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開設1000年記念ギャラリー~一コマ漫画集その2

2013-04-20 | つれづれなるままに

先日の一コマ漫画集の続きです。

「一日副官」




http://blog.goo.ne.jp/raffaell0/e/3bb0f7cb4be52f4b4c9c4b8f03f4686e

副官という仕事を知っていますか?

ということで海軍副官のお仕事について説明ついでに、
陸軍とカルチャーの違いについても切り込んでみました。

この一コマ漫画は、阿川弘之の「井上成実」を読んで以来、
ずっと引っかかっていた井上大将のオウム、コーキが

「フッカンノバカ」

と言っていた、という記述から推測して書きました。
「フッカンノバカ」
を仕込んだのが、井上大将であることは間違いない事実でしょう。

海軍広しといえども、副官のことを「副官」と呼ぶのは、副官より
上位の軍人だけです。

しかも、副官を従えるのは軍部大臣、司令官、上等の隊長のみ。
井上大将の家にいて、「副官」という呼び方をするのは、
井上大将以外にいないわけですから。

というわけで、犯人?は井上大将本人で決まりみたいなんですが、
それにしても、この副官、何をやらかしたんだろう・・・。


「副官の花道」




http://blog.goo.ne.jp/raffaell0/e/4d4d01883068937dacfe7d684ae538e1

一日副官の続編です。
先日、歌舞伎座が改装なってリニューアルしましたが、
それまでの歌舞伎座は、このころからあったものです。

副官の仕事とは、このような

「粋なお姐さんたちの献納した報国号贈呈式に出て、
歌舞伎座の舞台に立つこと」

なども含まれていたのです。

この絵には描き忘れていますが、海軍の場合、
副官は銀色の参謀飾緒を必ず付けました。
軍の副官は黄色いたすきです。

陸海軍共に副官は優秀な人物しかなれなかったのですが、
陸海ではまた随分と待遇も違っていたようです。

勿論、上下の関係が陸軍より緩やかな海軍の方が、
「副官特典」が多かったようです。
副官経験者ならではの役得について、このエントリでは語ってみました。

この「副官シリーズ」も自分では気に入っているエントリです。


「士官候補生東京行状記」



http://blog.goo.ne.jp/raffaell0/e/83cbc538e6515467f3f05fc8a84e5136

東京に行く、というのはこのころ、今とは全く違う
「別の国に行くような興奮と高揚」があったのではないかなあ、
とこのいろんな兵学校学生の「珍道中」を調べながら思いました。

日本全国各地の選ばれた秀才であっても都会にあっては
「おのぼりさん」「山出し」の引け目を感じてしまう若者もいて、
それがゆえのてんやわんやがあった、ということを書きました。

それにしても、さすがは海軍軍人の卵、候補生時代から遊ぶ気満々。
陸軍の士官候補生の空気と比べてみたいところです。




菅野大尉伝説1

後に延々と続く「菅野伝説シリーズ、
記念すべき第一回目はこんなポップな絵柄でした。
勿論、トラックパッドを指でなぞる手法で描いたものです。


これは、マバラカットと間違えてバンバンに着陸した菅野大尉が、
飛行場にいた偉い人に「貴様誰だ」とえらそうに言われて

「見ているうちに顔がぷーっと膨れて」(部下談)

この後、テントに零戦の気流をぶっかけて去っていった、
というエピソードをちょっと魔がさして描いてしまいました。

因みに、かつてこの時の「部下だった方」にお会いしたことがあるのですが、
このエントリで書いている

「ニコルスに行くつもりでマバラカットに着陸してしまった説」

は間違いであることだけは確認しました。
当事者のお話も、巷間伝わっている通りだったので、
この話は脚色なしの実話であることが判明した次第です。



「甲板士官のお仕事」

http://blog.goo.ne.jp/raffaell0/e/06a8ac5bf1ec7b46cdb2b220877a99a0

日露戦争の日本海海戦を描いた映画の中ですら、この
「ズボンまくり上げてはだしで棒きれ持った甲板士官」
がしっかりと描写されているのに驚いたことがあります。
へんですよね。
どうしてほかの者が全員靴はいているのに、甲板士官だけが
はだしなのか。

はだしで歩いても危険ではないくらいまで艦を徹底的に
清浄に保つ、ということと関係しているのかもしれません。

この「日本海軍の異常なまでのきれい好き」というのは、
伝説にまでなっています。
このエントリで、ある甲板士官が先輩から言われる、

「最初に兵員厠に行ったら、便器を指でこすって舐めて見ろ」

という大変な話ですが、あの軍神広瀬中佐も捕獲した敵艦、
「鎮遠」を清掃するというときに指揮官として範を示すため、
便器を爪でこすって掃除したという話があります。

・・・・・・・・・・・・・。

広瀬中佐、それはあまりにも無謀ではないだろうか。
なぜならば、そのフネは少し前まで軍紀だらしないことで
若き日の秋山真之を呆れさせたあの中国海軍が使用していたフネ。
当然その厠も、その中国海軍の兵がさんざん使用した後です。
それだけでもドン引くのに、その爪を、その後どうやって消毒したのか。


・・・・まあ、そんな話に熱くなってもなんなのでこれでやめますが、
「厠をきれいにすると美人になれるんやでとおばあちゃんが言ってた」
という歌もありましたね。うろ覚えですが。
すべてのものに神が宿るのであるから清浄に保つことが肝要。
この日本人特有の精神性と清潔の相関関係が
こういうあたりにも表れていると思うエリス中尉です。


でも、広瀬中佐やこの士官の先輩の方法でないとダメとか言われるくらいなら、
わたし別に美人にならなくてもいいや。




「オペラ歌手の容姿」



http://blog.goo.ne.jp/raffaell0/e/b72e3cd9dc02734fa4eafe44f555bf18

この日、新国立劇場で行われたオペラ、「椿姫」。
主役級だけ外国人を招聘してくる、というタイプのキャスティングで、
なんとこの日の主役は「こんなアルフレード」だった、というお話。

わざわざ大枚はたいて、何が悲しくて小太りの不細工な韓国人が
軽やかに飛び跳ねながら歌い踊るシュールな「椿姫」を観なければならぬのか。

一場の夢を売るオペラで、こんな反応に困るような思いをしたことは
後にも先にも一度もありませんでした。


と言いたいところですが、実はこのようなことは一度ではなかったのです。
さらに話はこの講演の一年くらい前に遡ります。


その日のオペラはそのシーズンの講演の中でも注目度といい、
演奏者のステイタスといい、おそらくもっとも高いと思われた、
バレンボイム指揮、ミラノスカラ座の「ドン・ジョバンニ」。(だったかな)

全てが終了し、カーテンコールのとき、いきなり思いっきりスタイルの悪い
韓国人女性が出てきて、あたかも主役のように挨拶をするので、
「こんな人どこかに出てたっけ」と不審に思いました。
確かに彼女の名はプログラムには載っているのに、その役名が判然としない。
なんかステージの裏で歌う「エコー」みたいな役であるらしかったのですが、
全員がイタリア人(しかも飛び切りの美男美女揃い)のミラノスカラ座の
歌手と一緒に、しかも「わたしを見て!」と言わんばかりにやたら張り切って
カーテンコールしている様子ははっきり言って「浮きまくり」でした。

周りの観客もみな「?」という状態だったのではないでしょうか。

わたしもそんなに頻繁にオペラに行くわけではありませんが、
たまたまこんなことが続いたのと、現在ベルギー在住の知人が、

「ピアノの国際コンクールを聴きに行ったら、コンテスタントが
ほとんど韓国人だったので驚いた。でももっと驚いたのは、
あんなにたくさんいたのに、第一次を受かってきた韓国人は
誰一人としてファイナルには残れなかったこと」

と言っていたことから、あるニュースを思い出したのです。



韓国では映画やテレビドラマの制作、K-POPアーチストの育成、
コンサートの開催にも国費を投入する。

コンテンツに関連する補助金などの政府予算は、
日本が87億円であるのに対して、韓国は217億円。
日本は韓国の3.8倍のコンテンツ市場があるが、
コンテンツ予算では
韓国政府が日本政府の2.5倍を投入している。

韓国は、政府系企業が専門投資組合を組成し、
資金面において直接的な支援を積極的に実施している。
日本は政府主導で資金提供を伴う支援策は少なく、
人材育成や展示会、海外販売支援などが中心である。

2009年以降、韓国政府によるコンテンツ重視の政策は
さらに厚みを増している。
2009年1月に、大統領直属の国家ブランド委員会を設置し、
国家のブランド価値を向上させる対外宣伝戦略を立案している。
この大きな戦略の下で、映画、放送、音楽、ゲームなどの文化について、
韓国コンテンツ振興院(KOCCA)が
韓国企業のコンテンツ制作と輸出を強力に支援している。
(日経ビジネスオンラインニュース)



先日、「白洲次郎」を演じた俳優の伊勢谷友介が、ツイッターで突然
「ネット右翼批判」を始めたものの、すぐに撤回したという話がありました。
原因は、伊勢谷がオペラ歌手を扱った日韓合作のドラマに出ることを、
噂になった本人のドメスティックバイオレンスとともに非難され、
それに反発したためと見られています。
何か制作側からの指示でもあったのでしょうか。

また、ある評論家が最近言っていたことですが、韓国出身のバイオリニスト、
チョン・キョンファがデビュー当時、少しでも批判をしようものなら、
山のように抗議の電話や手紙が(昔なので)が来て大変だったとか。



わたしが目撃したこの日の悲惨なアルフレードや、謎の女性歌手、
決して優勝できないけど一次予選だけは大量に合格するコンテスタント、
全てにこの「コンテンツへの投資」ということに関係があるのだろうなあ、
と納得するのに十分な「事柄」ではあります。


同じお金をかけるにしても、音楽教育やコンクールや音楽事業を充実させ、
国内での演奏人口のすそ野を広げていくのではなく、いきなりコンクールに
「根回し」したり、誰もが納得しないレベルの歌手をねじ込んで来たり。

「過程を無視していきなり結果を欲しがる」

あの国らしいと言えばあの国らしいなあ、と思いました。
どんな方法でも観客が納得するくらいの実力と歌手であれば容姿で、
本物の感動を味あわせてくれるならば何も文句はないのですが。




「短剣を吊りて来ませよ」



http://blog.goo.ne.jp/raffaell0/e/58e85f23dfe4fc8dda1788323e858799


短剣を 吊りて来ませよ

海のごと 深き夜空に 迎え火を焚く


この、戦後詠われた歌のあまりのせつなさ美しさに衝撃を受け、
その思いから短剣にまつわる話をいくつか語ってみました。


絵は・・・全くの思い付きのこじつけです(笑)