ネイビーブルーに恋をして

バーキン片手に靖國神社

シリコンバレーのカリフォルニアジリス

2014-08-03 | アメリカ

お待たせしました。
もしかしたら当ブログ読者で、毎年夏になるとわたしが熱心に写真を撮り、

わざわざそのためにエントリを立ち上げるほどファンであるところの
カリフォルニアジリスの写真を待っていて下さった方がいるかもしれない、
と信じて、今年も画像をアップします。

今年は降下始めのために買った300mm望遠でまずリスさんたちの
大アップを狙ってみました。



撮影は恒例のスタンフォード・ディッシュトレイル。
なだらかな丘陵地帯のごく一部に作られたこのトレイルは、
1周歩いて約1時間10~20分のウォーキングコースで、
このように皆がウォーキングやランニングを楽しんでいます。
ただし、コースは日陰がほとんどなく、日中強烈な陽射しのこの地では、
陽が高くなるととたんに人が減ります。

リスにとっても日向は苦痛らしく、わたしが一周し終わるころには
皆日陰や穴に戻ってしまってほとんど姿を見なくなってしまいます。



歩き出す8時半はまだごはん中のリスが多くいて、
写真を撮るのには絶好のタイミング。



眼をつぶったリスは土下座してるみたい。



望遠レンズを持ってきて良かったと思うのがこんな写真が撮れたとき。

この鳥は

アメリカカケス  Western scrub jay

といい、西部アメリカからメキシコにかけて生息します。
サンフランシスコでもよく見ましたが、wikiの体長27~30cmというのより
実際は小さいように感じました。



望遠レンズを最大限に利用。
お食事中のリスさん大アップ。
やっぱりトウブハイイロリスより可愛いと思います。
口から食べている植物が見えていますが、枯れた藁のようにみえる
この辺り特有の草で、枯れているわけではないようです。

カリフォルニアの山々は表面がこれで覆われていることが多いため、
まるで草一本ない禿げ山が続いているように見えるのですが、
そうではなく、この枯れ草状の植物の色なのです。

これが緑になることはなく、従ってカリフォルニアは
いつ見ても山がはげて見えます。





基本的にリスは両手で食べ物を持ちますが、
それは左右対称の動きが癖になっているからで、
この写真のように実は片方にだけ持っている場合も多いようです。
一生懸命食べている感じが可愛らしいですね。





仔リスも大人リスもあまり頭の大きさは変わりません。
こんな小さな体が、大人になると太って大きくなります。
カリフォルニアジリスは冬眠ではなく夏眠すると去年書いたのですが、
あらためて調べたところ、夏眠はわずか数日間だそうです。



走るリス。



去年、「夏眠するリスはオスだけ」とどこかで読んで、
「それでは今ここにいるリスは全部雌なのか?」
と書いたことがありますが、数日しか夏眠しないのであれば
オスがいなくなってしまうことはありえませんね。

なんかおかしいと思ったんですよ。



うう。可愛い。

サイズは両掌に収まるくらいですが(シマリスより大きい)
手のひらに乗せてダンゴみたいに転がしてもふもふしたい~!



今年もリスのケンカシーンが撮れないかなと思い、
リス同士の様子を注意深く見ながら歩いていると、
しばしにらみあうリス2匹発見。

今日は望遠レンズで連写できないけどどうしよう、
とドキドキしながらシャッターを半押ししながら構えていると、
このあと何ということもなくすれ違いました。

にらみ合っただけだったようです。




ところで冒頭写真のリスの口元を見ると・・・、



舌を長く伸ばして草を食べているらしいことが分かります。



トレイルのコースは起伏が多く、ゆっくり歩くのも大変です。
おしゃべりしながら歩くと苦にならないのか、
女性はよく2~3人で歩いています。

わたしはカメラを持っていない日も必ず
Bluetooth搭載のサングラスで音楽を聴きながら歩きます。
iPhoneに代える前はiPodにトゥースを刺さないといけませんでしたが、
今はサングラスに直接同期できます。



カリフォルニアジリスは「ジリス」という名の通り、地面に穴を掘って
そこに巣を作ります。
穴は中で繋がっていることも多いそうですが、
「自分専用の穴」を掘ってそこから出入りするリスも多いのだとか。

「こだわり派」リスですね。



ここら一帯にはリス穴がたくさんあり、
もしかしたら地下帝国ができているのではないかと思われます。
なぜかこのとき、皆が出てきてこのようにじっとしていました。



プレーリードッグみたいです。

リスは時々「警告音」を発します。
「きっ・・・・・きっ・・・・きっ」
と間欠的に鋭い音を出すのですが、見ていると
「キッ」と同時に尻尾を立てて前方に振っていました。

これが聞こえると周りのリスはとたんに警戒に入り、
取りあえずじっとして動かなくなるのですが、
この尻尾を振る動作は、去年も書いたことのある

「天敵であるガラガラヘビに、尻尾の先から熱を出して
振ることによって何かを警告している」

という動きではないかと思われます。
このとき一斉にリスたちが警戒態勢に入ったので、
まずチャンス!とこの写真を撮っていたら、
向かいから歩いてきていた女性二人がわたしに向かって

「Look at the deer!」

と叫びました。
(deerは複数形を取らない単語ですよ皆さん)



後ろを振り向くと、わたしの真後ろをシカの親子が横切っていましたorz

リスに気を取られて実はこういう「大物」を今まで
かなり見逃していたのかもしれません。
わたしは取りあえずすぐにシャッターを切り、彼女らに
教えてくれたお礼を言いました。

この日、ニコン1に300mm望遠レンズ、さらにバヨネットフード
という重装備のカメラでバシャバシャやっていたので、
何人かのアメリカ人に物珍しそうに見られたのですが、
こういうのを持っていたからこそ教えてくれたんですね。

これだけでなく、この日望遠レンズを装着していったことで、
今までに撮れなかった距離にある被写体を撮ることができました。

 

たとえばこれ。
100mくらい先の立ち入れない場所を走っていたリス。







こういった動きまで遠くにもかかわらず捉えられているので感心しました。



以前は遠景にしか捉えることが出来なかったスタンフォード大学の
フーバータワーも、このとおり。

シリコンバレーのリス写真、後何回かお付き合い下さい。