないように梱包はお願いします、という返事でした。

そこで今度はAmazonでハードケースを調べてみました。
驚いたことに、こちらではハードケースが安い!
ホイール付き、機内持ち込み用、分数楽器用、種類も多く、
安いものは75ドルからあります。
Amazonでもこんなですから、ebayはもうそれこそよりどりみどり。
しかし、今回は何度も利用していて配達が確実なAmazonにしました。



機内持ち込み専用の軽くてホイールがついているものにしました。
フロントが受け取ってくれ、部屋まで運んでくれました。感謝。



チェロの大きさは結構差があるので大きめに設定されています。
隙間にはプチプチでも買ってきてつめようかな。



ネックの下に小さな物入れ(ロージンなど)があるのですが、
その蓋が湿度計になっています。
湿度が何度ならいいんだろう。


空港での預け荷物の取り扱いが荒っぽいのは百も承知ですが、
もし何かあっても、カード会社の保証システムが自動的について来ることと、
修理を要する事態になったとしても楽器本体が安いので、
最悪あきらめがつく?ことが決め手になりました。




さて、今日はスタンフォードディッシュトレイルで遭遇した鳥の画像です。



その前に、前座として(笑)いつものリス画像から。





砂浴びを始めました。



やっぱり砂浴びのときには目を瞑るようです。



体の消毒?が目的だと思うのですが、背中まで浴びているのは
今まで一度しか見たことがありません。
人間にお風呂も丁寧に入る人と適当に洗ってすます人がいるようなものでしょうか。



目の前を走って横切ったリスはよく見ると何か咥えています。

ところで、この日ディッシュトレイルに入ると、
いつもと様子が違うのに気がつきました。
リスが周りに全くいないのです。

いつもなら入ってすぐ足元にたくさんのリスが草を食べているのですが、
見渡す限りその数ゼロ。
おかしなこともあるものだと数歩歩いて理由が分かりました。





このような大物がよりによって彼らの生息域に
降りてきて獲物を狙っていたのでした。

猛禽類は普通上空を飛びながらその目で偵察を行い、
動くものがあると急降下して蹴爪でさらい、巣に運んで捕食します。

上空を飛んでいるだけでリスは警戒音を仲間同士に発し、
安全場所に非難してしまうのに、こうやって降りてきて
じっとしていてもおそらく何も見つけられないに違いありません。



なぜこのノスリはここまで来なければならなかったのか。
昨日猟がうまく行かず、子供はお腹をすかせているのに
今日も何も穫ることができないとかで焦っていたのでしょうか。

いつもリスがなごんでいる柵に止まったまま、
首を殆ど360度せわしなく動かして獲物を探しています。



ところで、この鳥がケアシノスリであると思ったのは
アメリカの鳥サイトで、この種類が

Rough-legged Hawk


であるとされていたのでそれを翻訳したのですが、
日本の鳥サイトではこの色の鳥は「ノスリ」で、
去年わたしが見た白っぽい猛禽類が「ケアシノスリ」
であるというようなことが書かれていました。

日本に生息するのと北米では違う種類のノスリかもしれません。



それにしても、野生の動物というのはどうしてこう美しいのでしょう。
この写真から冒頭の横顔をトリミングしてみましたが、
日本で「糞鳶」という名前がついているのにクレームをつけたいくらい
男前なシェイプをしています。



そのとき、くそと・・・いや、ノスリがこちらを振り向き
何かを凝視しました。




一瞬わたしが襲われているのかと思うくらいまっすぐに、
彼は(彼でしょ?)翼を広げて飛び立ちました。



このとき連写モードにしていなかったのが悔やまれます。
視線はわたしにではなく、フィールドの何かに鋭く注がれていました。



イケメン顔アップ(笑)



地上10センチくらいの高さを超低空飛行しているところ。
おそらく体には草が当たりまくっていると思いますが
全くひるみません。



なにか餌になるものを捕まえたようです。



何か咥えているのは分かりますが・・。



アップしてもわからねえ(笑)
勿論リスやネズミの類いではなく、虫だと思われます。



さっきのところからわたしを中心に半円を書いた航跡で飛び、
食べるためにもう一度柵に止まりました。



はあ、やっとお食事にありついた。
でも、リスほど食べ応えが無いの。
♪一口食べたらもうおしま~い~~~♪(人食い土人のサムサムのメロディで)。



・・・ぜんぜん腹の足しになりゃしなかったぜ!


と言いたげな哀愁を漂わせています。
まあ、可愛いリスが朝ご飯になるのを見るにはしのびないけど、
ノスリだって生きて行くために何か穫って食べないといけませんし。


その後、ここを何回か歩きましたが、この日以降、
この地帯にリスの姿がさっぱり見えなくなったのに驚きました。
リスの記憶がどれくらい継続するのかは分かりませんが、
一度でもこんなことがあるとかき消すようにいなくなるのです。

他のノスリがこうやって降りて来ないのはそれを知っているからでしょう。

彼は若くて世間を知らないので、獲物がしばらく手に入らず
焦っていたのかもしれません。

なんかこういうことって人間の世界にもありますよね。
長期的な展望で行動しないとかえって損失を招くという実例です。